テキストデータ分析のキホン-第1回:数字だけでは分からない“理由”を読み解く!テキストデータ分析の全体像【統計学をやさしく解説】
公開日
2026年1月30日
更新日
2026年1月24日
アンケートの自由回答、口コミ、問い合わせメール。
仕事の中で、こうした文章を目にしない日はほとんどありません。
ただ、「全部読むのは大変」「結局どう判断すればいいのか分からない」と感じて、
数字の集計だけ見て終わってしまうことも多いのではないでしょうか。
実はその“後回しにされがちな文章”の中にこそ、
なぜ選ばれたのか、なぜ離れてしまったのかといった、
数字だけでは見えないヒントが詰まっています。
このシリーズでは、そんなテキストデータを
「難しい分析」ではなく、仕事の判断に使える形にする考え方を、
具体例を交えながら紹介していきます。
第1回の今回は、テキストデータ分析とは何か、何が分かるのかを整理しつつ、
「なぜ仕事で役に立つのか」を全体像から見ていきます。
この記事の主な内容
テキストデータって、そもそも何?
テキストデータとは、文章で書かれた情報のことです。
たとえば、仕事の中には次のようなテキストデータがたくさんあります。
・アンケートの自由回答(ご意見・ご要望)
・ECサイトの商品レビュー、口コミ
・問い合わせメール、チャット、コールセンターの記録
・営業日報、作業メモ、会議の議事録
・SNS投稿(X、Instagramなど)
こうした文章は、毎日のように目にしているはずですが、
そのままでは整理しにくく、判断に使われにくいのが特徴です。
数字は「結果」、テキストは「理由」
たとえば、こんな経験はないでしょうか。
・満足度が下がった
・売上が伸び悩んでいる
・問い合わせが増えている
数字を見ると、「何が起きているか」は分かります。
しかし、「なぜそうなったのか」までは教えてくれません。
この「なぜ?」に答えてくれるのが、テキストデータです。
数字は結果
テキストは理由
この役割の違いを理解するだけでも、
テキストデータを見る目が変わってきます。

【図1:数値データとテキストデータの違い】
専門用語をやさしく:構造化データと非構造化データ
ここで、よく出てくる専門用語を2つだけ紹介します。
構造化データ
表(テーブル)の形で整理されたデータです。
売上、件数、満足度(1〜5点)などが代表例です。
行と列が決まっているため、集計やグラフ化が簡単です。
非構造化データ
表の形に整理されていないデータです。
文章、画像、音声などがこれにあたります。
アンケートの自由回答やレビューの文章は、典型的な非構造化データです。
テキストデータ分析とは、
この非構造化データ(文章)を整理して、判断に使える形にすることだと考えてください。
テキストデータ分析で分かるようになること
「分析」と聞くと難しそうですが、やっていることは意外とシンプルです。
・たくさんの文章をまとめて眺める
・よく出てくる意見や不満に気づく
・似た内容をグループに分ける
・全体の傾向をつかむ
完璧な分析を目指す必要はありません。
「判断のヒントが得られる」だけでも、十分に価値があります。
特別なデータや道具がなくても始められる
テキストデータ分析というと、
「大量のデータが必要そう」「AIの専門知識が必要そう」
と感じるかもしれません。
でも実際には、すでに仕事の中にある文章だけで、
気づきや改善につながるケースはたくさんあります。
アンケートの自由回答、レビュー、日報、問い合わせ履歴。
これらはすべて、今日からでも使えるテキストデータです。
次回予告
次回は、アンケートの自由回答を使って、
「改善点がよく分からない」状態から、
本当に手を入れるべきポイントが見えてきたケースを紹介します。
数字だけの報告から一歩進んで、
「で、次に何をする?」に答えられるようになる回です。
<文/岡崎 凌>





