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速さと速度【算数からやさしく解説】

公開日

2022年3月26日

更新日

2024年8月4日

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速さとは

速さとは移動距離(経路の長さ)を移動するのにかかった時間で割った値のことです。
例えば、車で60㎞移動するのに2時間かかったときの速さは
\begin{align}
(速さ)=\frac{60[㎞]}{2[時間]}
\end{align}
で時速30㎞/時です。
そんな速さですが、実は高校などの数学や物理では基本的に4種類の“速さ”が使われています。

速さと速度

普段の生活では速さと速度を同じ意味で使っている方も多いと思います。しかし、実は速さと速度は異なる意味合いで使われます。速度とは向きを持った“速さ”のことで、速さとは速度の“大きさ”のことです。

例を見てみましょう。ある地点から北に移動するときプラス、南に移動するときにマイナスをつけるとします。(北に10㎞進むことは+10㎞、南に20㎞進むことを-20㎞という風)
このとき北に向かって進んでいるのか、南に向かって進んでいるのかを気にするのが速度で、気にしないのが速さです。
例えば、南に60㎞進むのに2時間かかったとき、速さは30㎞/時ですが、速度は-30㎞/時です。

このように、速さは常に0以上の値ですが、速度は負になることがあります

平均と瞬間

4つ“速さ”とは「平均の速さ」「瞬間の速さ」「平均の速度」「瞬間の速度」です。これら4つの“速さ”が区別されて使われています。

実は、先ほど扱った例は平均の速さを求めていました。このときのポイントは、車は赤信号で止まったり山道を走ったりして、常に時速30㎞/時のスピードで移動しているわけではないということです。
平均の速さとは、車のスピードは一定ではないけれど、刻々と変化している速さを無視して一定だと考えるなら“平均”すると時速30㎞/時になるという考え方なわけです。

一方で、瞬間の速さとは先ほど単純に考えるために無視した刻々と変化している速さのことを「瞬間の速さ」と言います。例としては、車などのスピードメーターで表示されているのは瞬間の速さになっています。
この瞬間の速さを求めるには高校から扱う微分という道具を使わなければいけないのですが、簡単に言ってしまうと平均の速さを応用して移動するのにかかった時間をどんどん短くして、“無限”に短くしたものを瞬間の速さと言います。

平均の速度と瞬間の速度はどちらも速さの考え方と同じように考えられるのですが、速さを求めるときには移動経路の長さを時間で割っていましたのに対して、速度では変位(へんい)と呼ばれる最終的にどれだけ移動したかに注目したものを時間で割ります。
例えば、自分の家から出発してどれだけ時間をかけても、最終的に自分の家に戻ってきたとき、結果的に移動してないことと同じなので速度は0となります。

速さと速度のメリット

速さは常に0以上の値をとり、普段の生活で主にイメージされるものなので生活の中で活用されています。一方、物理学などで主に使われるのは速度の方なので、私たちの生活を裏から支えています。
また、速さのような値だけのものをスカラー、速度のように向きのある量をベクトルと呼び、これらは高校や大学以降の数学の基礎となっています。

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倍数とは・約数とは【算数からやさしく解説】

<文/尾崎>


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