マスログ

2020/10/13

【書籍紹介:コロナウイルス禍で私たちがすべきことは?全世界1200万部突破『サピエンス全史』の著者から見た世界】

コロナウイルスが猛威が振るい初めてから、もうじき1年が経とうとしています。世界でコロナウイルスによる死者数は本記事執筆時点で107万人を超えており、感染者数は3680万人に及ぶ大流行となっています。もちろん人類にとって重大な被害であることは承知の上ですが、現状を正しく把握する上でこの数字は何と比べるべきなのでしょうか。例えば、歴史上起きた様々感染症と比較した時に、何が見えてくるのでしょうか。

新書『緊急提言 パンデミック: 寄稿とインタビュー』は、現在のコロナウイルスを歴史学的な観点から見て、累計発行部数1,200万部超の世界中で読まれる名著サピエンス全史の著者ユヴァル・ノヴァ・サラリが解説しています。感染者が多いのか、あるいは少ないのか、過去の流行と何が異なるのか、また今私たちは一体何に本当に注意するべきなのかを、感染症の歴史と現状から紐解いています。

感染症は今まで人類を何度も苦しめており、14世紀に世界中を襲った感染症・黒死病(ペスト)では7,500万〜2億人が亡くなったと言われています。他にも史上最も多くの感染者を出した、スペイン風邪(1918年、別名インフルエンザ)では、なんと5億人が感染しています。これは当時の世界人口20億人の4分の1を占める規模です。それに比べて、現在77億人が暮らす地球で、3680万人の感染者は人口が増え、グローバル化が進み、飛行機や船舶などの交通手段も充実したわりには、随分数が少ないように見えます。14世紀には車、船、飛行機のいずれも存在しないのに、なぜペストは世界中に流行したのか。歴史的な観点から、行動制限はどこまで有効なのか感染拡大を防ぐために本当に重要なことは何かを分析しています。

また、感染症だけでなく戦争などの非常時の歴史を見ると、行われる大胆な政策や大幅な変化に対して、国民一人一人が注意する必要があることを教えてくれます。例としてハラリ氏の出身であるイスラエルが戦争中に制定したプディング令などを取り上げながら、緊急時に臨時に決められた政策は、緊急事態が終わったあとも何かと理由をつけて解除されない傾向があることを指摘しています。現在個人の場所を政府が特定することができるアプリや、健康状態を確認できるツールが導入されたり、非常時という名目で平時ではとても受け入れられないような政策・法案が通ってます。恐怖心を煽るメディアに飲まれず、非常時こそ冷静にするべきことを判断するべきであると主張しています。さらに、そのために必要なものとして、医学疫学統計など、科学的な根拠が重要であることを強調しています。

この災難をただ過ぎるのを待つだけでなく、時間がたって振り返ったときに後悔しない世界にするために、読んでおきたい一冊です。

緊急提言 パンデミック: 寄稿とインタビュー

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