ミニ四駆で学ぶ-情報収集超入門④-
公開日
2021年2月20日
更新日
2021年2月20日
いよいよノーマルモーターとしては最後の検証になるでしょうか。本日は、ガイドローラーや補助プレートについて書きたいと思います。
前回までの記事については下記から確認ください。
さて、いよいよ外見が大きく変化する「見栄え」と実用性がある部分に入りました。
昔、アルミのガイドローラーが素敵で付けまくってましたが、今回の検証をしていて思ったのは、数グラムでもミニ四駆(特にノーマルモーター)においては重くなると遅くなることです。
軽量化するとスピードが上がるともいわれますが、本当に納得です。ただ、軽すぎても早いモーターだとコースアウトしてしまうし、そのバランス調整が楽しいところかと思います。
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この記事の主な内容
1.ガイドローラーと補助プレートについて
ミニ四駆はまっすぐ走るものなので、コース走行時に壁とぶつかります。その時の抵抗を減らしてスピードが落ちるのを抑えたり、スムーズにカーブを曲がるように整えたりします。
ミニ四駆を一式買うと純正品が付いていますが、アフターパーツで純正品より回転のもっとスムーズなモノや、アルミ製のものなど数多くあります。
これもたくさんの種類があって、どれにするか悩みどころです。種類としては大きく分けると、5種類でしょうか。
・純正品のプラスチックローラー
・低摩擦のプラスチックローラー
・アルミローラー
・ボールベアリング(ローラー用)
・2段ローラー
ローラーの径が8mm~19mmくらいまで様々に用意されています。
一般的には大きいローラーの方がコースのつなぎ目の段差にもスムーズに進めるため良いようで、車体の幅も広がり安定するため効果は高いそうです。しかし、これだとコースギリギリになるべく大きいローラーを付けて車幅を広くすればよい!となりますが、一応ルールがあって、車体の幅は105mm以下となっています。
※参考:ミニ四駆公認競技会規則 〔2020年特別ルール〕
他にもガイドローラー以外に補助プレートと言って車体の前や後ろに取り付けて下記の効果があります。
1.車体強度を上げて壊れにくくする
2.ローラーの取り付け位置を広くできる
この補助プレートも悩みモノでたくさんの種類があり、どれにしていいのか悩んでしまいます。
付けた方がいいのか?付けなくてもいいのか?含めて、ノーマルモーターの検証をしていきたいと思います。
2.補助プレートなしでガイドローラーを変えた検証
ちなみに、前回までの測定に使用していたガイドローラーは最初から付いていたプラスチック製の純正品です。それに一番早かったギアとタイヤを付けたタイムが前回ご紹介したとおり下記となります。
・10周で36.05秒(1周当り3.61秒)→これを「タイプA」とします。
今回の検証としては、このタイムを基にガイドローラーを変更していきます。
○【検証Ⅳ-1】「タイプA」を前/後:プラスチック製テーパータイプベアリングローラー(17mm)に変更
○【検証Ⅳ-2】「タイプA」の側面にアルミ製ガイドローラー(19mm)を追加。
○【検証Ⅳ-3】「タイプA」の前:アルミ製ガイドローラー(19mm)、後:アルミ製ガイドローラー(17mm)に変更。
○【検証Ⅳ-4】「タイプA」を前/後:オールアルミテーパータイプベアリングローラー(19mm)に変更。
○【検証Ⅳ-5】「タイプA」を前:アルミ製ガイドローラー(19mm)、後:オールアルミテーパータイプベアリングローラー(19mm)に変更。
○【検証Ⅳ-6】「タイプA」を前:テーパータイプベアリングローラー(19mm)、後:アルミ製ガイドローラー(19mm)に変更。
※2段ローラーは補助プレートが無いと取り付けが面倒なので除外しました。
※アルミ製ガイドローラー(19mm)はオールアルミも試しましたが特にタイムは変わりませんでした。
※ローラー用11mmボールベアリングも試しましたが激的に遅かったので除外しています。
HG 19mm オールアルミベアリングローラー (テーパータイプ・ゴールド)
以上の検証の結果が下記のタイムとなりました。
まさか!!ガイドローラーだけでこんなに変わるのか・・・。コーナーをスムーズに曲がり、減速させないことが超重要なのがわかりました。しかも、やっぱりガイドローラーは大きい方が早いようです。
(小さいガイドローラーの場合、車体のブレが大きくなって減速してしまう)
ところが、今回の検証結果については、少し測定に「ズル」がありました。
それは【検証Ⅳ-5】において、ノーマルモーターなのにコースアウトしてしまったんです。そのため、3回測定したところ、1回だけ10周走ってタイムが取れたものを掲載しています。
つまり、毎回取れるデータではないため、安定はしていないことになります。
しかしながら、まさかノーマルモーターでコースアウトするほど早くなるとは思っていなかったので驚きました。
3.補助プレートを付けた検証
先ほどの検証で一番早かった仕様はコースアウトしてしまいました。そこで2段ローラーなども試したいため、補助プレートを使って検証します。今回もすべて基本は「タイプA」から変更です。
○【検証Ⅳ-7】
・前方に「補助プレート」を追加
・前方は「アルミ製ガイドローラー(19mm)」
・後方に「アルミ製ガイドローラー(17mm)」
○【検証Ⅳ-8】
・前方に「補助プレート」
・前方に「2段ローラー(13-12mm)」
・後方に「アルミ製ガイドローラー(19mm)
○【検証Ⅳ-9】
・前方に「補助プレート」
・前方に「2段ローラー(13-12mm)」
・後方に「補助プレート」
・後方に「2段ローラー(13-12mm)」
○【検証Ⅳ-10】
・前方に「補助プレート」
・前方に「2段ローラー(13-12mm)」
・後方に「補助プレート」
・後方に「オールアルミベアリングローラー(19mm)」
○【検証Ⅳ-11】
・最初から付いている後ダンパーを外す
・前方に「補助プレート」
・前方に「2段ローラー(13-12mm)」
・後方に「補助プレート」
・後方に「オールアルミテーパータイプベアリングローラー(19mm)」
○【検証Ⅳ-12】
・最初から付いている後ダンパーを外す
・前方に「補助プレート」
・前方に「オールアルミ製ガイドローラー(19mm)」
・後方に「補助プレート」
・後方に「オールアルミテーパータイプベアリングローラー(19mm)」
○【検証Ⅳ-13】
・前方に「補助プレート」
・前方に「2段ローラー(13-12mm)」
・後方に「補助プレート」
・後方に「アルミ製ガイドローラー(19mm)」
・後方に「2段ローラー(13-12mm)
※補助プレートはガイドローラーを付ける穴が左右それぞれ複数あります。そこで、ローラー径と車体幅を考えながら調整します。
今回、下記データとは別にルールを無視して車体幅115mmになるように19mmのローラーを補助プレートの一番外側につけてみましたが、10周で30.92秒と最速にはなりませんでした。
つまり、今回の検証で一番早く、かつ安定していたのは【検証Ⅳ-12】の仕様となります。
4.今回のまとめ
以上、本日はガイドローラーと補助プレートについて検証を行ってみました。
※補助プレートも複数種類がありますが、今回はシンプルなものを使用しました。
今回の結果としては、
1.ガイドローラーは相当に効果が高そうだ。
2.ガイドローラー径は大きい方が良さそうだ。
3.しかし、コースアウトなどを考えると2段ローラーもうまく活用したい。
4.補助プレートで車幅を広くとることでコースアウトの改善効果がありそうだ。
5.コースアウトを防ぐためにローラーを付けすぎても重さで遅くなるようだ。
このような感じでしょうか。
これでノーマルモーターを使って行える大きい検証はおおむね実施したかと思います。
1周3秒を切るとコースアウトしてしまう感じですが、そのコースアウトを防ぐパーツを付けると遅くなる・・・。
結論としてはノーマルモーターで1周3秒くらいを安定的に走るマシンがMAXな感じです。
※あくまでも今回の検証から見た結果です。
ただ、最後にどうしても気になるのが、ホイールとタイヤです。
前回の検証では「データ不足」感があったので、やっぱり次回に追加検証したいと思います。
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<文/綱島佑介>