マスログ

子供の「みんな持ってる」問題

公開日

2020年12月15日

更新日

2020年12月15日

今日は、子供の「みんな持っている」問題について、実際にデータを集めて処理した雑談です。
数年前、任天堂DSが人気絶頂だったころ(今はswitchに変わった感じでしょうか)、当時小学校5年生だった子供が学校から帰ってきて、こんなことを言います。
「クラスのみんなDS持ってるけど、僕だけ持ってない。買ってほしい・・・」と。

なに~!!みんな持ってるのか!!マジで???と反応してしまいます。
それを聞いた、同居している両親(子供からしたらおじいちゃんとおばあちゃん)は、「みんな持ってるんじゃ、買ってあげないとかわいそうかねぇ~」なんて言い出します。

1.実際に情報を集めてみる

しかーし、私はどこで何して働いている!?と思い返し、パソコンで1枚の書類を作ります。
それは・・・子供のクラス全員の名前をExcelに入力し、項目に、「持っている/持っていない」を記入した集計表を作り、それをプリントアウトします。
そこで、子供に「わかった。みんな持っているんじゃ、DS欲しいよな。そしたら、この紙にクラスのみんなの名前と、DSを持っているか、持ってないかを書いたから、明日から1週間の間に、必ずクラスの全員にDSを持っているか聞いて、この表を完成させてきて。それを見て、また相談しよう・・・。
嘘ついているか、どうか、あとでクラスの親にも確認するから、ちゃんと聞いて書くんだよ・・・。」と。

そうして、1日、1日と過ぎていくうちに、子供の顔が微妙な感じになっていきます。
ここではあえて何も言わずに1週間待ちました。
約束の1週間が過ぎ、調査シートを回収してみると・・・。

2.データから考える

何と!!35人のクラスの内、DSを持っているのは6人でした(笑)
おい、ちょっと待て!!6/35はみんなって、言うのか???
割合で言ったら、6分の1くらいで、17%くらいです。

子供に、みんなって35人いたら、どのくらいからだと思う?と聞くと、半分くらい・・・と返ってきました。
両親に聞くと、80%くらい・・・と言います。
さて、ここで皆さんにも考えて欲しいのですが、「みんな・・・」って何%くらいでしょうか???
これこそが、言葉の曖昧さであり、数字で物事をとらえる必要性がある部分です。

80%とは、確かに4/5なので、みんなと言ってもいいような?
60%くらいでも、資格試験の合格水準に用いられたりします。つまり、60%理解していれば、その資格を有する知識を保有しているとみなされるわけです。
50%の半分以上を考えた人は多数決の論理でしょうか。

以上のどれも満たしてない「DSみんな持っている問題」は、この結果から却下になります。

3.分解と統合の哲学

しかし、やっぱりデータ分析において重要なのは「分解と統合」で物事を分解して考えることだと思っています。
そこで、子供にこのクラスの中で「放課後に良く遊ぶ友達」にしるしをつけて・・・というと、4名に丸が付きました。そこを見てみると、その4人はDSを持っている6人の内の4人だったのです。

なるほど!!確かにクラスという区分で考えたときには17%しかDSは持っていないけれど、分解した「放課後に遊ぶ友達4人+自分の計5人」で考えると、自分以外みんな持っていることになります。80%が持っているわけです。
これでこの問題の本質がよくわかりました。

4.さいごに

これでは仕方がない・・・と思い、私が持っていたDSの内、1台を貸してあげて、「自由に使ってよいよ」と子供に渡すと、喜んで遊びに行ってました。
・・・突っ込みがきそうですが、そう、私は当時DSを4台持っていました(笑)
モンスターハンターをガッツリやるために、3DSも最新機種に変えたばかりでしたし。

このように、データを集めて考え、さらに分解して考える。
これは日常でも、実際の仕事でも良く行う思考術です。
また数年後、今後は次男が5年生になったとき、まったく同じことがswitchでも発生しました。

集計表を作り、次男が説明されているのを受け、長男は横でニヤニヤして、「みんなって何人だ?」と言ってました。
結果は、、、おわかりのとおりです。。。
最終的には私のswitchを1台貸してあげましたが、世間が新型コロナ自粛期間でswitchが入手困難な時、なぜか私が4台持っていたことは内緒です。

さて、遊びながら数字やデータ分析を学ぶなら下記セミナーで行うような視点で日常を過ごすと良いかもしれません。

鬼滅で学ぶデータセンス超入門

大人の数字力を改めて強化したいなら、無料の数トレセミナーにお越しください。

数字トレーニング体験セミナー-苦手な数字を扱うために-

また、データを集めて分析するために必要な概念は「統計学」にあるので、こちらも数式を使わずに楽しく学べるカリキュラムがあります。

文系のための「統計超入門セミナー」-目で見てわかるビジネス統計学-

これら数字力や統計的思考があるだけで、人生の過ごし方や情報への受け止め方が大きく変わるのでおススメです。
基本のスキルが身につけば、何事にも応用が可能です。
ぜひお試しください。

<文/綱島佑介>

新着記事

同じカテゴリーの新着記事

同じカテゴリーの人気記事

CONTACTお問い合わせ

個別講義や集団講義、また法人・団体向けの研修を行うスペース紹介です。遠人に在住の方や自宅で講義を受けたい方はオンライン講座をご用意しております。よくある質問はこちら