自宅療養者の死亡率が0.05%もある件について【新型コロナウイルス】
公開日
2021年8月7日
更新日
2021年8月7日
和からの堀口です。こんなニュースが飛び込んできました。
引用:【独自】東京 自宅療養中の死者急増 30~50代 8月に8人
https://www.fnn.jp/articles/-/219792
「え!8人も自宅療養中に亡くなったの!?」
と驚く方が多いかもしれませんが、割合を計算してみましょう。
今、新型コロナウイルス感染者の1万4,783人が自宅療養しているということですので、2021年8月1日~4日までに亡くなった方は単純計算で、0.05%程度です。これは、多いのか、少ないのかという比較が重要です。
2000人に一人・・・と考えれば決して多くはないような気がするのでは?と考える方もいるかもしれませんが、コロナのこれまでの年齢別の死亡率の30代~50代を考えると、約0.1%です。(約42万人が感染し、470人程度が亡くなっています。)
これまでの医療機関を利用しての死亡率の約半分くらいとなれば、本当に適正な形で自宅療養かどうかの判断が行われているのか確かに疑問になってきます。もちろんこれから、自宅療養の対策に力が入ってくものと思いますが。(もちろんこれは単純比較なので、自宅療養者の属性などはわからないので、適正な判断にも下せないと思います。)
以下は8月4日の厚生労働省の資料(新型コロナウイルス感染症の国内発生動向)より抜粋しています。
ただ、現在新型コロナの感染症に罹ってしまい「自宅療養」している人はぜひ知ってほしいのですが、一応計算すれば、2000人に一人です。ほとんど確率的には非常に低いものです。今自宅療養している方が「もしかしたら自分も・・・」と考えてしまうかもしれませんが、大丈夫!と言い聞かせていただけたらと思います。
しかし、私が自宅療養者なら、誰にも診てもらえず、症状が悪化し呼吸が苦しくなっていくことを考えると、非常に不安になりますし、身体だけではなく、精神状況もまともではいられないと思います。これがコロナが蔓延した今であるのです。
某著名人が「コロナで亡くなっている方は1日たった1人だよ・・・。」とつぶやいていまして、そこに数千いいねが押されていました。確かに数字はそのように出ています。
ただ、新型コロナウイルスの恐ろしいところは、KGI(重要目標達成指標)は死亡者数ではないということです。感染者数の増加、感染の苦しさ、後遺症、社会の混乱、経済の影響、医療機関の実質的機能崩壊・・・。すべてにつながってくるのです。
今の死亡率はあくまで医療機関が適正な形で動いているから、というのが前提になってきます。昨年の一時期、国によっては新型コロナウイルスに罹ったときの死亡率は3%を超えていました。もちろん、だからこそ重症化しやすい高齢の方からのワクチン接種が進められていたわけですが。
数字で物事を判断することの重要性について、もっと伝えていかなければと強く感じています。
普通の日常に戻るにはもう少し時間がかかりそうです。
●和からのセミナー一覧はこちら
●お問い合わせフォームはこちら
<文/堀口智之>