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東京都、特別区とそれ以外のコロナ感染状況について

公開日

2021年1月11日

更新日

2021年1月11日

1月7日夕方、1都3県に「緊急事態宣言」の再発令が決定しました。
新型コロナウイルス感染拡大が急速に進んだ結果の事と思います。

昨年にはGoToキャンペーンを継続するか、停止するのかなど、都度議論が発生します。
その時、テレビのインタビューや、知人経営者からよく聞く意見が、「Goto東京除外とか、東京に緊急事態宣言とか、東京を1つでまとめないで欲しい!!」というのです。
※私の住んでいるのは東京でも西の方で、ちょっと田舎の方です。

つまり、東京都と言っても、23区とそれ以外では、まったく状況が異なるため、分けて考えてもらわないと厳しい・・・ということです。
確かに一理ある・・・と思いながらも、私が住んでいる市は、地方の友人などが「埼玉県じゃなかったの?」とか、「山梨県じゃなかったの?」などと言われて、「東京だよ・・・」と訂正していました。しかし、今回は23区の東京都と切り離したいわけで、こんなことは初めてだなぁと思いました。

1.実際に情報を集めてまとめてみた

そこで、実際に東京都のコロナの状況がどのようなものなのかを、Excelを使って簡単にまとめてみました。
また、住んでいながらも東京都の市区町村の人口なども、よく知らない場所があったため、合わせてまとめてみました。


引用:NHK 特設サイト新型コロナウイルス 東京都の感染者数(区市町村別・累計)
引用:都道府県市区町村(https://uub.jp/cty/tokyo.html)東京都の市区町村

2.まとめた情報をいじってみた

表を作成してみた感じでは、人口が多い区に感染者が多く、市でも人口が多い八王子市などは感染者が多そうだ・・・と。
千代田区は人口がとても少ないため、感染者も区では一番少ない。
そこで、散布図で相関をそれぞれ見てみました。
まずは、人口(横軸)、コロナ感染者数(縦軸)で関係性を見てみました。

相関係数も0.85と高く、当たり前ですが関係性はありそうです。

次に人口密度(横軸)、コロナ感染者数(縦軸)で関係性を見てみました。

相関係数が0.67と人口より低くなりました。

最後に面積(横軸)、コロナ感染者数(縦軸)で関係性を見てみました。

相関係数は-0.01となりました。

人口が多ければ感染者も多くなる・・・当たり前ですがそうすると・・・?

3.視覚的にマップを作成

さて、市区町村全体の表や、散布図で図を作成しても、いまいち感覚的に理解しにくかったので、Excelの機能にある「3Dマップ」を使ってみました。
※3Dマップとは、Excel2016から追加された新機能で、地域ごとのデータをマップに表示させることができます。

ただ、3Dマップだけだと市区町村がよくわからないので、東京都のマップを合わせてみるとわかりやすいです。

引用:いつもNAVI 東京都 地図(地域図)

確かに、東京都と言っても23区とそれ以外では、かなり傾向が異なりそうです。
八王子市と町田市は、人口が多いので感染者数が多く見えますが、人口に対する感染者率は23区より低い数値になっています。
そこで、東京都全体の情報を23区とそれ以外に分けて分解して見ました。

このようにして確認すると、東京都は23区以外の地域が占める人口は36%ほどしかなく、面積は73%、コロナの感染者は21%くらいです。
広いけど人口は少なく、コロナの感染者も東京都の感染者の5人中、1人くらいの割合です。
こうしてデータをまとめてみると、確かに東京都と1つにまとめるには傾向が異なっていますが、東京都の施策は23区中心に考えられていることが多いでしょうか。
結論としては、知人経営者などの言い分は「確かに的を得ている」と言えそうです。
何とか、この23区とそれ以外のそれぞれで、感染者を抑えながら経済を回せる方向性はないものかと考えるのもわかる気がします。

4.さいごに

本日はネットで出ているデータを収集して、自分でかんたんにまとめてみることを行いました。
相関関係や因果関係について、原因と結果を解釈することをもっと知りたい方は下記の無料セミナーへご参加ください。

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その他、私が掲載したようなかんたんな集計表などをExcelで作成したい方は、Excelを簡単に使えることを学ぶ無料セミナーもあるのでこちらも活用ください。

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<文/綱島佑介>

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