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仕事の判断が変わる 機械学習のキホン-第5回:結局どれから始める?データ別「任せられる判断」早見表【機械学習をやさしく解説】

公開日

2026年1月29日

更新日

2026年1月23日

ここまで、機械学習を使って「判断を任せる」という視点で、
さまざまなデータの使いどころを見てきました。

・第1回:購買・行動データ(おすすめを考える仕事)
・第2回:文章データ(読む仕事)
・第3回:画像データ(見る仕事)
・第4回:時系列データ(異変に気づく・先を読む仕事)

ここまで読むと、多くの人がこう感じるはずです。

「できることは分かった。でも、結局どれから始めればいい?」

最終回では、この疑問に正面から答えます。
技術の話ではなく、
自分の仕事に当てはめて考えるための“早見表”を作っていきます。



大前提:全部やる必要はない

まず、最初に強調しておきたいことがあります。

機械学習は、全部の仕事に使うものではありません。

むしろ重要なのは、

・人が何度も繰り返している判断か
・任せることで、人が楽になるか

この2点です。

そこで、ここまで扱った4種類のデータを、
「どんな仕事に向いているか」という観点で整理します。


データ別:任せられる判断の早見表

【図1:データ別 使いどころ早見表】

・列:データの種類
・行:向いている仕事/具体例/最初に任せるとよい判断

① 購買・行動データ
向いている仕事:おすすめ・優先順位付け
具体例:次に勧める商品、対応すべき顧客の順番
最初に任せる判断:候補出し・並び替え

② 文章データ
向いている仕事:分類・読む順番の整理
具体例:問い合わせ振り分け、アンケート整理
最初に任せる判断:種類分け・優先度付け

③ 画像データ
向いている仕事:チェック・検品・異常探し
具体例:不良品検知、現場写真チェック
最初に任せる判断:OK/要確認の分類

④ 時系列データ
向いている仕事:異常検知・先読み
具体例:売上・アクセスの急変検知
最初に任せる判断:異変の通知


初心者が失敗しにくい「始め方」の順番

多くの現場で失敗するパターンは共通しています。

・いきなり高度な予測をしたくなる
・全部自動化しようとする

ですが、うまくいく現場は、必ず次の順番を踏んでいます。

ステップ1:人がやっている判断を書き出す

・誰に何を勧めているか
・どの問い合わせを先に読んでいるか
・どの画像を重点的に見ているか

まずは、普段の仕事を言葉にするところから始めます。

ステップ2:全部ではなく「候補出し」だけ任せる

いきなり最終判断を任せる必要はありません。

・おすすめ候補を出す
・要確認を付ける
・異変っぽい日を知らせる

このレベルでも、仕事はかなり楽になります。

ステップ3:人は確認と対応に集中する

機械が出した結果を見て、
「おかしくないか」を判断するのは人です。

判断の主導権を手放さないことが、現場で続くコツです。


あなたの仕事に当てはめるためのチェックリスト

最後に、このシリーズを読んだあとに、
ぜひ自分に問いかけてほしい質問をまとめます。

チェック1:繰り返している判断は何か?

・毎日・毎週、同じことで悩んでいないか
・人によって結論が違っていないか

チェック2:その判断の材料はデータとして残っているか?

・Excel、ログ、履歴、画像、文章
・形式はきれいでなくてよい

チェック3:まず任せるなら、どこが一番楽になりそうか?

・読む量を減らす
・見る量を減らす
・考える回数を減らす

【図2:機械学習に任せる仕事を判断するポイント】


このシリーズで伝えたかったこと

機械学習は、特別な人のための技術ではありません。

人が無意識にやっている判断を、
データで再利用できる形にする道具です。

・完璧に当てる必要はない
・全部任せる必要もない
・人の仕事を軽くするところから始めればいい

ここまでの考え方がつかめていれば、
次に学ぶ技術やツールが、
「自分の仕事の延長線」として見えてくるはずです。



まとめ

・データの種類ごとに、任せられる判断は違う
・最初は候補出し・気づき役から始める
・人は最終判断と対応に集中する

このシリーズが、
機械学習を「難しいもの」ではなく、
仕事を軽くする実用的な道具として考えるきっかけになれば幸いです。

<文/岡崎 凌>

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