公倍数と公約数とは【算数からやさしく解説】
公開日
2022年3月31日
更新日
2024年8月4日
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この記事の主な内容
公倍数と公約数とは
公倍数、公約数は名前にあるように「倍数」、「約数」に関する数学の言葉です。しかし、「倍数」、「約数」とは異なり、2つ以上の整数に対して使います。
公倍数は、2つ以上の整数に共通する倍数のことです。公約数は、2つ以上の整数に共通する約数のことです。
倍数はある数を整数倍した数、約数はある数を割り切る正の整数のことでした。基本的には公倍数も公約数も正の数として考えます。
公倍数と公約数の例
今回は例として4と6、3と5の公倍数、公約数について見ていきましょう。
まず、4と6それぞれの倍数を小さい方から並べると、4の倍数は4,8,12,16,20,24,28,…、6の倍数は6,12,18,24,30,…のようになります。それぞれの倍数で共通しているものは12,24,…となり、これらが4と6の公倍数となります。
一方、4と6の約数はそれぞれ1,2,4と1,2,3,6なので共通している1,2が4と6の公約数となります。
3と5の公倍数、公約数はそれぞれ15,45,75,…と1となります。ぜひ確かめてみてください。
最小公倍数と最大公約数
数学でよく使われるのがこの最小公倍数と最大公約数です。それぞれの意味は名前の通り公倍数の中で最小の整数を最小公倍数、公約数の中で最大の整数を最大公約数と呼びます。
最大や最小が混ざってしまう時は、すべての整数は約数に1を持つので、最小な公約数は常に1になってしまうなど、簡単な例を考えると混ざらずに覚えられると思います。
先ほどの例を使うと、4と6の最小公倍数は12、最大公約数は2となります。
3と5ではそれぞれ15、1となります。
また、最大公約数が1であるとき特別に互いに素であるといいます。例としては3と5は互いに素になりますが4と6は互いに素ではありません。
公倍数と公約数のメリットとデメリット
公倍数と公約数、特に、最小公倍数、最大公約数は数学的に良い性質が多くあり、最大公約数はユークリッドの互除法という方法で機械的に求めることができ、そこから最小公倍数を求めることや不定方程式と呼ばれるものの話につながっていく非常に重要なものです。
公倍数と公約数の活用例
現代の数学ではより広い意味で公倍数や公約数が使われており、中国剰余定理やRSA暗号など私たちの生活を裏で支えてくれています。
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<文/尾崎>