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微分って何に使うの?統計学や機械学習に出てくる数学(前編)

公開日

2021年9月24日

更新日

2021年9月24日

データ分析をできるように興味を持って教科書やネット記事を調べてみると、微分・積分学線形代数学など、数学の分野が登場します。微積分は高校数学のかなり終盤で学ぶ内容で、線形代数についてはそもそも高校ではほぼ扱わないため、敷居が高いと感じる方も多いのではないでしょうか。

そこで、データ分析に関連している数学について、どんな分野なのか、またどのように使われているのかを見ていきましょう。今回は「微分」についてお話しします。数学が苦手な方も、四則演算以上の計算は出てきませんのでご安心ください。

「微分」とは?

微分は、一言で簡潔にいうと「変化」を表す量です。

例えば、遊園地でジェットコースターに乗ると、思わず叫び声を上げるほど「速い!」と感じる人が多いでしょう。ただ、この乗り物の速度は時速150~180kmですから、実は新幹線(時速320km)や飛行機(時速850km)と比べてかなり差があります。新幹線や飛行機で移動している間に悲鳴を上げる人はあまり見たことがありません。

ジェットコースターを「速い」と感じる主な原因は、速度ではなく、「速度の変化」が大きいためです。日本最速を誇る富士急ハイランドのド・ドンパは、わずか1.56秒で時速180kmに到達します。1秒あたりの速度の変化を単純に割り算で求めると、180(km/時) / 1.56(秒) = 115.4km/時/秒となります。一方で新幹線は1.6km/時/秒、飛行機でも9.0km/時/秒ですから、いかに急激な速度の変化であることが分かります。かの有名な物理学者アイザック・ニュートンは、この「速度の変化」こそ重要であることを見抜き、その大きさを正確に求めるために「微分学」という学問を作りあげたのです。

では、この「変化」がデータ分析における計算と一体どのように結びつくのでしょうか。

統計や機械学習と「微分」はどう関係があるのか?

データ分析においては、「計算によって求めた予測が、現実の結果と同じになる」ことが重要です。売上の予測でもウイルス感染者数の予測でも、ぴったり同じにならなくとも、できるだけ近い結果になっているからこそ意思決定や戦略立案を行うことができます。

では、いかに予測と結果を近づけていくのか。そこで登場するのが微分なのです。

長くなってきたので、続きは次回。

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それではまた。

<文/岡崎 凌>
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