相対性理論
公開日
2022年9月30日
更新日
2026年7月25日
大人の教養として|相対性理論を「動く光時計」から学び直す
「時間が伸びる」と言われても、なぜそんなことが起きるのかは腑に落ちないままではないでしょうか。この講座では動く電車の中の光時計というひとつの図から出発し、相対性理論が何を主張しているのかを、数式の前にまず言葉で理解できるところまでご案内します。
受講内容
相対性理論は「速く動くと、時間や長さの見え方が変わる」ことを述べた理論です。この講座では有名な結論を覚えるのではなく、なぜそうならざるを得ないのかを、ご自分の手で追えるところまで進みます。
つまずきの多くは、話の順番にあります。「時間が伸びる」という結論だけを先に聞いてしまうと、どうしても意味が取れません。出発点はもっと素朴な事実、「光の速さは、誰から見ても同じ」というただ一点です。ここで、床と天井に鏡を置いて光を往復させる時計を考えてみます。止まって見ている人にとって、電車の中の光はまっすぐ上下しているのではなく、電車が進んだぶんだけ斜めに進みます。道のりは長いのに、光の速さは同じ。ならば、割り算の答えである「かかった時間」のほうが伸びるしかありません。時間が伸びるのは結論であって、前提ではなかったのです。

この図が腑に落ちると、あとは直角三角形の話です。斜めの道のり、まっすぐの道のり、電車が進んだ距離。三平方の定理をあてはめるだけで、教科書に載っているあの式が自分の手から出てきます。授業では、この導出を必ずご一緒に手を動かして行います。
相対性理論は、こんなところにつながっています。
- カーナビとGPS
衛星の時計は地上とわずかにずれます。相対論の補正を切ると、位置が一日で十キロ近くずれてしまいます。 - 太陽と原子力
質量がわずかに減ってエネルギーに変わる。太陽が光り続ける仕組みも、原子力発電も、同じ一本の式の上にあります。 - 宇宙とブラックホール
重力が強いところでは時間の進み方まで変わる。一般相対性理論が描く、曲がった時空の姿です。
特殊相対性理論を通ると、一般相対性理論・宇宙論・素粒子物理へ進む道がひらけます。物理学科で学ぶ内容の、ちょうど入口にあたる単元です。
なお、受講に前提知識は必要ありません。使う数学は三平方の定理と平方根が中心で、必要に応じてその場で補いながら進められます。
よくある質問
Q.数学は三平方の定理くらいしか覚えていません。
A.それで十分です。特殊相対性理論の中心にある式は、直角三角形ひとつから導けます。授業でも、その導出を一緒に手を動かして確かめます。
Q.一般相対性理論まで学べますか?
A.はい。特殊相対性理論を固めたうえで、等価原理から時空の曲がりまで、数式を最小限にした形でご案内できます。ご希望があればテンソルを本格的に扱うこともできます。
Q.「双子のパラドックス」がずっと分かりません。
A.よくいただくご質問です。どちらが向きを変えたのか、という一点で決着します。図を描きながら、納得できるまでご一緒に整理します。
Q.物理は学生時代から苦手でした。
A.相対性理論は計算量よりも考え方が主役の分野です。苦手意識のある方ほど、腑に落ちたときの手応えが大きい単元でもあります。
物理の学び進め方や料金・受講の流れは、物理の学び直し 個別指導のページでご案内しています。
※内容はお客様のご要望等によって変更することがあります。
受講対象
・「時間が伸びる」「空間が縮む」の意味をきちんと理解したい方
・大学の講義や解説書で相対性理論に挫折した経験がある方
・宇宙やブラックホールに関心があり、その土台を知りたい方
・お子さまやお孫さんに聞かれて答えられるようになりたい方
・数式よりも、まず考え方から入りたい方
必要な数学知識
モデルプラン
1)空間と時間
2)ニュートン力学
3)電磁波とエーテル
4)特殊相対性原理
5)ローレンツ変換
6)ローレンツ変換の4次元定式化
7)相対論的力学
8)電磁気学
9)一般相対性理論の概要(Ⅰ)
10)一般相対性理論の概要(Ⅱ)
参考テキスト
担当講師
※日程により一部講師が変わる事があります。



