数え方について規則的に考え、効率性を高める方法-考えたくなる算数②-
公開日
2022年4月27日
更新日
2024年8月4日
こんにちは。和からの西原です。
社会人になると算数・数学が苦手でもどこから学び直したらよいかわからない・・・といったご相談をいただくため、前回から算数を小学1年生で学ぶ内容から説明していくマスログを始めました。
前回の「100までの数を把握する」に続き今回は小学1年生で学ぶ、「数え方について規則的に考え、効率性を高める方法」について記載します。
「規則的に考える」ことは、数を正確に数えるためにとても重要で、「効率性を高める」ための良い練習にもなります。さっそくですが、一緒にみていきましょう。
この記事の主な内容
1.効率性を高める
①下の図中にある丸の数を数える際、指を曲げて数えることはせず、「10のグループ」を作って数えてみてくだい。
〈全体を左右のエリアに分けてみましょう〉
全体を境界線で左右に分けてみると数えやすく感じると思います。
左側は10個のグループが一つあります。右側には6個です。丸の数は全部で16個です。
足し算(和算) 10 + 6 = 16の基本的な考え方になります。
②今度は少し数を増やしてみました。上側よりも下側に丸の数が多く感じます。
全体を上下左右の4つに分けてみましょう。
数の多そうなところから数えていきます。左下には「10のグループ」が一つ作れました。
右側にも「10のグループ」が一つできました。
「10のグループ」がいくつあるのか「1個、2個…」と数えることで、徐々に大きな数を把握する力が身につきます。
最後に左上には3個あるので、合計は 10 + 10 + 3 = 23個となります。
常に左上からみていく必要はなく、丸の数が多そうなところからみていくことで
効率良く数えることができます。忘れてしまいそうな場合は、
メモに「左」に23や「右上」に9といったようにエリアごとの数を書いておくのも良いと思います。
このようなメモは必要ない場合もありますが、情報を細かく分けることを意識しておくと数え漏れ防止に役立ちます。
2.規則的に考える
〈形ごとに数えていきましょう〉
下の図は、形が丸だけでなく三角もあります。全部でいくつでしょうか。
もちろん、左上から丸と三角を区別無く数えることもできます。しかし、後になって「丸はいくつある?三角は?」と聞かれた場合を想定しても良いかもしれません。「形ごとに数える」と「左右(上下も?)に分けて数える」をミックスしてみていきます。
全体を上下左右に分けてから形ごと数えていきます。先に三角の数から調べていきます。
三角の数はさほど多くないので、左上に1個、左下に1個、右上に2個、右下に5個です。1 + 1 + 2 + 5 = 9個となります。
次に丸の数も調べていきます。
10より多そうなのでグループを作りたいと思います。
左右を分ける境界線(縦赤線)を少し右に寄せました。
丸は左に10個、右に6個で全部で16個です。
最後に整理すると、三角9個と丸16個で、全部で25個になりました。
頭の中で既に足し算をおこなっている方も多いかと思います。
3.チャレンジ問題
最後にもう1つ形を増やした問題を下に準備しました。
良かったら、やってみてください。
「どの形」を「どのエリア」から調べていきますか?
4.まとめ
数を数える際、すぐに左上から数えるのではなく、エリアを分けたり、形で区別することで混乱を防ぐことができます。また、新たに情報を得ることで、漏れなく数えているか?ダブりなく数えているか?を意識することができます。
今回は、「数え方について規則的に考え、効率性を高める方法」についてご紹介させていただきました。
図中の境界線は、大人が仕事でもよく使うグラフに登場する分布の把握にも役立つ方法だと思います。
また、「足し算(和算)について」の考え方も予習したので、
次回は「足し算(和算)の概念と方法」についてご紹介いたします。
(文/西原)
「和からの個別指導」では、どんなに苦手な方でも自分のペースで学ぶことができます。
算数から苦手意識を克服したい方など、ご興味があれば一度無料カウンセリングでご相談ください!