ブラックホールと一般相対論入門
公開日
2021年6月3日
更新日
2021年8月8日
本講座の目標は、ブラックホールの周りで何が起こっているのかを数式から読み解けるようになることです。
ブラックホールとは、何でも吸い込み、光ですら脱出出来ないほど非常に重い天体とされています。更にその中心がどのようになっているのかを研究し、特異点定理を導いたのが、ペンローズ博士と、車いすの天才物理学者、ホーキング博士です。ペンローズ博士は2020年のノーベル物理学賞を受賞しました。
これらを理解するには、まずアインシュタインの一般相対論から導かれる重力場の方程式を解かねばなりません。しかし、興味はあるものの、数学が難解であきらめてしまう方も多いのではないでしょうか?
アインシュタインは特殊相対論から一般相対論を作るまで10年ほどの月日を費やしています。本来であれば、その過程を学びながら重力場の方程式を構築していき、それからブラックホールなどの面白い現象を導いていくのですが、数学をしっかり学んでから着手しようとすると、本題に至るまでがなかなか大変です。
本講座では、初学者でもブラックホールと一般相対論の面白さを理解できるよう、高校数学を学びなおし
受講内容
本講座ではテキストとして「ブラックホールと時空の方程式:15歳からの一般相対論 」(小林 晋平)を使用します。講師がリードをしながらテキストを通読することで、ブラックホール、一般相対性理論に関する理解を深めていきます。テキストの表題に「15歳からの」とある通り、三角比や微分など、基本的な所から解説していますので、高校数学を忘れてしまっている方や、数学Ⅲや物理を履修していない文系の方でもご安心ください。
※内容はお客様のご要望等によって変更することがあります。
受講対象
・アインシュタインの相対性理論に興味のある方
・ブラックホールに興味のある方
・手を動かして、一緒に数式を追う努力をする方
・出来れば過去に高校で数学ⅡBと物理基礎くらいまでを履修したことがある方が望ましいです
必要な数学知識
モデルプラン
テキストに沿って以下を学んでいきます。
第1章 ブラックホールを「表す」:数式から現れる世界
第2章 距離を測る:線素と微分積分
第3章 測り方を変えてみる:デカルト座標から極座標へ
第4章 次元を上げる:偏微分と3次元極座標
第5章 「時間と空間」から「時空」へ:特殊相対論
第5章の続きと付録A 特殊相対論に関する補足
第6章 空間の曲がりを表現する:ベクトルと曲率
第6章の続きと第7章 重力は時空の曲がりである:一般相対論
第7章続きと付録B 一般相対論に関する補足
第8章 ブラックホール解を導く:アインシュタイン方程式とシュヴァルツシルト解