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数学オリンピック(JMO・JJMO)に挑戦するには|日程・形式・準備の順番

公開日

2026年10月20日

更新日

2026年10月20日

細い線と球で構成したミニマルな幾何イラスト

数学オリンピックは、公益財団法人数学オリンピック財団が主催する数学の大会です。中学生向けのJJMO(日本ジュニア数学オリンピック)と、大学教育等を受けていない20歳未満が応募できるJMO(日本数学オリンピック)があり、JMOの先には国際数学オリンピック(IMO)の日本代表選考が続いています。

この記事では、挑戦を考えたときに最初に知っておきたい日程・出題形式・準備の順番を整理します。

JJMOとJMO、どちらに出るのか

JJMOは中学3年生以下、JMOは2026年11月時点で大学教育(またはそれに相当する教育)を受けていない20歳未満が対象で、中学生はどちらにも応募できます。2026年は両方の予選が同じ日時に行われるため、対象学年だけでなく、出題水準・受験方式・目標で選びます。

中学校程度の知識で思考問題に挑戦したい場合はJJMOが選択肢になります。より高い出題水準に挑戦したい場合は、中学生がJMOを選ぶこともできます。「まずJJMO」と一律に決めず、過去問を見比べて判断しましょう。

年間の日程

2026〜27年大会は、次の日程で行われます。

申込:2026年7月1日〜9月10日
予選:2026年11月15日 13時〜16時
本選:2027年2月11日

予選方式は同じではありません。JMO予選は各都道府県の会場で実施され、JJMO予選は自宅等からのオンライン受験です。予選はいずれも3時間で12問の単答式です。本選後の代表選考合宿には、JMO受賞者(上位20名程度)とJJMO上位5名が招待され、合宿参加者から6名のIMO日本代表候補が選ばれます。IMO代表には、大会時点で高校生以下という条件があります。

この記事の公開時点では2026年大会の申込は終了しています。これから検討する場合は、公開済みの過去問で現在地を確認し、次回の募集開始に備えましょう。広中杯との併願は年度の日程を確認して判断してください。

最新の日程は数学オリンピック財団の公式サイトでご確認ください。

予選と本選の出題形式

予選と本選では、解答に求められる内容が異なります。

予選:12問、答えのみ、各1点
記述は不要で、答えだけを解答します。数値や式が合っていればよい形式です。

本選:5問、証明問題(記述式)
「なぜそう言えるのか」を文章で書きます。結論が合っていても、論証が不十分なら、十分な得点は得られません。

予選と本選では求められる答案が異なります。予選は正答へ素早く到達する練習、本選は根拠を読み手に伝える練習が中心です。ただし、予選段階から途中式や発想を言葉にすることは、本選準備にもつながります。

12個の点と5本の長い線で、予選と本選の違いを表した図

準備の順番

ステップ1:予選の過去問で現在地を測る
まずは時間を気にせず、予選の問題に触れてみます。解けた問題と止まった問題を分けると、復習範囲を決められます。

ステップ2:分野の穴を埋める
数学オリンピックの出題は、整数・組合せ・幾何・代数といった分野に分かれます。学校の教科書の順番とは対応していないため、学校の進度が足りないから解けない、とは限りません。むしろ、学校ではあまり扱わない整数や組合せの発想が要になります。

ステップ3:証明を書き、読み手の反応で直す
本選を見据えるなら、自分の答案を他人がどこまで理解できるか確認します。先生や仲間がいない場合も、模範解答との比較や、時間を置いた自己レビューから始められます。

一本の線が途中で途切れている、論証の飛躍を表した図

ステップ4:時間配分を段階的に練習する
最初は時間を気にせず考え、解法の選択肢が増えてきたら部分的に時間を計り、最後に本番形式へ進みます。試験日が近い場合は、現在地の確認として早めに本番時間で解くことも有効です。

和から式・段階別の準備表

  • 予選を体験したい:過去問を1年分見て、手が出る問題を探す
  • 予選通過を目指す:分野別に正答率を記録し、解く順番を決める
  • 本選を見据える:週1問でも記述答案を作り、読み手に確認してもらう

記述答案は、主張→根拠→論理のつながりの順に確認します。「何を示すのか」「その一文はどの条件から言えるのか」「途中を飛ばしていないか」を一行ずつ点検します。

学校の数学との関係

よくある誤解が「先取り学習をしないと戦えない」というものです。実際には、高校数学の先取りだけで十分な準備になるわけではありません。

数学オリンピックで問われるのは、限られた道具をどう組み合わせるかという発想です。中学生の知識でも解ける問題は多く含まれています。逆に、公式を多く知っていても、それだけでは手が出ません。

学校の数学に不安がある場合は、土台の復習と大会問題を完全に切り離す必要はありません。負担にならない易しい問題を楽しみながら、必要な計算や図形の基礎へ戻る進め方もできます。

よくある質問(FAQ)

Q1. 中学生はJJMOとJMOのどちらに出るべきですか。

どちらにも応募資格がありますが、2026年は予選日時が重なります。中学校程度の知識で思考問題に挑みたいならJJMO、より高い出題水準に挑みたいならJMOを候補にし、過去問と受験方式を比べて選びましょう。

Q2. 高校数学を先に終わらせる必要がありますか。

必須ではありません。出題は整数・組合せ・幾何・代数といった分野に分かれており、学校の進度と直接は対応していません。中学生の知識で解ける問題も多く含まれます。

Q3. 予選と本選で、対策を分ける必要はありますか。

あります。予選は12問の答えのみ、本選は5問の証明問題です。証明を書く訓練は予選対策では代替できません。

Q4. 独学でも準備できますか。

独学でも始められます。本選の証明問題では第三者のフィードバックが有効ですが、模範解答との比較、時間を置いた読み直し、学習仲間との答案交換から進める方法もあります。

Q5. 算数オリンピックの広中杯とは、どう違いますか。

主催団体が異なります。広中杯は算数オリンピック委員会が6〜7月に実施し、JJMOは数学オリンピック財団が2026年11月15日に予選、2027年2月11日に本選を行います。年度ごとの日程を確認すれば、両方への挑戦も検討できます。

まとめ

数学オリンピックに挑戦するときの要点を整理します。

中学生はJJMOとJMOの両方が選択肢
2026年は予選日時が同じため、対象学年、出題水準、受験方式で選びます。

2026〜27年は申込7月1日〜9月10日、予選11月15日、本選2月11日
公開時点では申込終了後のため、次回に向けて過去問で準備を始めましょう。

予選は12問の単答式、本選は5問の記述式
JMO予選は会場、JJMO予選はオンラインです。

先取りより、発想の訓練
限られた道具をどう組み合わせるかが問われます。

<監修/和から株式会社 堀口智之>

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