算数的思考とは|論理的思考力を鍛える5つの考え方
公開日
2020年6月23日
更新日
2026年4月28日
この記事の主な内容
この記事のポイント
・算数的思考は論理的思考力を鍛えるうえで不可欠
・「分解」「抽象化」「推論」「表現」「同達」の5つの考え方
・ビジネス・プレゼン・課題解決のあらゆる場面で使える
・それぞれの定義、例、学び方を表で一覧化
算数的思考とは
算数的思考とは、難しい計算をする能力ではなく、「複雑な事柄を分解し、抽象化し、推論し、表現し、同達させる」という考え方のことです。この五つの考え方は、ビジネスでの伝達・課題解決・プレゼンと、あらゆるシーンで使える「生涯スキル」です。
皆さんこんにちは。和からの数学&統計講師の川原祐哉です。私がお客様からよく聞くことの一つに「論理的思考力を身につけたい」といったお悩みがあります。
論理的思考力とはいったい何でしょうか?論理的であるとは、
「物事を事実に基づいて、道筋を立てて考えたり、説明したりする様子」
のことです。この論理的な思考力を鍛えるためにも重要なのが…。来ました!!やっぱりSPIカリキュラムなのです!!
本日もSPIから学べるトレーニング法をご紹介します。
- ・算数が苦手で克服したい
- ・論理的思考も身に着けたい
- ・SPIがなぜ重要なのか
まず、皆さん次の問題を考えてみてください。
A、B、C、D、Eの5人が徒競走を行いました。その結果の順位に関して、AはCの次にゴールし、DはBより後にゴールしました。また、EはAの次にゴールし、BとCは続けてゴールしていない、ということが分かっています。A、B、C、D、Eの順位はどのようなものが考えられるでしょうか。考えられるものをすべて答えましょう。

この問題をどのように考えますか?
問題を解決するための情報がたくさんあります。たくさんの情報に戸惑ってしまい、何から手を付けてよいかわからない方は論理的思考力を学ぶ必要があります。
さてこの問題の答えは、CAEBDとBDCAEとなります。(左から1位、2位、…)皆さまはこの順番をどのように考えたでしょうか。
このような問題は漠然と解こうとしてしまうと、情報に振り回されてしまうため、情報を部分部分にブロック化していきます。例えば今回の場合、
「AはCの次にゴールし」
の部分から、「C、A」というブロックができます。これはCがAの1つ前にゴールしたという意味で使っています。また、
「DはBより後にゴールしました」
の部分から、「B 〇 D」というブロックができます。今回条件分が「後に」なので、BとDの間に誰かがいるかもしれませんね。これを「B 〇 D」と表しています。そして
「EはAの次にゴールし」
の部分から、「A、E」というブロックができて、前のブロック「C、A」とAが重なっていますから、これらのブロックを合わせて「C、A、E」のブロックが出来上がります。
このようにブロックが出来上がりましたら、この2つのブロックを組み立てていきます。考えられる組み合わせは、
の3パターンが考えられます。

ただし、ここで
「BとCは続けてゴールしていない」
という条件がありますから、BとCが隣り合っている2はダメだということになりますね。これから、考えられる順位は
「CAEBD」か「BDCAE」
ということになります。
というように問題を解いていきましたが、実はこの問題はSPIの「推論」という分野の問題です。この問題を正しく解いていくうえでどのような力が鍛えられるのでしょうか?先ほどの解法をもう一度追ってみましょう。
1.情報のブロック化
最初に行ったのはたくさんある情報をブロック化したことです。これによりまとめることができる情報はまとめてしまって情報の数を少なくすることができました。たくさん情報があるから混乱するため、情報の数を少なくするという考え方です。ここでは情報をまとめる力を鍛えることができます。
2.すべての組み合わせを考える
その次にブロックを組み合わせて、考えられるものをすべて列挙しました。このように「考えられるものをすべて、もれなく、ダブりなく数え上げるということができるか」ということは論理的な思考をする上でとても大切な能力であり、この能力はビジネスの世界ではよくMECE(Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive)と呼ばれています。このMECEの入口をここで鍛えることができます。
3.条件より不適切なものを排除する
最後に条件より合わないものを判断して削除するということを行いました。条件に合わないものを適切に排除することができるかということを行っています。これは条件より不必要なものを適切に排除できるかという能力を鍛えることができます。
このようにこの問題を正しく解く練習をすれば上記3つの力を鍛えることができるのです。また、この推論の問題が普通の算数の問題と違うところは、答えが複数ある問題(正しいものすべて求めよといった問題)が多いことです。答えが一つだけならば何か答えを一つ見つければそれで終了となるのですが、答えが複数ある問題というのは常に、「他の可能性がないか」、「見落としている答えはないか」という視点を持っておかなければなりません。現実世界には答えが複数ある問題が多いですから、この常に他の可能性がないか、もっと良い答えはないか、といった他の答えを探す視点はとても大切になるわけですね。
上記3つの考え方を鍛えると下のような問題の答えを論理的に導けるようになります。
A、B、C、D、Eの商品を合わせて3つ販売し売り上げ目標105万を目指します。ただし、それぞれの商品を販売した時の、売り上げと販売にかかる時間が下の表で与えられています。
| 商品 | 売上 | 時間 |
|---|---|---|
| A | 50万 | 20 |
| B | 10万 | 5 |
| C | 45万 | 30 |
| D | 40万 | 20 |
| E | 50万 | 25 |
また、AとBの単独販売は不可(A、Bは必ずセットで販売)であり、販売にかかる時間を55時間以内に収めなければなりません。このとき、目標を達成するための販売プランを考えましょう。
上記の考え方をもとにこの問題にチャレンジしてみてください。答えを出すことができましたか?この問題の解答は下記無料セミナーで行いますので、ご興味のある方はぜひご参加ください。
https://wakara.co.jp/course/8683
また、オンラインにて1対1の無料個別カウセリングも受け付けています。まずは相談してみたい方は是非お申し込みください。
⇒カウセリングのお申し込みページへ
(文/川原祐哉)
算数的思考 5つの考え方
| # | 考え方 | 意味 | ビジネスでの例 |
|---|---|---|---|
| 1 | 分解 | 複雑なものをささやかな要素に分ける | 大規模プロジェクトをWBSに分解 |
| 2 | 抽象化 | 具体例から「外しても使える型」を見つける | 複数プロジェクトの共通パターンを見つける |
| 3 | 推論 | 同じ規則にそって「次はこうだ」と説明 | KPI推移から予算達成見込みを計算 |
| 4 | 表現 | 言いたいことを式・表・図で表す | ダッシュボード、グラフ、表で伝える |
| 5 | 同達 | 同じものを見ていて誤解なく話す | 会議で「同じ意味で言っているか」をチェック |
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