間違いと向き合うコラボイベントのお知らせ【神戸大学数学専攻教授谷口隆先生】
公開日
2021年8月23日
更新日
2021年8月23日
堀口です。
「6+7=103」と書かれた回答。
これは間違いでしょうか。
数学的には間違いでしょう。
しかし、このような基本的な算数の間違いには多くの気づきがあります。
今回、神戸大学数学科教授である谷口隆先生をお呼びし、子どもと向き合うことで気づいた間違いとの向き合い方について対談します!
この記事の主な内容
間違いがなぜ間違いなのか
人が物事を習得するには必ず間違いがあり、失敗があります。これは頭がよい、悪いで語られるものではなく、その思考プロセスに慣れるか慣れないかという話です。間違いときちんと向き合うことで、今自分が何を考えているかを、考えられるようになることにつながります。
合っている、間違っているよりも、そのプロセスを重要視する。「試験のための算数ではなく、社会で役立つための算数でもなく、学びのための算数を知る」が今回のテーマです。
神戸大学大学院数学専攻教授である谷口隆先生が話し手、大人のための数学教室の創業者であり数字に強くなる数トレ教室代表の堀口智之が聞き手になって様々な角度からお話します。
ご興味あればこちらのWEBよりお申込みください。
算数の”まちがい”との向き合い方【ニューメラシートークライブ】
開催日時:2021/09/17 (金)21:00 – 22:30
お子さんの算数に向き合って気づいたこと
今回ゲストでお呼びする谷口隆先生は「子どもの算数、なんでそうなる?(岩波書店)」の著者でもあります。書籍の内容はまさに驚きの連続でした。小学生のお子さんとの対話の中で起こる様々な算数の間違いに真剣に向き合っているのです。例えば、
- ・70+90=160は正解できるのに、700+900が間違えてしまう理由
- ・7個のたまご。何個か使って2個に。7-2ではなく、7-5と書いてしまった理由
- ・10円玉2枚で20円。でも、100円玉2枚で102円になってしまう理由 etc.
子どもの算数に間違いを見つけてしまうと、「間違っているよ!」「ダメだよ!」とつい声をついかけてしまっているお父さん、お母さんはきっと多いことでしょう。ちょっと待って欲しいのです。子供と、学びのための大切なプロセスを一緒に歩んでいきませんか。
谷口先生は語ります。「数学の研究をやっていても、とにかくひっきりなしに間違えてしまいます。どうして間違えたのかなぁ。と考える時間が大部分をしめていて、間違いについて考える。自分の考え方を知っておくことが数学では非常に大切。」と。
算数や数学ときちんと向き合うための親のための、大人のためのトークイベントです。
●招待講師
谷口隆(たにぐち たかし)
神戸大学大学院理学研究科数学専攻教授。数学者。専門は整数論。子どもの誕生をきっかけに幼少時の学びに関心を持ち、子どもが3歳ぐらいの頃から、子どもと一緒に算数を考えることを楽しむようになる。
著書:「子どもの算数、なんでそうなる?(岩波書店)」
「ニューメラシートークライブ」とは
新型コロナウイルスが世界で猛威を奮う中、我々はこれからどんな生き方をしていくべきなのか。今、我々に必要なのは、合理的に物事を判断することです。日々メディアを通じて報道される感染症の様々な数字に惑わされることなく、「よい」「わるい」のグラデーションを的確に把握し、よりよい未来のために生きること。2021年。今、「numeracy[M1] (ニューメラシー)」が求められています。「numeracy」とは、「number」+「literacy」。いわば、数のリテラシー。「数的リテラシー」が求められているのです。これからを”数字”で考えたい人のための有識者と共に学べるトークイベントです。参加するに、数字が得意である人は一切ありません。苦手であっても、最初の一歩を踏み出せる。気軽に参加でき、気軽に学べる。そんなコンセプトで開催しています。数字を元にビジネスや社会、日本の未来を考えるトークイベントです。
算数の”まちがい”との向き合い方【ニューメラシートークライブ】
開催日時:2021/09/17 (金)21:00 – 22:30
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<文/堀口智之>