マスログ

2020/09/26

鉛筆に刻まれた「357686312646216567629137」。その驚くべき意味とは?


こんにちは。和からの数学講師の岡本です。今回は友人からプレゼントされた鉛筆についてのお話です。

1.数字が刻まれた鉛筆

 ある日、友人からイギリスのお土産をいただきました。中身は大量の鉛筆です!しかも、なにやら数字がたくさん書いてあります。

刻まれていたのは次のような数字の列でした。

\begin{align*}357686312646216567629137\end{align*}

一体どんな意味が隠されいるのでしょう…?

2.第一印象「きっと素数だ」

数字を見た素数好きの私は直感で「きっと素数だ」と思いました。そして、すかさず「素数チェッカ」という、(巷では有名な)素数判定アプリに入れて実行しました。すると…

やはり素数だったのです…!(素数であれば数の隣に「prime number」と付きます。素数好きはみなここで興奮します。)しかし、どういう意味があるのでしょうか?イギリスの商品ですし、なにか数字の語呂があるわけでもなさそうです。そこで商品が「鉛筆」であることに注目して考えてみました。

「実際に鉛筆を使用すると、削れていくので、数字が変わっちゃうな…。」

ここでピンときました!

「も…、もしかして、削れてもずっと素数なんじゃ…!?」

恐る恐る、私は最初の数字を削った「\(57686312646216567629137\)」で素数判定をしてみました。すると…

なんと、「\(57686312646216567629137\)」は素数です…!!
ではさらに「5」を削った「\(7686312646216567629137\)」はどうでしょう?

素数です!!!続きをやった結果がこちらです。

なんと鉛筆に書かれた「357686312646216567629137」は、「どんなに削られてもずっと素数」であるような素敵な素数だったのです!!!!

3.切り捨て可能素数

前節でお話したような「どんなに削られてもずっと素数」であり続けるような素数のことを切り捨て可能素数」といいます。ただし、今回が左の数を削っていることから正確には「左切り捨て可能素数」と言います。実は「357686312646216567629137」は最大の左切り捨て可能素数であることが知られています。もちろん「右切り捨て可能素数」もありますが、数字は左から右に読むので、数字の最後に「0,2,4,6,8」などの偶数があっては素数にならないので、「左切り捨て可能素数」の方がバリエーションが豊富そうです。探し方は非常にシンプルで、「1,3,7,9」の数字からスタートさせ、左に数字を付けていき素数かどうかを判定します。例えば、「9」から始めた場合を3桁目までまとめてみました。

1桁目が9であるような2桁の素数は「19」「29」「59」「79」「89」の5つなので、最初の9から左に5本矢印が伸びます。そして下2桁が19であるような3桁の素数は「419」「619」「719」「919」の4通りあるためまた左に矢印が4本伸びます。このような操作を繰り返していくことで、左切り捨て可能素数が次々と出来上がります。そしてしらみつぶしに素数を作り出していくことで「357686312646216567629137」が最大の桁数になる左切り捨て可能素数ということがわかります。

4.さいごに

いかがでしたでしょうか。普段なかなか聞くことのないマニアックな「切り捨て可能素数」。使用するたびに削られる「鉛筆」にデザインされているのがユーモアがあっていいですのね。よくみると「ALWAYS IN OUR PRIME」(いつも私たちの素数の中に)と書いてあります

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<文/岡本健太郎>

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