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Python使って効率化!!―強み診断ツール結果からわかる職種適正ー

公開日

2021年1月9日

更新日

2021年1月9日

みなさんは「強み診断」と呼ばれるものを受けたことはあるでしょうか。「性格診断」とも言われますが、勉強したり仕事したりする上で何を重要視するか問題が起きたときに何から確認するかなど色々な質問に回答すると、自分の適正を教えてくれるツールです。有名なものだと「VIA」「ストレングスファインダー」などがあります。

筆者の「VIA」の結果。24項目のうち、特に自分の強みとなる5項目が表示されます(画像は1部抜粋したもの)。

VIAは190か国260万人以上に利用されており、診断結果を活用することで同僚や部下、新しく採用した社員の適正を素早く理解することができ、円滑に仕事を進める非常に良い助けとなります。今回は、その方法の一端を紹介しようと思います。

今回は「和からで働いている人がどんな適性があるのか?」について、各スタッフのVIA強み診断結果をもとに機械学習モデル「決定木」を用いて可視化してみます。ここでは簡単にスタッフを3つの職種に分けてみようと思います。スタッフを個別指導やセミナーで授業を行う講師、バックオフィスでサポートを行う事務、全体的な統率を行う役員の3つです。和からスタッフの性格分析の結果を使って、「どの役職にどんな適正があるか」を識別してみましょう。機械学習の実装はプログラミング言語「Python」を使用しました。

職種(事務・講師・役員)を識別する決定木分析。識別要因は「希望」「親切心」の2点。

決定木の読み取り方についてですが、グラフの一番上から順に見ていきます。一番上の識別要因は「希望」となっています。識別後の項目を見ると、「希望」についての項目が2以上の人は全て役員であることがわかります。ここから役員の資質として、目先の結果や成果に囚われず希望を持って行動をしている、という仮説が考えられます。

また、事務と講師の識別要因となったのは「親切心」という項目でした。裏方で講師を支えてくれている事務スタッフの適正として、親切心が挙げられるのは納得できそうな結果ですね。

そして悲しいことに、講師は「希望」がなく「親切心」も欠けるというなんとも悲しい結果になってしまいました!笑

このことに関して一応フォローしておくと、講師適正の内訳を見ると「好奇心」「創造性」のような項目に偏っていました。(私も上位項目は「好奇心」「創造性」が入っていますね。)あくまで他の職種と明確に識別できる項目が表示されために、このような講師にとっては少し切ない結果になったということでどうかご容赦ください笑

いかがでしたでしょうか。個々の性格分析を行うだけでなく、色々な人の結果を組み合わせて役職の適正をわかりやすく可視化することができます。この性格分析と機械学習を活用することで、身の回りの人が「どの職種に適正があるか」を分析的に調べることが可能です。

また、適正職種以外にも、退職・在職で識別をかけることで「どういった人材が会社に残っているのか」の傾向を掴んだり、昇給・昇進で識別をかければ「どんな人材が活躍しているのか」を見ることができます。会社の人事データを機械学習などで活用することは「HR Tech」と呼ばれ、「HR tech」先進国であるアメリカをはじめ世界中で活用の動きがあり、日本でも急速に市場を伸ばしてきています。

今回の人事データの分析をはじめ、「決定木」など機械学習をどのように使えばいいのか、ご興味がある方はこちらの無料セミナーにご参加ください。

Pythonデータ分析超入門

それではまた。

<文/岡崎 凌>
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追記:
ストレングスファインダーは書籍でも国内100万部を超えるベストセラーとなっております。

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