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空間図形(立体)の体積の求め方(三角柱・三角錐から球まで)【算数からやさしく解説】

公開日

2022年6月29日

更新日

2026年7月26日

この記事のポイント

・体積の公式は「柱=底面積×高さ」「錐=底面積×高さ×1/3」「球=4/3×π×半径³」の3つに集約されます
・三角柱も円柱も直方体も、すべて「底面積×高さ」で求められます
・「錐」の形はすべて、同じ底面・同じ高さの「柱」のちょうど1/3です
・公式が合っているかは「長さの情報が3つ含まれているか」で見分けられます

結論|体積の公式は3つだけ覚えればよい

立体の体積というと、直方体・三角柱・円柱・三角錐・円錐・球…と種類が多く、公式を覚えきれないと感じる方が多いところです。しかし実際に覚えるべきことは、次の3つしかありません。

柱(角柱・円柱)の体積 = 底面積 × 高さ
錐(角錐・円錐)の体積 = 底面積 × 高さ × 1/3
球の体積 = 4/3 × π × 半径³

直方体も三角柱も円柱も、すべて1つ目の「底面積×高さ」で説明がつきます。違うのは底面の形を求める式だけです。そして「錐」がつく立体は、同じ底面・同じ高さの「柱」のちょうど1/3。球だけが少し特別な公式を持っています。

角柱・円柱は底面積×高さ、角錐・円錐は底面積×高さ×1/3、球は4/3×π×半径³という3つの体積公式を立体の図とともに並べた図
体積の公式は「柱」「錐」「球」の3つに整理できる

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空間図形(立体)とは

空間図形(立体)とは、円や三角形のような平面図形に「高さ」が加わった図形のことです。円に高さを加えれば円柱、三角形に高さを加えれば三角柱、四角形に高さを加えれば四角柱(直方体・立方体)になります。

体積とは、その平面の図形を高さの方向にどれだけ積み重ねたかを表す量です。この「積み重ねる」というイメージさえ持っておけば、なぜ体積が「底面積×高さ」になるのかは自然に理解できます。1cm²の紙を1cmぶん積み重ねれば1cm³、10cmぶん積み重ねれば10cm³というわけです。

直方体・立方体の体積|すべての基本

もっとも基本になるのが直方体です。

(直方体の体積)= たて × よこ × 高さ

これは「たて×よこ=底面の長方形の面積」を、高さのぶんだけ積み重ねた形です。つまり(底面積)×(高さ)を書き下しただけ、ということになります。

立方体はすべての辺の長さが等しい直方体なので、1辺の長さを a とすれば a×a×a=a³ です。

三角柱の体積|底面積 × 高さ

三角柱も、直方体とまったく同じ考え方で求められます。底面の三角形を、高さの方向に積み重ねた形だからです。

(三角柱の体積)=(底面の三角形の面積)×(高さ)

底面が三角形になっただけで、構造は直方体と変わりません。ここで注意したいのが「高さ」という言葉が2回出てくることです。底面の三角形の面積を求めるときの「三角形の高さ」と、三角柱そのものの「高さ」は別物です。混同しやすいので、図に書き込むときは区別しておきましょう。

三角錐の体積|柱のちょうど1/3

三角錐は上が尖っているので、同じ底面・同じ高さの三角柱より小さくなるはずです。また、積み重ねる図形の大きさが一定ではないため、これまでのように単純な積み重ねでは求められません。

ここで使うのが、次の重要な性質です。

〇〇錐の体積は、同じ底面・同じ高さの〇〇柱のちょうど 1/3

したがって三角錐の体積は、

(三角錐の体積)= 1/3 ×(底面の三角形の面積)×(高さ)

となります。「錐」がつく立体の体積を求めるときは、1/3をかけ忘れない——ここがいちばんの注意点です。

なお、なぜぴったり1/3になるのかを厳密に示すには、特別な形を除いて高校以降で学ぶ積分の知識が必要になります。小・中学生の段階では「そうなるもの」として使って構いません。

実際に計算してみる|高さ2、底面が3・4・5の直角三角形

高さが2で、底面が辺の長さ3、4、5の直角三角形である三角柱と三角錐の体積を求めてみましょう。

まず底面の三角形の面積は、直角をはさむ2辺が3と4なので
1/2 × 3 × 4 = 6

三角柱の体積は 6 × 2 = 12
三角錐の体積はその1/3なので 12 × 1/3 = 4

手順としては、①底面積を求める → ②高さをかける → ③錐なら1/3をかけるの3ステップ。どんな立体でもこの順番は変わりません。

四角柱・四角錐、円柱・円錐の体積

底面の形が変わっても、考え方はまったく同じです。

四角柱は、上下に同じ四角形があり、それを高さ方向に引き延ばした立体です(頂点8個、辺12本、面6つ)。直方体に似ていますが、底面はどんな四角形でもかまいません。体積は(底面の四角形の面積)×(高さ)です。

四角錐は、四角形の底面から1つの頂点に向かってすぼまる立体です(頂点5個、辺8本、面5つ)。体積は四角柱の1/3になります。

円柱は、上下に同じ大きさの円があり、それを高さ方向に引き延ばした立体です。側面を開くと長方形になります。底面積は π×半径² なので、

(円柱の体積)= π × 半径² × 高さ

円錐は、円の底面から1つの頂点に向かってすぼまる立体です。側面は曲面になり、頂点は1つだけ。円錐には母線という言葉があり、これは頂点から底面の円周までを結ぶ斜めの線を指します。体積は円柱の1/3で、

(円錐の体積)= 1/3 × π × 半径² × 高さ

こうして並べてみると、立体は「底面の形」と「高さの持ち方(柱か錐か)」の2つだけで分類できることが分かります。種類の多さに圧倒される必要はありません。

↓↓↓四角柱・四角錐、円柱・円錐の解説動画はこちら↓↓↓

球の体積|4/3 × π × 半径³

球は、どこを切っても断面が円になるという美しい特徴を持つ立体です。底面という概念がないため、これまでの「底面積×高さ」の考え方は使えません。

(球の体積)= 4/3 × π × 半径³

この式を正確に導くにも積分が必要になるため、まずは公式として覚えてしまうのが実用的です。πが含まれていることからも、球と円が深く結びついていることが分かります。

球の問題では表面積もセットでよく問われます。

(球の表面積)= 4 × π × 半径²

2つの式はよく似ていて混同しがちですが、実は体積の式を微分すると表面積の式になるという関係があります。4/3×π×R³ の指数3を前に下ろして掛け、代わりに指数を1つ減らしてR²にすると、4×π×R² が出てきます。これは本来「微分」という操作ですが、公式の覚え方としてそのまま使えます。

公式を確かめるコツ|「長さの情報が3つなら体積」

最後に、公式が合っているかを自分で確かめる方法を紹介します。

体積の式には、長さに関する数が必ず3つ含まれます。面積や表面積の式には2つです。

三角柱の体積を細かく書き下すと、1/2 ×(底面の三角形の底辺の長さ)×(三角形の高さの長さ)×(柱の高さの長さ)——たしかに長さが3つ入っています。三角錐も同じです。球の体積は半径³で長さが3つ、表面積は半径²で2つ。すべてきれいに当てはまります。

この見方を持っておくと、公式をうろ覚えでも「長さが2つしかないからこれは体積の式ではない」と気づけます。単位が cm³ になるのも、長さを3回かけているからです。公式を暗記するのではなく、意味から確かめられるようにしておく——これが空間図形でつまずかないためのいちばんの近道です。

よくある質問(FAQ)

Q1. 立体の体積の公式をまとめて教えてください。

柱(角柱・円柱)は「底面積×高さ」、錐(角錐・円錐)は「底面積×高さ×1/3」、球は「4/3×π×半径³」です。直方体はたて×よこ×高さ、立方体は1辺³、円柱はπ×半径²×高さ、円錐はその1/3、というように、すべて3つの公式から導けます。

Q2. 「錐」の体積が「柱」の1/3になるのはなぜですか?

同じ底面・同じ高さであれば、錐の体積は必ず柱のちょうど1/3になります。この事実を厳密に証明するには、特別な形を除いて高校以降で学ぶ積分の知識が必要です。中学までは公式として使って問題ありませんが、水を入れた容器で3杯ぶんになることを確かめる実験も、直感的な理解に役立ちます。

Q3. 球の体積と表面積の公式を混同してしまいます。

球の体積は4/3×π×半径³、表面積は4×π×半径²です。見分け方のコツは、体積の式を「微分」すると表面積の式になるという関係を使うことです。4/3×π×R³の指数3を前に下ろして掛け、指数を1つ減らすと4×π×R²になります。

Q4. 公式を思い出せないとき、確かめる方法はありますか?

式に含まれる「長さの情報の数」を数えてください。体積の式には長さに関する数が必ず3つ、面積・表面積の式には2つ含まれます。三角柱なら底辺・三角形の高さ・柱の高さで3つ、球の体積なら半径³で3つ。長さが2つしかない式を体積として使っていたら、それは間違いだと気づけます。

まとめ|「柱・錐・球」の3パターンで整理する

立体の体積は、柱なら「底面積×高さ」、錐ならその1/3、球は「4/3×π×半径³」——覚えるべきはこの3つだけです。底面が三角形か四角形か円かは、底面積の求め方が変わるだけで、体積の考え方そのものは何も変わりません。

空間図形は「立体を頭の中で回転させる力」が必要だと思われがちですが、実際には底面はどれか、高さはどれかを見分けられれば大半の問題は解けます。公式の丸暗記から一歩進んで、意味から捉え直してみてください。

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