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統計検定 データサイエンス(DS)エキスパート試験とは?試験概要・受験料・学習法【2026年版】

公開日

2023年5月31日

更新日

2026年9月3日

1.はじめに|統計検定のデータサイエンス系は3種類

統計検定には、データサイエンス(以下DS)を対象とした試験がDS基礎・DS発展・DSエキスパートの3種類あります。いずれもCBT方式試験で、試験会場のスケジュールが空いていれば、いつでも何回でも受験できます。

この記事では、2026年8月時点の試験概要・受験料・学習法を整理したうえで、和からの講師が2023年5月(DSエキスパートの運用開始直後)に受験・合格したときの記録もあわせてご紹介します。これから受験を考えている方が、どこから手をつければよいか判断できることを目指しました。

統計検定HP

2.DS基礎・DS発展・DSエキスパートの違い

3つの試験は、レベルの違いだけでなく問われ方そのものが違います。ここを取り違えると対策の方向がずれるので、最初に押さえておきましょう。

DS基礎…Excelで実際のデータセットを処理し、集計・分析・解釈まで進める「実技型」
DS発展…倫理・AI、数理、情報、統計に関する大学教養レベルの「知識型」
DSエキスパート…計算、統計、モデリング、領域知識に関する大学専門レベル

準拠している基準も異なります。DS発展は数理・データサイエンス・AI教育強化拠点コンソーシアムの「スキルセット及び学修目標 第一次報告」およびモデルカリキュラム(リテラシーレベル)に、DSエキスパートは「第二次報告」およびモデルカリキュラム(応用基礎レベル)に準拠しています。

各試験の概要、DS 基礎と発展の説明図
※上図は本記事の初出時(2023年)に作成した概要図です。最新の数値は下の比較表をご確認ください。

3試験の比較表(2026年8月時点)

項目 DS基礎 DS発展 DSエキスパート
想定レベル 大学入試水準まで 大学教養レベル 大学専門レベル
出題形式 Excelで処理した結果を基に多肢選択・数値/文字入力 多肢選択・数値入力 多肢選択・数値入力
問題数 大問8題/小問計45問程度 30問程度 40問程度
試験時間 90分 60分 90分
合格水準 100点満点で60点以上 100点満点で60点以上 100点満点で60点以上
受験料(一般) 7,000円 6,000円 8,000円
受験料(学割) 5,000円 4,000円 6,000円
電卓 持ち込み不可 一般電卓のみ可 一般電卓のみ可
CBT開始 2021年7月13日 2021年9月28日 2023年5月10日

※受験料はいずれも税込です。上記は2026年8月時点の情報です。受験料・出題範囲は改定されることがあるため、申込前に必ず統計検定公式サイトでご確認ください。

なお、DS基礎は高等学校の数学Ⅰ「データの分析」、数学B「統計的な推測」、情報Ⅰ「データの活用」、情報Ⅱ「データサイエンス」の内容を基盤としています。高校で情報・統計を学んだ層がそのまま接続できる設計になっているため、社会人の学び直しでも入口として使いやすい試験です。

サンプル問題は下記よりダウンロード可能です。
統計検定 データサイエンス基礎(DS基礎)
統計検定 データサイエンス発展(DS発展)
統計検定 データサイエンスエキスパート(DSエキスパート)

3.DSエキスパート試験の中身

本記事のメインであるDSエキスパートについて、2026年8月時点の要点を整理します。

90分で40問程度。単純計算で1問あたり2分強と、じっくり考える余裕はありません
大問1題が4つの小問で構成されます(公式の「サンプル問題と実行画面」で画面イメージが公開されています)
電卓は一般電卓のみ。関数電卓・プログラム電卓・グラフ電卓は持ち込めません
・解答に必要な統計数値表は会場で配布され、試験終了後に回収されます
・出題範囲表は改訂されます(2026年8月時点は202601版)。学習前に必ず最新版を確認してください

試験の結果は試験直後に結果レポートとして提示されます。合否がわからないまま待つ期間がないので、仮に不合格でも、その場で次に向けた計画の見直しに入れます。合格証は試験日から4〜6週間後に発送され、オープンバッジは試験日の翌月第3週に発行されます。

CBT方式のため問題自体は公開されていませんが、公式サイトにサンプル問題と解説が用意されています。まずはここで出題の雰囲気をつかむのが確実です。

4.公式教材は3試験ともそろっています

ここが、この記事の初出時(2023年5月)から最も大きく変わった点です。当時はDS発展・DSエキスパートに公式教材がなく、市販書を組み合わせて範囲を埋めるしかありませんでした。2026年8月時点では、日本統計学会公式認定の教材が3試験すべてに用意されています。

DS基礎…『日本統計学会公式認定 統計検定 データサイエンス基礎対応 データアナリティクス基礎』。公式サイトには補助教材の動画(クロス集計によるベイズの定理の理解/母比率の信頼区間)も公開されています
DS発展…『日本統計学会公式認定 統計検定データサイエンス発展対応 データサイエンス発展演習』(東京図書)
DSエキスパート…『日本統計学会公式認定 統計検定データサイエンスエキスパート対応 データサイエンスエキスパート演習』(東京図書)

したがって学習の起点は、まず公式教材です。そのうえで足りない部分を市販書で補う、という順序をおすすめします。公式の一覧は統計検定 公式テキスト・問題集で確認できます。

データアナリティクス基礎 大橋洸太郎(著),塩澤友樹(著),渡辺美智子(著) 日本統計学会

DS基礎はテキストのやり込みに加えて、Excel操作をスムーズにこなせることが重要です。手が止まると時間が足りなくなる試験なので、操作は体で覚えておきましょう。

DS発展はAI・情報リテラシー周辺の知識問題も出ます。この領域を広げたい方には、下記も相性が良い一冊です。

最短突破 データサイエンティスト検定(リテラシーレベル)公式リファレンスブック 第2版 菅由紀子(著),佐伯諭(著),高橋 範光(著),他 技術評論社

DS発展・DSエキスパートで演習量を増やしたい方は、統計検定2級〜準1級の範囲が重複するため、統計学の演習書や過去問集も有効です。

日本統計学会公式認定 統計検定2級公式問題集[CBT対応]日本統計学会(編) 実務教育出版


統計学演習 村上正康(著),安田正実(著) 培風館


日本統計学会公式認定 統計検定準1級公式問題集[CBT対応] 日本統計学会(編) 実務教育出版

5.学習の進め方|3つのポイント

DSエキスパートに合格した際に効果を感じた進め方を、3点にまとめます。

(1) 範囲が広いので、学習分野を絞る

エキスパートに限らず、基礎レベル以降の試験は範囲が膨大です。すべて理解できるに越したことはありませんが、1つずつ丁寧にやっていると時間がかかりすぎます。「得意・苦手」×「分かる・分からない」の2軸で出題範囲を棚卸しし、優先するテーマを決めるところから始めましょう。

(2) 数学・統計・計算・AI・プログラミングの専門基礎を押さえる

出題は特定分野に偏らず、モデリングを中心に計算やプログラミングの知識まで必要になります。公式演習書を軸に、応用基礎レベルのモデルカリキュラムを地図として使うと、全体像を見失いません。下記の2冊は、学習を進めるうえでの概要がよくまとまっています。

応用基礎としてのデータサイエンス AI×データ活用の実践 北川源四郎(編),竹村彰通(編),その他 講談社


本質を捉えたデータ分析のための分析モデル入門 杉山聡(著) ソシム

(3) 分からない用語は、調べながら潰す

出題範囲表のキーワードで意味が取れないものは、その都度調べて消し込んでいきます。0を1にするだけでも十分価値があります。生成AIに解説させるのも有効ですが、統計用語の定義や式は誤りが混ざることがあるため、最終確認は公式教材や成書で行ってください。

6.受験レポート(2023年5月・運用開始直後)

※この章は、DSエキスパートの運用が始まった直後、2023年5月に受験したときの記録です。以降に試験範囲や教材は更新されているため、当時の状況としてお読みください。

DSエキスパートは2023年5月10日にCBT方式での運用が始まりました。私が受験したのはその直後で、当時は受験者数も情報も少なく、「どんな問題が出るのか」がほとんど分からない状態でのスタートでした。どんな問題が出題されたかは著作権上の関係で述べられませんが、紹介できる範囲でお伝えします。

試験を終えて感じたのは、範囲の広さに対して時間が短いということです。悩んだ問題に時間を使うと後半が苦しくなるため、解ける問題を確実に拾う判断がそのまま得点差になります。

また、試験終了後すぐに、分野別の得点状況がレポートとして発行されました。どの領域が弱いのかがその場で分かるため、仮に不合格でも次に向けた立て直しがしやすい設計です。この「結果が即わかる」点は、実際に受けてみて最も助かったところでした。

結果は合格。情報が少ないなかでの受験でしたが、いま振り返ると、公式のサンプル問題と出題範囲表を軸に準備を組み立てたことが効いたと感じています。公式教材がそろった現在は、当時よりはるかに対策しやすくなっています。

7.まとめ

・統計検定のDS系はDS基礎・DS発展・DSエキスパートの3種類。レベルだけでなく問われ方が違う
・いずれもCBT方式で、合格水準は100点満点で60点以上
・受験料は一般でDS基礎7,000円/DS発展6,000円/DSエキスパート8,000円(2026年8月時点・税込)
3試験とも公式教材がそろっているので、学習の起点はまず公式教材
・出題範囲表は改訂されるため、学習開始前に最新版を確認する

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<文:永井>

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