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GDPとは【経済用語をやさしく解説】

公開日

2022年10月18日

更新日

2024年7月29日

GDPとは

GDP(Gross Domestic Product)は日本語では国内総生産と呼ばれ、主に四半期/一年間の間に国内で生産されたモノやサービスの付加価値の合計金額です。その金額は企業の生産データ、家計や政府の支出、もしくは収入によって計算されます。GDPがこの\(3\)ついずれの方法で計算しても同じ値になる事を三面等価の原則と呼びます。簡単に、GDPは日本で発生した全ての儲けと考えても良いでしょう。
GDPは前年度と比較して経済成長の度合いを測る指標として使われることが多く、重要な指標です。次に、\(2\)種類のGDPとGDPの特性について確認しましょう。

\(2\)種類のGDP

GDPには一般的に\(2\)種類の分類が存在し、名目GDPと実質GDPと呼ばれます。

物価や貨幣価値が下がったときにその変動を考慮するため、付加価値を単純に合計した名目GDPのほかに、変動した分値を調整する実質GDPというものが存在します。では、なぜこのように貨幣価値の変動を考慮した指標を作る必要があるのでしょう?例を用いて解説します。

ある国では一人の生産者が1個\(100\)円のパンを毎年\(100\)個作ります。
材料費を無視すると、その国のGDPは生産されたモノの合計金額になるので\(100\)個\(×100\)円\(=1\)万円になります。
しかし、次の年にその国の貨幣価値が変動し\(1\)個\(100\)円のパンが\(200\)円になったとしましょう。
そうすると、GDPは\(100\)個\(×200\)円\(=2\)万円になり前年度の\(2\)倍になります。

通常であれば、GDPが\(2\)倍になったのでこの国は急速な経済成長を遂げたと考えるでしょう。しかし、GDPの金額が上がったものの生産されたモノの価値は変わらないので、実態としては経済成長は停滞しています。
このため、本当に生産されたモノ・サービスの価値が上がったかどうかを比較するには実質GDPの推移を見なければならないのです。

GDPの欠点

GDPは国の経済状況を判断するうえでとても有用な指標になります。しかし、GDPという一つの指標だけで判断することは危険です。GDPには集計できない価値を見落としているという欠点所得格差は反映されないという欠点があります。
GDPを計算する際の大前提として、集計するモノ・サービスの価値は全て金額で表されます。例えば、専業主婦の家での労働も災害発生後のボランティアも実際には価値を提供するサービスであるもののGDPには一切反映されないです
次に、GDPの成長は必ずしも個人の生活の質が改善されることを意味しません。これはGDPが成長するとき、富裕層だけが更に裕福になったか全員が均等に豊かになったかは分からないためです

GDPの影響

結局、GDPは私たちの生活にどのような影響を与えているのでしょうか?
例えば、GDPが上がっていれば政府は自分たちの経済政策が間違っていなかったと確認できます。反対に、GDPが下がっていれば政策が間違っていたのではないかと批判されてしまいます。
また、GDPの成長が堅調であれば収入も支出も増えているのでより多くの税金を払うことになります。その反面、政府は学校などの公共サービスをより豊かにすることができます。
そのため、GDPが上がったか下がったかというのは政治家やビジネスマンだけでなく、皆にとって重要なトピックになります。

参考:GDPとは【経済用語をやさしく解説】

参考:

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<文/須藤>

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