第0回「目でみてわかる統計学」に潜入してきた
公開日
2017年7月17日
更新日
2017年7月17日
統計を学びたいけど、本で学ぼうとすると数式だらけでよくわからない……。
そんな人に向けた「和」の新たな講座「目でみてわかる統計学」が開講されます。この講座で目指すのは、統計に出てくる数式を「理解する」ことです。
統計学には複雑な数式がたくさん出てきます。しかし統計学を学ぶ上で重要なのは、それらの数式を使って計算できるようになることではなく、その数式の意味を理解することです。
「計算できないと統計が使えるようにならないのでは?」と思うかもしれませんが、それは誤解です。今の時代、難しい計算はすべてExcelがやってくれます。我々がやるべきことは、「Excelに何を計算させるか」「計算結果は何を意味するか」を正しく考えることなのです。
では、この「目でみてわかる統計学」では具体的にどのようなことを学ぶのでしょうか。2017年7月8日(土)に本講座の無料お試し版である「第0回」が開催されましたので、筆者が受講してまいりました。
平均の注意点、グラフの分析、etc…
本講座を担当される門田先生。国内外問わず様々な大学で応用数学、物理学を研究されてきたという学問分野で華々しい経歴がある一方、柔道をしたりサハラ砂漠を横断したりする肉体派の一面も併せ持つ方です。
この日の受講者は二十名ほど。男女比は半々程度でした。
第0回の今回は、平均、標準偏差などの意味や、グラフから情報を読み取る方法などが解説されました。
「平均」は、よく目にする単語です。しかし、その扱いには少し注意が必要です。
例えば、A社の平均年収が807万円、B社の平均年収が620万円のとき、どちらに就職したいでしょうか。
これだけならA社に就職したいと思うことでしょう。しかし、実はA社の内訳を見てみると、ほとんどの社員の年収が200万円台で、一人だけずば抜けて年収が高い人(おそらく社長でしょう)がいるのです。
一方、B社は年功序列型であり、様々な年収の人が混ざった会社だったのでした。
また、グラフから情報を読み取る方法も解説されました。
例えば、Webサイトのアクセス数のグラフには、様々な情報が隠れています。しかしただグラフを見ただけでは、なかなかその情報を読み取れません。そこで行うのが、「分割と統合」です。
今回の講義では細かい数学的手法には触れられませんでしたが、グラフを「トレンド(全体的な変化の傾向)」「周期変動」「不規則変動」の三つに分解することで、情報を読み取る手法が紹介されました。
第0回の講義ではここまででした。「第1回」以降の講義では、得られたデータから全体を予測する「推定」や、データの信憑性を検証する「検定」について、解説していくそうです。
受講された方々の感想
講義のあとは、お菓子やピザなどを食べながら、懇親会が行われました。折角なので私も参加し、受講者の方々にお話を伺いました。
Aさん(女性/32才/公務員)
Bさん(男性/50才/技術職)
Cさん(女性/24才/マーケティング)
今日の講義の中では、Webデザインの話が面白かったです。デザイン変更の効用を分析する話が、仕事に近い内容で、なるほど統計は使えるのだなと思いました。
Dさん(女性/40代/マーコム)
「目でみてわかる統計学」第1回ご案内
「目でみてわかる統計学」第1回は、7月22日と7月26日に開催されます。
統計で使う計算式の意味が知りたい、Excelが何を計算しているのか知りたい、という方は、ぜひ受講してみてください。第0回は講座全体で学ぶ内容の概要をお伝えする回となっておりましたので、第0回を受講されていない方も安心してご参加いただけます。下記URLにて、お申し込みを受け付けております。
※追記※
本セミナーは名称変更となり、0回は「統計超入門」、以降の回は「Excelで学ぶデータ分析」と分割されております。
→文系のための「統計超入門セミナー」-目で見てわかるビジネス統計学-
(文/キグロ)