「なぜ数学を学ぶのか」で話題の大人のための数学教室「和」に潜入してきた(前編)
公開日
2017年8月20日
更新日
2017年8月20日
みなさん、山本のハンバーグは好きですか?
私は行ったことありません。どうもこんにちは。「数学のファン」鯵坂もっちょです。
この山本のハンバーグ渋谷店のほど近くに、こんなところがあります。
潜入してみた
数学のファンを名乗る私ですから、和さんの名前は知ってはいました。しかし、「数学ブーム」「大人のための数学教室が人気」などとまことしやかにささやかれる昨今、じゃあ実際の数学教室ってその内部はどんな雰囲気なの? ってことが外にはまったく漏れ出してこない! ブラックボックス! 気になる! というわけで、今回は実際に数学教室に潜入してその雰囲気とかを調査してきたぞ。
今回案内してくれるのは、数学教室和の運営母体である株式会社「和から(わから)」でコーディネーターをされている松中宏樹さん。
いやていうかこのマスログ自体和からの運営なんですよね。はい。つまり有り体に言えば今回の記事は宣伝です。まあそういうこともたまにはあるよね。うんうん。
鯵坂: 松中さんはこちらではどういうお仕事をされてらっしゃるんですか?
松中: コーディネーターですね。お客さんの希望をお伺いして、それに対応できる講師をあてがったりしています。後は普通に裏方全般もやりますね。授業時間の調整をしたり、このマスログの管理もやっています。
鯵坂: なるほど。本日は取材を受け入れてくださりありがとうございます。よろしくお願いします。
松中: よろしくお願いします。
鯵坂: 早速ですが、こないだ「どうせ使いもしないのになぜ数学なんて学ぶの?」みたいな記事がかなり話題になったじゃないですか。
松中: そこまで煽りタイトルじゃないけど、まあそうですね。
↓記事はこちら↓
大人になったら使わないのに、なぜ私たちは「分数」を学ぶのか(ITmedia ビジネスオンライン)
鯵坂: つまり抽象化や形式化の能力を鍛えているんだと。これに非常に感銘を受けまして、この堀口さんが数学教室を運営されてるとのことだったので、これは話題になってるうちに取材しないと! と思ったんです。
松中: それで言ったらもう機を逸しちゃってますけどね。
鯵坂: それに関しては完全にすいませんでしかない
ヤバい時計があった
鯵坂: とりあえず普段どういう場所でどういうことをやってるのか気になるので、教室内を見せてもらってもいいですか?
松中: はい。
▲渋谷第一教室の入口。
松中: 渋谷には2つ教室があって、山本のハンバーグの隣にあるのが第一教室です。本社はこっちにあります。ブースがあったり講師がいたり、おもに個別指導が行われているのもこの第一教室の方になります。
▲ビルのワンフロアが数学教室和となっている。
鯵坂: すごく明るい雰囲気ですねえ。
▲エントランス部分。
鯵坂: あ! 時計が!! 時計がすごいおもしろいよ!! 計算しないと時間がわからない!! さすが数学教室!!
こんなものどこに売ってるんですか? 欲しいんですけど。
松中: 私もあまり詳しくないんですが、海外で売られているものでネット通販で買ったようです。3000円ぐらいだとか。
鯵坂: 意外と安い。
松中: エントランスの奥にいくつかのブースがあって、個別指導が行われています。
鯵坂: へぇ〜。
松中: あ、ちょうど授業が終わったばっかりのブースがありますね。
鯵坂: うわ!! 数式だ!! ついに出た!!
普通こういう記事だと数式とか出てきたとき「数式だらけでなにがなんだか分からない」みたいに書かれてることが多いけど別にわかる! だって数学のファンだから!! わかる!!!
わかることはわかるけど、こうやって授業が終わったあとのホワイトボードをいきなり見るとやっぱりちょっと面食らっちゃいますね。シグマの話してたんですかね。
松中: そうですね。\( \displaystyle \sum _{k=1}^n \)というのは多くのものの足し算を表す記号で、これを使うと煩雑なものを簡単に書き表すことができますし、計算も容易になります。数学を学ぶメリットの一つですね。
鯵坂: すごく丁寧に書かれてますね。字もきれいで見やすいし。
松中: ありがとうございます。事務室の方も見ていきますか?
鯵坂: いいんですか!?
松中: いいんじゃないですか?
鯵坂: 軽いな。
松中: こちらが事務室です。
鯵坂: 事務室だなあ。
松中: 語彙力……。
鯵坂: すごい! 数学の本がいっぱいある! 棚ごと欲しい!
松中: さっきの時計のすごいバージョンもあります。
鯵坂: 数式だらけでなにがなんだか分からない。
松中: 事務室はこんな感じですね。
鯵坂: あの〜松中さん。
松中: はい。
鯵坂: 思ったんですけど、みんなが知りたいのは数学教室の中でどんなことが行われているかであって、事務室の様子とかではないと思うんですよね。
松中: ええ〜。
鯵坂: ちょっと具体的な情報を聞かせてもらっても構いませんでしょうか。
松中: はい。
実際の入会までの流れは?
鯵坂: 実際に和で授業を受けてみたい! ってなったらまずどうすればいいんでしょうか?
松中: まずはウェブページから申し込みをしていただきます。申し込みいただくと、個別カウンセリングが受けられます。無料で。そこでお客様にどんな数学を学びたいかをお聞きして、「この分野だったらこの先生がちょうどいいだろうな」みたいな講師とのマッチングが行われます。その後、その先生の50分間の体験授業を受けることができます。ここまで無料です。その体験授業で満足していただけたら入会、となります。入会が決まったら先生とお客様との間で授業日を決めて、そこからマンツーマンでやってもらう形となります。
鯵坂: なるほど。自分の関心・意欲にあわせて授業をとることができるんですね。受講されるお客さんはどういう方が多いんですか?
松中: 目的としては、統計学が半分くらいですね。仕事上必要に迫られて、みたいな方も多いです。あとは資格ですね。電験とかSPI。SPIは多いですね。あと珍しいところでは看護系の資格勉強に、って方もいらっしゃいます。もちろん趣味で数学を学びたいって方も多くいらっしゃいます。
鯵坂: 年代的にはどれくらいの方が多いんですか?
松中: それはもう本当に10代から60代まで、幅広い年齢層の方々に受講いただいてますね。本当に偏りがなくて、男女比に関しても、受講生の4割弱は女性なんですね。「趣味で数学」っていうと普通は男性の方が多いイメージですけど、仕事でってなるとあまり男女関係ないみたいですね。
鯵坂: なるほど。数学教室の内部の様子がよくわかりました。本日はありがとうございました。
松中: えっ。
鯵坂: えっ。
松中: いやほら、もうちょっと講師の方に実際にどんな授業やってるのかみたいな話は聞いていかなくていいんですか?
鯵坂: いやあ〜事務室まで見ちゃったし、もう数学教室の内部の雰囲気がどうなってるのかは十分伝わりましたし、取れ高も十分だしこんくらいでいいかなって。
松中: いやいやせっかく今も講師の方何人かいらっしゃいますんで話聞いていきましょうよ。すごい面白い経歴の人とかいるんですよ。
鯵坂: そうですかあ? じゃあお言葉に甘えてもう少し聞いていこうかな。
というわけで数学教室「和」潜入編、もう少し続きます!
↓後編はこちらから
「なぜ数学を学ぶのか」で話題の大人のための数学教室「和」に潜入してきた(後編)
(文/鯵坂もっちょ)