【訂正あり】自宅療養中の死亡「0.05%」をどう読むか【新型コロナウイルス】
公開日
2021年8月7日
更新日
2026年10月10日
本記事は2021年8月の報道と厚生労働省の資料をもとに書いたものです。記事中の「0.05%(2000人に一人)」は、東京都で8月に入ってから自宅療養中に亡くなったと報じられた30~50代の8人を、その時点の全年代の自宅療養者数で割った値です。4日間の死亡数を一時点の療養者数で割っているうえ、年代もそろっていないため、自宅療養者の死亡率とは言えません。これまでの致命率(全国の30~50代で約0.1%)とも直接は比べられないため、「2000人に一人だから大丈夫」とした部分を含め、本文に訂正を書き加えています。
和からの堀口です。こんなニュースが飛び込んできました。
引用:【独自】東京 自宅療養中の死者急増 30~50代 8月に8人
https://www.fnn.jp/articles/-/219792
「え!8人も自宅療養中に亡くなったの!?」
と驚く方が多いかもしれませんが、割合を計算してみましょう。
今、新型コロナウイルス感染者の1万4,783人が自宅療養しているということですので、2021年8月1日~4日までに亡くなった方は単純計算で、0.05%程度です。(2026年9月追記:これは4日間に亡くなった30~50代の方の数を、全年代の自宅療養者数で割った値で、療養期間全体を通した死亡率ではありません。)これは、多いのか、少ないのかという比較が重要です。
2000人に一人・・・と考えれば決して多くはないような気がするのでは?と考える方もいるかもしれませんが、コロナのこれまでの年齢別の死亡率の30代~50代を考えると、約0.1%です。(約41万人が感染し、470人程度が亡くなっています。)
【2026年9月訂正】公開時はここで、0.05%を「これまでの医療機関を利用しての死亡率の約半分」と比べていましたが、この比較は成り立ちません。0.05%は4日間の死亡数から出した値で、約0.1%は流行開始からの累積の致命率(入院した方に限らず、すべての陽性者が対象)です。もちろんこれから、自宅療養の対策に力が入ってくものと思いますが。(もちろんこれは単純比較なので、自宅療養者の属性などはわからないので、適正な判断にも下せないと思います。)
以下は8月4日の厚生労働省の資料(新型コロナウイルス感染症の国内発生動向)より抜粋しています。

【2026年9月訂正】公開時はここで、自宅療養中の方に向けて「一応計算すれば2000人に一人なので、大丈夫と言い聞かせてほしい」と書いていましたが、上のとおり0.05%は自宅療養者の死亡率ではないため、この部分は取り消します。
私が自宅療養者なら、誰にも診てもらえず、症状が悪化し呼吸が苦しくなっていくことを考えると、非常に不安になりますし、身体だけではなく、精神状況もまともではいられないと思います。これがコロナが蔓延した今であるのです。
某著名人が「コロナで亡くなっている方は1日たった1人だよ・・・。」とつぶやいていまして、そこに数千いいねが押されていました。確かに数字はそのように出ています。
ただ、新型コロナウイルスの恐ろしいところは、KGI(重要目標達成指標)は死亡者数ではないということです。感染者数の増加、感染の苦しさ、後遺症、社会の混乱、経済の影響、医療機関の実質的機能崩壊・・・。すべてにつながってくるのです。
今の死亡率はあくまで医療機関が適正な形で動いているから、というのが前提になってきます。昨年の一時期、国によっては新型コロナウイルスに罹ったときの死亡率は3%を超えていました。もちろん、だからこそ重症化しやすい高齢の方からのワクチン接種が進められていたわけですが。
数字で物事を判断することの重要性について、もっと伝えていかなければと強く感じています。
普通の日常に戻るにはもう少し時間がかかりそうです。
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<文/堀口智之>
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