CPIとは|消費者物価指数の意味・計算方法・読み方をやさしく解説
公開日
2022年10月20日
更新日
2026年10月10日
費目の説明が米国CPIの8分類になっていたため日本の10大費目に改め、上方バイアスと特売価格の扱い、コアコアCPIと日本銀行の関係、前年同月比+0.5%の読み方、金融政策の主体を訂正しました。日本のCPIは2026年7月分から2025年基準に改定されており、2026年8月分の総合指数は102.2(前年同月比1.9%上昇)です。
この記事の主な内容
この記事のポイント
・CPI(Consumer Price Index)=消費者物価指数。家計が購入する商品・サービスの価格変動を表す指標
・インフレ率の代表指標として、前年同月比で示されることが多い
・基準年を100とした指数で、現在の物価がどれだけ動いたかが分かる
・総合CPIとコアCPI(生鮮食品を除く)の使い分けで景気判断に活用
CPIとは
CPI(Consumer Price Index)は日本語で消費者物価指数と呼ばれ、家計の購入するモノ・サービスの価格の平均的な変動を測定します。簡単に、CPIを見ることによって物価の変動が確認できると考えて良いでしょう。CPIは多くの国で毎月公表されていますが、生鮮食品は季節変動が発生しやすいため生鮮食品の項目を除いて計算した「コア指数」が注目されることが多いです。
日本のCPIでは、調べる品目を次の10の費目(10大費目)に分けて集計しています:食料、住居、光熱・水道、家具・家事用品、被服及び履物、保健医療、交通・通信、教育、教養娯楽、諸雑費。費目ごとの指数と、全体をまとめた総合指数が公表されます。
CPIの使われ方
CPIはインフレを予想するために金融関係の人々に使われることが多いです。インフレとは、モノ・サービスの値段が上がり続ける状態のことであるので、CPIを用いることでインフレの傾向を掴むことができます。このようにCPIはビジネスの意思決定に使われるだけでなく、アメリカなどでは従業員の給与交渉の道具としても用いられます。
また、CPIをもとに日本銀行は物価が適正か判断し金融政策を調整することができます。
3つのCPIの違い
CPIには集計範囲によって3種類があり、ニュースで使い分けられています。
| 名称 | 除外項目 | 主な使い道 |
|---|---|---|
| 総合CPI | 除外なし(全品目) | 家計の実感に近い物価動向 |
| コアCPI | 生鮮食品を除く | 季節要因を取り除いた基調インフレ |
| コアコアCPI | 生鮮食品+エネルギーを除く | 需要側の物価圧力を測る(日銀の物価見通しでは参考指標) |
CPIの読み方の例
| CPI 前年同月比 | 意味するところ |
|---|---|
| +2.0% | 物価が前年より2%上昇(緩やかなインフレ) |
| +0.5% | 物価が前年より0.5%上昇(小幅な上昇で、日銀の目標2%は下回る) |
| -0.5% | 物価が前年より下落(デフレ) |
CPIの欠点
政府や金融機関の意思決定に大きな影響を及ぼすCPIですが、欠点も存在すると言われています。例えば、日本や欧米のCPIには上方バイアスがあります。原因の一つは、CPIが基準年の購入数量を固定して計算する(ラスパイレス式)ことです。値下がりして多く買われるようになった品目の影響が小さめにしか反映されないため、指数が実態より高めに出やすくなります。
また、CPIでは一時的な(7日以内の)特売価格は調べないうえ、消費者がディスカウント店などで買う機会を増やしても、その節約分は指数に反映されにくくなっています。そのため実際には安価で商品を買うことができる状態にあるものの、CPIによって物価が上昇したと過大評価されてしまいます。
まとめ
CPIは最も重要な経済指標の一つです。CPIはある年を基準として、消費者がモノ・サービスに支払った金額の平均的な変動を測定します。この指標は多くの国で毎月公表されていますが、日本では都道府県ごとにも公表されています。加えて、CPIはインフレを測る指標として経済の状態と方向性を提示します。これ以外にも、CPIは国民年金の支払額や生活保護費の調整の際の指標としても用いられます。
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<文/須藤>
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