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小数の掛け算のやり方【算数からやさしく解説】

公開日

2022年8月10日

更新日

2026年7月26日

この記事のポイント

・小数の掛け算は「小数点をいったん無視して整数として計算し、あとで小数点を戻す」だけです
・戻す桁数は、かける2つの数の小数点以下の桁数を足した数です
・小数点をずらしてよいのは、かけた分だけ最後に割って戻しているからです
・「30%OFFのさらに30%引き」が60%引きにならない理由も、小数の掛け算で説明できます

結論|小数の掛け算は「小数点を無視して計算し、あとで戻す」

小数の掛け算でつまずくポイントは、ほぼすべて小数点の位置に集約されます。逆にいえば、小数点の置き場所さえ決まってしまえば、あとは整数の掛け算とまったく同じです。

手順は次の3ステップだけです。

1. 小数点以下の桁数を数える(2つの数の分を足す)
2. 小数点を無視して整数として掛け算する
3. 数えた桁数の分だけ、小数点を左にずらす

0.23×9 を小数点を無視して23×9=207と計算し、小数点を左に2つずらして2.07とする手順を示した図
小数点を「無視して計算 → あとで戻す」の3ステップ

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小数と整数の掛け算|0.23×9 で手順を確認

まずは、小数と整数をかける場合から見ていきましょう。例として 0.23×9 を計算します。

ステップ1:小数点以下の桁数を数える
0.23の小数点より右にある数字は「2」と「3」の2つ。よって小数点以下は2桁です。9は整数なので0桁、合計2桁となります。

ステップ2:小数点を無視して計算する
0.23を23とみなして、23×9=207。いちばん左の0は無視して構いません。

ステップ3:小数点を左にずらす
207は207.0と考えられます。ここから小数点を左に2つずらして、答えは2.07です。

ざっくり検算しておくと、0.23はおよそ0.2、それを9倍すればおよそ1.8。2.07はこの見当と合っています。桁を間違えると20.7や0.207になってしまうので、おおよその大きさを先に見積もっておくのが確実です。

小数どうしの掛け算|2.7×0.04 の場合

小数どうしでも、手順はまったく変わりません。違うのは桁数を2つ分足すという点だけです。

例として 2.7×0.04 を計算します。2.7の小数点以下は1桁、0.04は2桁。合計して3桁です。

次に小数点を無視して 27×4=108。最後に108.0の小数点を左に3つずらして、答えは0.108となります。

ここでよくある間違いが、片方の桁数しか数えないことです。2.7の1桁だけを見て10.8としてしまう、というミスは非常に多いパターンです。「両方を数えて足す」と手順で覚えておけば防げます。

なぜ小数点をずらしてよいのか|10倍と1/10のつり合い

「そういうやり方だから」で済ませず、理由を知っておくと忘れなくなります。

2.7×0.04を27×4として計算したとき、私たちは2.7を10倍し、0.04を100倍していることになります。合わせて1000倍です。つまり108という数は、本当の答えの1000倍になっているわけです。

そこで最後に1000で割って、もとの大きさに戻します。小数点を左に1つずらすことは1/10倍、2つずらすことは1/100倍、3つずらすことは1/1000倍と同じ意味です。だから小数点を左に3つずらせば、正しい答え0.108になります。

要するに、計算しやすくするために一度大きくした分を、最後にきっちり同じだけ小さくして帳尻を合わせているのです。数えた桁数と、ずらす桁数が必ず一致するのはこのためです。

日常での使いどころ|「30%OFFのさらに30%引き」は60%引きではない

小数の掛け算は、割合を扱う場面でそのまま登場します。

アウトレットなどで見かける「30%OFFの商品が、レジでさらに30%引き」というキャンペーン。合わせて60%引きになりそうに見えますが、実際は違います。もとの値段を1とすると、30%OFFで0.7倍、そこからさらに30%引きでもう0.7倍。つまり 0.7×0.7=0.49 です。

支払うのは元の49%、値引き率は51%引きということになります。割引を重ねるときは足し算ではなく掛け算になる——これは小数の掛け算がわかっていないと見抜けないポイントです。

同じように、ポイント5%還元なら買い物金額に0.05をかければ獲得ポイントが出ますし、消費税10%込みの価格は1.1をかければ求まります。「%」が出てきたら小数の掛け算、と結びつけておくと、日常の数字がぐっと扱いやすくなります。

よくある質問(FAQ)

Q1. 小数の掛け算のやり方を簡単に教えてください。

手順は3つです。まず、かける2つの数の小数点以下の桁数を数えて合計します。次に小数点をいったん無視して、整数どうしの掛け算として計算します。最後に、合計した桁数の分だけ答えの小数点を左にずらします。たとえば0.23×9なら、小数点以下は2桁、23×9=207、小数点を左に2つずらして2.07です。

Q2. 小数点はなぜ左にずらすのですか?

小数点を無視して計算するとき、実際には数を10倍・100倍していることになるからです。0.23×9を23×9として計算した時点で、答えは本来の100倍になっています。そこで最後に100で割る(=小数点を左に2つずらす)ことで、もとの大きさに戻しているのです。かけた分だけ割って戻す、というつり合いの操作です。

Q3. 小数どうしの掛け算では桁数をどう数えますか?

それぞれの小数点以下の桁数を数えて、足し合わせます。2.7×0.04なら、2.7が1桁、0.04が2桁で合計3桁。27×4=108を計算し、小数点を左に3つずらして0.108が答えです。片方だけを数えて桁がずれるのが、よくある間違いです。

Q4. 30%OFFの商品がさらに30%引きだと、合計何%引きですか?

60%引きにはならず、51%引きです。もとの値段を1とすると、30%OFFで0.7倍、さらに30%引きで0.7倍なので、0.7×0.7=0.49。つまり支払うのは元の49%で、値引き率は51%になります。割引を重ねるときは足し算ではなく掛け算になる、というのが小数の掛け算の実用的な使いどころです。

まとめ|小数点の位置は「かけた分だけ戻す」で決まる

小数の掛け算は、小数点を無視して整数として計算し、数えた桁数の分だけ小数点を左に戻す——これだけです。ずらす理由は、計算しやすくするために大きくした分を最後に同じだけ小さくしているから。理屈がわかれば、桁数を数え間違えることも減ります。

そして小数の掛け算は、割引・還元率・税込価格といった大人の生活とビジネスに直結する計算でもあります。「30%引きを2回重ねても60%引きにはならない」と即座に言えるかどうかは、算数の力がそのまま実生活に効いてくる場面のひとつです。

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