数学とプログラミング① ~和(なごみ)でのシステム改修の紹介~
公開日
2020年8月31日
更新日
2020年8月31日
数学教室和(なごみ)講師の松中です。
私は普段、数学講師をしながら、イベント、セミナーの運営を担当したりしていますが、和(なごみ)のシステム担当でもあります。
和(なごみ)に転職する前は電子カルテの開発SEとして働いており、現場のSEの方や、他のプログラマーの方の業務が楽になるようなツールをたくさん作っていました。ツールを生成するメタ的なツールも作っていて自信作がたくさんあります。
数学教室でシステムを担当しているということからもわかる通り、私は数学もプログラミングも大好きです。数学教室ではあるものの、お客様の要望があればプログラミングの授業を行っています。
私は数学とプログラミングのどちらが好きかと問われれば「(圧倒的に)数学!」と答えますが、数学とプログラミングのどちらがすぐ役に立つかと問われたら、「(まぁ)プログラミング」と答えます。それだけプログラミングは日常生活、仕事で有用です。(私にとって数学は役に立つから学ぶものといった類のものではなく、愛すべき対象です。内心はプログラミングの方が仕事で役に立つと思いながらも、自分が愛しているからという理由だけで、数学を他人に押し付けるような野暮なことはしたくありません。)
これから2記事に渡って
①和(なごみ)でのシステム改修の紹介
②プログラミングを学ぶべき理由
についてお話しします。
本記事は「①和(なごみ)でのシステム改修の紹介」です。
お客様の授業内容を記録する「授業記録カード」のシステム化
私は和からに入社して3年、少しずつシステム改修を進めてきました。私が行ったシステム改修の中でシステム化の前後で大きく形を変え、講師やスタッフの工数を減らすという観点で最も効果が高かった「授業記録カード」のシステム化について紹介します。
before
講師は授業が終わるごとに授業記録カードというものを記載する必要があります。昔はこちらのように紙に記載してもらっていました。
和(なごみ)スタッフは毎日講師が提出した授業記録カードに記載されている内容が間違いないかを社内システムの情報と照らし合わせていきます。授業記録カードの記載に関して、講師とスタッフの作業は概ね以下のようになります。
【講師作業】
- ①授業記録カードに手書きでお客様名、授業時間、授業内容等を記載する。
- ②授業記録カードの記載漏れがあったら、次回教室に来た際に記載する、もしくはメールでスタッフに内容をメールする。
【スタッフ】
- ①授業記録カードの内容と社内システムに事前入力されている内容があっているかを確認する(一枚一枚お客様名をシステムで検索して該当の授業のページを開く必要があり、時間がかかります。)。
- ②社内システムでその授業のステータスを『受講』にする。
- ③チケットが切れたらチケットのステータスを『使用済』にする。
- ④googleカレンダー上で該当の授業を実施済みにする。
- ⑤授業記録カードが提出されていない場合、先生にメールをする。
- ⑥渋谷教室以外の教室で書かれた授業記録カードを運搬する。
- ⑦毎月千枚近くの授業記録カードをスキャンしPDFで保存する。
講師もチェックするスタッフも人間なので提出漏れ、記載の誤り、ステータスの変更漏れ等が発生し、月末には項目に間違いがないかを第三者が再確認をしていました。
私は入社当時、授業記録カードのチェック作業を早く終えるために、
- ・パソコン画面内でのブラウザなどの配置
- ・机の上の授業記録カードの置き場所
- ・赤ペンの置き場所、持つタイミング
- ・キーボードとマウスをどのタイミングで使うか
- ・自分のサインの書き方
を日々工夫し、毎日日報で「今日は○○枚を△△分で処理しました。明日はもっと早くなりたいです。」のように今思えば間抜けな報告をしておりました。努力の方向性が違ったのです。
After
現在は授業記録カードの運用から紙媒体が完全になくなりました。
【講師作業】
- ①WEBサービス上で必要箇所のみ授業記録カードを記載する。(自宅やスマホから記載可能)
※講師にしかわからない箇所を記載するだけであり、授業時間やお客様名など社内システムから引っ張れる情報は自動で入力されています。講師は自宅やスマホからでも授業記録カードを書くことができます。
※授業記録カードの提出を失念すると、注意喚起のメールが自動で飛んでくるので、すぐに提出漏れに気付くことができます。
【スタッフ作業】
- ①専用の一覧ページにて授業内容が記載されている授業の「受講」ボタンを押していく。
※各種ステータスの変更やgoogleカレンダーへの反映等は自動で行われます。
※授業記録カードが提出された「受講」ボタンを押す作業も自動化はできるのですが、どのお客様にどのような授業を行っているか等を把握するためスタッフの確認作業は残しています。それでもあっという間にチェックが終わります。
※授業記録カードに記載された授業内容は自動で社内システムに登録されるので、いつでも見返すことが可能であり、スキャン等の作業も不要になりました。
まとめ
以上が「授業記録カード」におけるシステム改修の例です。before、afterしか書いていませんが、その間には何段ものステップがありました。数か月単位で少しずつ改修を行い、2年の歳月をかけてafterの状態になっています。いきなりシステム改修をしてしまうとスタッフ、講師が操作に慣れずヒューマンエラーが多発したり、システムに問題がある場合の影響が大きかったりするためです。
before、afterを比べると圧倒的に作業が減っています。プログラミングってすごいですね。学びたくなりますね。次の記事では「②プログラミングを学ぶべき理由-」についてお話しします。お楽しみに。
<文/松中>