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大学での授業「オンライン」と「ピ逃げ」でテストの平均点が同じ理由【youtube公開中】

公開日

2022年9月27日

更新日

2022年9月27日

新型コロナウイルス感染症の影響でさまざまな出席形態が混在している今、ある大学教授のツイートを題材に堀口智之が数学教育の立場から「大学」について考察します!

みなさんこんにちは、大人の数トレ教室の堀口です。

突然ですが皆さんはこのツイートをご存じでしょうか?

尾田基 / 國學院大學経済学部教授のツイート

これは国学院大学の教授の方のツイートなのですが、今回は数字教育の立場からこれについて色々考えてみたいと思います。
まずは、この方が何をしたのかについて説明します。

このツイートが意味していること

これは、受講生をオンデマンドで授業を受けている学生、教室で授業を受けている学生、そしてピ逃げをしている(授業に出席はしていないが、出欠は取っている)学生の3つに分けて分散分析をしたというわけなんですね。

分散分析というのは、平均点に差があるかというのを見極めるような分析の手法のことです。

例えば、小学生と高校生が同じ算数のテストを受けたときに高校生の方が平均点は高くなりますよね。
こういったときに「有意差がある」というふうに言います。

今回のツイートでは上の3つの群で分散分析をしたところ、有意差がでなかったということなんですね。
つまり、オンデマンドで出席の学生とリアルで出席している学生、そして、ピ逃げをしている学生それぞれでテストをしたところ、それほど平均点に差が出なかったということなんです。

これ、めちゃくちゃ面白いですよね。

普通であれば成績は(ピ逃げ)<(オンデマンド)<(教室出席)のようになるのではないかと思うと思いますが、そうではなかったということなんですね。 つまり、このツイートは「大学に行く意味はどこにあるのか」を教えてくれるようなものでもあると思います。

実際の学生の意見

私の会社にも今、数学科の学生が働きにきてくれているのですが、その方は去年までずっとオンラインで大学の授業を受けていて、今年からリアルの授業が増えてきたということなんです。

そこで、私は「大学の意味はどこにあると思いますか?」って聞いてみたんです。

すると、少し悩んでから「コミュニティとしての意味があるんじゃないですかね」と言っていたんですね。

この一言も非常に面白くて、一般的には大学は勉強するところだというふうに思われていますが、現在であれば大学でなくてもいろんな場所で勉強できちゃいますよね
本などを読めば理解できる部分もあるとおもいますし、あるいは大学の教授などのTwitterや YouTubeなどでも高度な数学を勉強できるような環境が整ってしまっているんですよね。

その観点で言うと大学に行く意味があまりないんですよね。

あえて言うなら、確かにコミュニティとしての機能には意味があるようにも思えますが、またその学生さんに「どのぐらいコミュニティができているのか」を聞いてみると、むしろ今大学に行けていないのであまりコミュニティは広がっていないと言うわけです。

大学に行く理由

ただ、一点意味があるとしたら大学に行かないと数学者になれないという視点はあるわけです。
つまり、学位を取るために、大学を卒業したと言う一種の「記号」のために大学に行っているのが大きいわけです。

特に、数学であれば学べる人は本当に自分で学べてしまうわけなので、数学などではそれが顕著に表れていていますよね。

確かに、本を読んで理解ができるところはあっても、人から聞いた方が処理しやすいなど、どの器官で情報を受け取るかによって処理できる情報の量とか質とかが変わることがあると思います。

しかし、学ぶ内容が決まっていて、使うテキストが決められているのであれば、それ覚えることで単位が取れてしまうわけです。
果たして大学に通う意味はどこにあるのでしょうか。

尾田基さんの補足説明のツイートはこちらです。

今回の話題についてYouTubeでより詳しく解説しているのでぜひご覧ください。

 

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<文/堀口智之>

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