FP2級・3級の計算問題対策|6つの係数・利回り・年金の解き方
公開日
2026年7月27日
更新日
2026年7月25日
この記事の主な内容
この記事のポイント
- FP2級・3級の計算で必要なのは、主に四則演算・割合・比・利回りです。高度な数学よりも「どの式・係数を使うか」の判断が大切です。
- 2級・3級FP技能検定はCBT方式で実施されています。会場に私物の電卓は持ち込めず、計算には試験画面の計算機を使います。
- 覚えにくい6つの係数は、「お金は一括か、毎年か」「時間は今から将来か、将来から今か」と考えると整理できます。
- 数字が苦手な方でも、つまずきを割合や単位まで戻して学び直せば、計算問題を得点源にできます。
まずは結論|FPの計算は「式を選ぶ力」が大切
FP(ファイナンシャル・プランニング)技能検定の計算問題では、主に四則演算・割合・比・利回りを使います。難しい数式を自分で導くというより、問題文を読み、与えられた数値や係数を使って計算する問題が中心です。
迷いやすいのは、計算そのものよりも「この場面では、どの式や係数を使うのか」という判断です。特にライフプランニング分野に登場する6つの係数は名前が似ていますが、「何を求めたいのか」から逆向きに考えると、ぐっと選びやすくなります。
FP試験で問われる主な計算
FP試験の計算は6つの係数だけではありません。学科・実技のどちらでも、次のような計算が問われます。
- ライフプランニング:6つの係数、年金、社会保険
- 金融資産運用:利回り、債券、投資信託
- タックスプランニング:所得税、控除、税額
- 不動産:建ぺい率・容積率、譲渡所得
- 相続・事業承継:相続税、贈与税、評価額
一見すると範囲は広そうですが、土台は「何を基準に、どの割合を掛けるか」です。まずは割合と単位を正しく読めるようにすると、多くの分野に応用できます。
6つの係数とは?一覧で役割を確認
| 係数 | 何を求めるか | イメージ |
|---|---|---|
| 終価係数 | 今あるお金を運用すると、将来いくらになるか | 今 → 将来 |
| 現価係数 | 将来の目標額を用意するために、今いくら必要か | 将来 → 今 |
| 年金終価係数 | 毎年の積立額から、将来の合計額を求める | 毎年積立 → 将来 |
| 減債基金係数 | 将来の目標額から、毎年の積立額を求める | 将来目標 → 毎年積立 |
| 資本回収係数 | 元本を一定利率で運用しながら受け取る毎年額、または借入金の毎年返済額を求める | 今の元本 → 毎年 |
| 年金現価係数 | 毎年一定額を受け取るために、今必要な元本を求める | 毎年受取 → 今 |
和から式|6つの係数は「3つの質問」で選ぶ
和からでは、公式名の丸暗記よりも「なぜその係数を使うのか」を大切にしています。問題文を読んだら、次の3つを順に確認してみてください。
お金は「一括」ですか、「毎年」ですか?
「今から将来」ですか、「将来から今」ですか?
「将来の合計」「今の元本」「毎年の積立・受取」のどれですか?
たとえば「今ある100万円を運用したら10年後にいくらになるか」は、今から将来・一括なので終価係数です。「10年後に300万円を用意するには毎年いくら積み立てるか」は、将来の目標から毎年の額を求めるので減債基金係数です。
係数名が思い出せないときは、問題文の中に「今」「将来」「毎年」と書き込み、矢印でつないでみましょう。言葉を図に変えるだけで、使う係数が見つけやすくなります。
ミニ例題|減債基金係数を使う計算
問題:10年後に300万円を用意したい。係数表にある減債基金係数が0.096のとき、毎年の積立額はいくらでしょうか。
計算:300万円 × 0.096 = 28万8,000円
答え:毎年28万8,000円です。実際の試験でも、問題に示された係数表から適切な係数を選び、元になる金額に掛ける形が基本です。

CBTの画面電卓はどう使う?
2級・3級FP技能検定は、学科・実技ともにCBT方式で行われています。日本FP協会の試験要綱では、スマートフォン・筆記用具・計算機などの私物を自席へ持ち込めず、計算問題には試験画面に表示される計算機を利用すると案内されています。
普段から、パソコンの電卓などで「数字を入力する → 演算記号を押す → 結果を確認する」という基本操作に慣れておきましょう。答えを出した後に概算し、桁が大きくずれていないか確かめる習慣も効果的です。
※試験方式やルールは変更される場合があります。受検前に、日本FP協会の試験要綱または金融財政事情研究会の公式サイトで最新情報をご確認ください。
FPの計算でつまずく原因TOP5と対策
原因1:6つの係数を名前だけで覚えている
名前が似ているため、暗記だけでは混乱しやすくなります。「一括か毎年か」「今か将来か」「何を求めるか」の順に考え、意味から係数を選びましょう。
原因2:割合・利回りの基準があいまい
「何の何%か」を取り違えると、式が合っていても答えがずれます。まず、基準になる金額を確認しましょう。割合を小数に直すときは、割合(%)÷100です。たとえば5%は0.05、25%は0.25になります。
原因3:単位や期間を読み飛ばしている
円・万円、年・月、税込・税抜などが混ざると、桁や答えが変わります。計算の前に単位へ丸を付け、必要なら同じ単位にそろえてから式を立てましょう。
原因4:画面電卓の操作に慣れていない
考え方が合っていても、入力ミスや桁の見落としで失点することがあります。普段からパソコンの電卓で練習し、最後に概算で検算する習慣をつけましょう。
原因5:公式を丸暗記している
手順だけを覚えると、数字や聞かれ方が変わったときに手が止まりやすくなります。「何を求める式なのか」を自分の言葉で説明できるようにすると、応用が利きます。
数字が苦手な人のための学び直し4ステップ
- 割合を確認する:「何を100%とするか」「%を小数に直せるか」を練習します。
- 単位をそろえる:円と万円、年と月などをそろえてから計算します。
- 6つの係数を意味で選ぶ:今・将来・毎年の矢印を書いて整理します。
- 画面電卓と概算に慣れる:正確な計算の後、答えの桁が妥当かを確認します。
いきなり問題集を何周もするより、最初につまずいている場所を見つけた方が近道です。割合で止まるなら割合まで、単位で迷うなら単位まで戻って大丈夫です。
よくある質問(FAQ)
Q1. FP試験に高度な数学は必要ですか?
難しい数学は、基本的に必要ありません。主に四則演算・割合・比・利回りを使います。ただし出題分野が広いため、「どの数値を使い、何を求めるか」を読み取る練習は必要です。
Q2. FP2級・3級で自分の電卓は使えますか?
CBT方式では、私物の計算機を自席へ持ち込むことはできません。計算には試験画面に表示される計算機を使います。受検前には、必ず実施団体の最新案内も確認してください。
Q3. 6つの係数が覚えられません。コツはありますか?
係数名だけを覚えるのではなく、「一括か毎年か」「今から将来か、将来から今か」「何を求めるか」の3つで分類するのがコツです。問題文に矢印を書くだけでも選びやすくなります。
Q4. 文系で数字が苦手でもFP合格を目指せますか?
目指せます。必要なのは計算の速さだけではなく、問題の条件を整理して式を選ぶ力です。割合や単位まで戻って土台を整えれば、計算問題は少しずつ安定します。
まとめ|6つの係数は「今・将来・毎年」で整理しよう
FP試験の計算では、6つの係数のほか、利回り・税金・年金・不動産など幅広い問題が出ます。ただし、土台は割合・単位・式を選ぶ力です。
6つの係数で迷ったら、「一括か毎年か」「今から将来か、将来から今か」「何を求めるか」の3つを確認しましょう。丸暗記ではなく意味から理解すれば、聞かれ方が変わっても対応しやすくなります。
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<監修/和から株式会社 堀口智之>
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