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マスログ

2021/08/11

統計検定2級を振り返る(2021年6月20日実施分)

はじめに

こんにちは。和から講師の永井です。統計学の勉強をされている皆さんであれば、統計検定という試験を聞いたことがあるでしょうか?統計学の入門・基礎的な内容から応用編までの知識や理解を深めることのできる資格試験です。難易度の高い方から1級、準1級、2級、3級、4級があり、和からの数学・統計教室でも資格取得のための試験勉強サポートを取り組んでいます。

統計検定公式HP

その中でも受験者が最も多いのが統計検定2級です。2級はデータサイエンスの基礎である大学初等レベルの統計学を理解しているかを問いた試験であり、学生や社会人が統計学の知識をしっかり持ち合わせていることの箔付として資格取得を目指しています。

今回、2021年6月20日に実施された統計検定2級の問題が公開されましたので試験内容のダイジェストと簡単なコメントをまとめました。近々公式のHPでは直近の試験問題がダウンロードできると思いますので、下記URLより、問題参照のうえ、どのようなことが問われるのか?学習に役立ててもらえれば幸いです。

試験問題・回答はこちらからダウンロードできます(2021年6月20日受験データページ)

2.各設問の概要とコメント — 2021年6月20日実施 統計検定2級(全35問)—

問1 代表値と歪度の問題

中央値<平均値で右裾分布、歪度が正になることが読み取れるか?を問いてます。

問2 年平均成長率の計算問題

幾何平均の計算ができるかを問いてます。4乗根は電卓のルートボタンを2回押して計算します。

問3 物価指数

パーシェ式の計算問題。過去にライスパイレス指数は出題してましたが今回は初めての登場です。

問4 増減グラフの読み取り問題

グラフから数値がどのくらい減少したか?を計算させる問題や前年比増加率のグラフを選ばせる問題で軸や変化を正しく読み取る問題です。

問5 散布図と共分散・相関係数の読み取り問題

散布図に対しての正しい記述を問う問題と1次変換された変数の共分散や相関係数を問う問題です。3級でも問われるような出題です。

問6 相関係数の計算問題

単独の出題はあまり見られませんが、不偏分散を求めているため共分散も\(n-1\)で割る共分散を計算しなければなりません。

問7 標本抽出法

定番の標本抽出のやり方を問う問題です。文章からイラストを考えて状況が想定できるかが重要かと思います。

問8 離散型同時確率分布

相関係数の基本的な計算と独立性を問う問題です。どちらも定義通りに計算できるか?が問われています。

問9 確率(誕生日の問題)

同じクラスの中に誕生日が存在する確率を計算する問題です。2019年6月の統計検定3級に類題が出題されています。

問10 正規分布の標準化と正規分布表の活用

標準化した式から巻末の正規分布表を用いてパーセント点を求める頻出の問題です。例年の問題よりは簡単に計算可能です。

問11 累積分布関数

一様分布の累積分布関数であることを読み取る問題です。それが分かれば確率計算と期待値は問題ないかと思います。

問12 幾何分布とチェビシェフの不等式

幾何分布の期待値と分散を利用して、チェビシェフの不等式から大数の法則の証明を与える誘導問題です。チェビシェフの不等式の評価式を知っていたかを問う問題で、弊社の統計検定模試でも扱ったことのある1問です。

問13 推定量の性質

推定量に関する正誤問題です。過去問と基礎をしっかりやれば解ける問題です。

問14 母平均の点推定量

いくつかの推定量について不偏性と有効性を問いた問題です。\(\sum k\)や\(\sum k^2\) 計算ができるか?を問いている数学的な一問です。

問15 母平均(母分散が既知)の区間推定

お決まりの信頼区間と区間幅からサンプルサイズ を求める逆推定の問題です。これまで過去問などの基礎をやってきた方であれば落としたくない問題です。

問16 単回帰の傾きの最小二乗推定量

単回帰分析の傾きに対する最小二乗推定量を正しく表した式やその性質を問いています。Rの結果の読み取りしか学んでいない人はなかなか答えられなかったかもしれません。

問17 母比率の信頼区間とP値の計算問題

標本比率を利用して母比率の信頼区間とそれにまつわる仮説検定のp値を計算させる問題です。有意水準、棄却域、P値、検出力といったキーワードの問いは頻出といっても過言ではありません。

問18 Studentのt検定統計量

等分散における2標本の母平均の差を導出する際のt検定統計量を作る誘導式の問題です。暗記に頼っていては解けませんよ、とメッセージが込められた1問かと思います。

問19 カイ二乗検定とP値

お約束のクロス集計における独立性の検定の問題。最後のP値の計算は自由度1のカイ2乗分布が標準正規分布の2乗であることをうまく利用して求める必要があるので、そこが分かっているかを問いています。

問20 棄却域と第一種の過誤確率

問題の背景としてはボンフェローニ法(多重比較法)に関する第一種の過誤確率の計算問題ですが、誘導にしたがって解けば多重比較法を学んでいなくても本問は正規分布の計算問題に過ぎません。

問21 フィッシャーの3原則と分散分析

望ましい実験の手順や一元配置分散分析に関する基本問題です。特定の水準に関する母平均の信頼区間を導出する問題は初問です。

問22 重回帰分析と統計ソフトの読み取り

重回帰分析の読み取り問題とP値やモデルの妥当性を問いており、これまでの試験でも何度も扱っていきた問題です。

3.総括

2級全体の難易度としては、初見と思われる問題も数問ありましたが過去問をしっかりやっていれば解ける問題も半分くらいはあります。問題・計算量が例年より多かったので、落ち着いて問題の見極めをできたかどうかが合否の鍵を握っていると思います。

級に限った訳ではありませんが統計検定の本質的な勉強は、暗記や過去問のパターン学習に依存しすぎてはいけないことです。どのような対策や勉強が必要なのか、今後取り上げていく予定です。

個別へのおすすめ講座リンク

統計検定2級対策

<文/永井>

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実務教育出版 統計検定2級 公式問題集[2017〜2019年]

※2020年はコロナウィルスの影響で試験は実施されませんでした。

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