タイリングと幾何学
公開日
2022年7月1日
更新日
2026年7月25日
床のタイルや折り紙の模様――「どんな形でも敷き詰められる」と思いがちですが、1種類の正多角形で平面をすき間なく埋められるのは正三角形・正方形・正六角形の3つだけ。なぜ正五角形ではダメなのかを角度の和で解き明かし、周期をもたないペンローズ・タイルの美しさまで味わう、大人の教養講座です。
受講内容
お風呂の床や道路の敷石、折り紙の模様――平面をタイルで埋めるとき、じつは「どんな形でもよい」わけではありません。1種類の正多角形ですき間も重なりもなく敷き詰められるのは、正三角形・正方形・正六角形の3つだけです。たとえば正五角形は、1点に3枚集めても内角108°×3=324°で36°のすき間が残り、4枚では432°で重なってしまいます。「1点に集まる角の和がちょうど360°になるか」――たったこれだけの条件が、敷き詰められる形を決めているのです。

そして、「くり返さないのに埋め尽くす」タイルもあります。2種類の菱形からなるペンローズ・タイルは、どこまで広げても同じ模様が周期的にくり返さない(非周期)のに平面を埋め尽くし、美しい5回対称をもちます。この不思議な構造は、のちに「準結晶」の発見(ノーベル賞)へとつながりました。本講座では、身近な模様の奥にある幾何を、手を動かしながら味わいます。
この幾何が活きる場面
- デザイン・建築タイル装飾・モザイク・イスラム幾何模様の設計
- 結晶・材料準結晶など「周期のない秩序」をもつ物質の理解
- パズル・教育敷き詰めパズルで図形センスと論理を育てる
よくある質問
Q. 平面を1種類で敷き詰められる正多角形は?
A. 正三角形・正方形・正六角形の3つだけです。1点に集まる角の和がちょうど360°になる必要があり、60°×6・90°×4・120°×3のこの3つだけが条件を満たします。
Q. なぜ正五角形はダメなのですか?
A. 内角が108°で360°を割り切れないからです。3枚では324°で36°のすき間、4枚では432°で重なってしまい、どう並べてもぴったり埋まりません。
Q. ペンローズ・タイルとは何ですか?
A. 2種類の菱形でできた、同じ模様がくり返さない(非周期)のに平面を埋め尽くせる不思議なタイルです。5回対称をもち、準結晶の発見にもつながりました。
Q. 数学が苦手でも楽しめますか?
A. はい。中心は角度の足し算だけです。実際に図形を並べ、模様を作りながら学べるので、図形が好きな方なら十分に楽しめます。
前提知識:多角形の内角(三角形の内角の和は180°)がわかれば十分です。特別な予備知識は必要ありません。
このテーマを含むコース全体(料金・受講の流れ・講師のご紹介)は、ロマンのための数学 個別指導のページでご案内しています。
※内容はお客様のご要望等によって変更することがあります。
受講対象
・図形やパターンが好きで、その仕組みを知りたい方
・タイルや模様のデザインに関心のある方
・ペンローズ・タイルや準結晶に興味のある方
・お子さんと一緒に図形の美しさを楽しみたい方
・数学を「役立つ」より「面白い」で学び直したい方
必要な数学知識
モデルプラン
1)平面幾何
2)平面充填問題
3)多角形のタイリング
4)PowerPointを用いたタイリングデザインの作成
5)非周期タイリングの作成
6)エッシャー風タイリングの作成手法
参考テキスト
担当講師
※日程により一部講師が変わる事があります。



