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フェルマーの最終定理とは|360年の歴史とロマンティック数学ゼミ開催レポート

公開日

2019年3月1日

更新日

2026年4月28日

この記事のポイント

フェルマーの最終定理は1637年に提起され、1995年にアンドリュー・ワイルズが証明
・xⁿ + yⁿ = zⁿ の n≥3 の整数解は存在しないという主張
・ロマンティック数学ゼミで「解決までの360年」をドラマとともに迿った内容
・楕円曲線・保谷・シムラ予想との深いつながり

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フェルマーの最終定理とは

フェルマーの最終定理は、「n≥3 のとき、xⁿ + yⁿ = zⁿ を満たす正の整数 x, y, z は存在しない」という有名な予想です。1637年にピエール・ド・フェルマーが「証明した」と余白に記した以来、360年間未解決だったものを。1995年にアンドリュー・ワイルズが「谷山・志村予想」経由で証明しました。

加藤文元先生先生による全6回のロマンティック数学ゼミ「フェルマーの最終定理の風景~360年間、未解決問題がもたらした多くのドラマを辿る~」の全日程(全6回)が終了しました。どのようなゼミだったのか紹介します!
 

そもそもロマンティック数学ゼミとは

弊社主催のロマンティック数学ナイトは「数学がとにかく好き」、「数学に興味がある」、「数学で繋がりたい」人達が集う数学イベントです。ロマンティック数学ナイトに参加することで数学のロマンを感じることができますが、いざ自分で数学を勉強しようとすると、そもそもどの本で勉強したらよいかわからなかったり、わからないときに聞ける人が身近にいなくて挫折してしまったりするものです。

ロマンティック数学ゼミはそういった方のために設計した数学ゼミです。講師にロマンティスト(ロマンティック数学ゼミの登壇者)を迎え、ロマンティストから直接数学を学び、継続的に交流することで、ロマンティストが見ている数学の風景を一緒に見ることができるということをコンセプトにしています。少人数制のセミナーですので、他のゼミ生との交流もでき、一人ではなくみんなで数学を学んでいけるということも魅力です。

ロマンティック数学ゼミの詳細はこちらをご覧ください。


 

「フェルマーの最終定理の風景~360年間、未解決問題がもたらした多くのドラマを辿る~」概要

今回のロマンティック数学ゼミのテーマであるフェルマーの最終定理は、中学生でもわかる簡単な問題設定でありながら、解決までに360年かかった超難問ということで有名です。その誕生から証明完了までの歴史はとてもドラマティックであり、その証明のために様々な美しい理論が生み出されました。これらの事実が相まってフェルマーの最終定理はいつかは理解したい憧れの数学の定理として不動の地位を確立してきました。

そんなロマン溢れるフェルマーの最終定理の世界を案内してくれる講師は、東工大学数学科教授の加藤文元先生です。加藤先生は数式がほとんど出てこない一般向けの数学書を多く書かれており、数学の歴史や意義、数式の意味を分かりやすく伝えることに関して定評があります。MathPower 2017では世界で初めて「宇宙際タイヒミューラー理論」の一般向け公演を行い話題となりました。

ゼミは全6回で各回のテーマと概要は下記の通りです。

  • 【第1回】フェルマーの最終定理を巡る物語を体感する
  • フェルマーの最終定理が生まれた背景のディオファンタス問題、そしてそれが密接に関係する合同数問題を学びました。初等的な数学の問題でもまだまだ未解決の問題が多くあること、フェルマーの最終定理に関係していることを知りました。

  • 【第2回】フェルマーの最終定理をいくつか解いてみよう
  • n=3,4に限定してフェルマーの最終定理を証明しました。身近な整数の問題であるにも関わらず、アイゼンシュタイン整数という無理数や虚数も現れる不思議な整数を駆使して証明しました。

  • 【第3回】楕円曲線にゼロから入門する
  • 楕円曲線を実際に描き、楕円曲線上に足し算を定義しました。モーデル・ヴェイユ群と呼ばれる数学的対象も登場し、現代数学の世界に一気に惹き込まれました。

  • 【第4回】楕円曲線の有理点を計算した先に見えるもの
  • SageMathという数学のソフトを使い、楕円曲線上の有理点の様子を詳しく調べていきました。グラフも書いてハッセの定理、果てはミレニアム懸賞金問題のバーチ・スウィンナートン=ダイアー予想も飛び出しました。

  • 【第5回】保型形式にゼロから入門する
  • フェルマーの最終定理は楕円曲線と保形形式の不思議な関係を明らかにすることで証明されました。6つの演習問題を通して保形形式にゼロから入門しました。

  • 【第6回】フェルマー、ワイルズ、そして未来へ
  • これまで学んだ定理、アイディア、さらにガロア表現などの概念も取り入れながらフェルマーの最終定理の証明のスケッチを組み立てました。さらにフェルマーの最終定理のドキュメンタリーを見ながら、インタビューを受けている数学者達の発言の背景に迫りました。

加藤先生はゼミ全体を通して「的確でわかりやすい説明」、「理解しやすい身近な例」、「実際の計算、演習」を駆使し、フェルマーの最終定理の証明の全景を見せてくれました。当然、数学的に完全に証明を理解するためには進んで勉強をする必要がありますが、証明の流れ大事なポイント使われたアイディアをしっかりと紹介しており、ゼミ生の満足度は非常に高いものでした。
 

ゼミ生の声

  • 「ひとつひとつの数学的項目が果てしなく広く深くすごいと思った。それぞれの連携が骨格だけでも覗くことができたので、とても楽しかった。数学に触れる良い時間でした。」
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  • 「フェルマーの最終定理が更に好きになれました!
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  • 「6回を通して、とてもエキサイティングな時間を過ごさせていただきました。理解が追い付かない部分もありましたが、全体像はしっかりと把握できたように思います。細部と全体をどれだけの割合で講義するのか、そのバランスはとても難しいと思いますが、やはり『全体像が分かった』方が喜びが大きいように感じました。そしてその感動を味わわせていただき、ありがとうございました。」
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  • 「とても難しかった・・・けど”風景”を見ることはできたように思います。今後、風景を見るだけではなく、しっかり復習して、自分の足で歩いて散策してみたいと思います。とても楽しい半年間でした。」
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  • 「『風景』というタイトルの通り、様々面白い風景を見せてもらえて、楽しく学ぶことができました。
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  • 数学者のアイディアに圧巻です。なんでこんなアイディアが思いつくのか・・・(^^;)」


 

第二期を開講します!

本ゼミの参加者は25名と超満員であり、大好評につき2019年4月から第二期を開講します!
第二期は回数を6回から8回に増やし、さらに志村・谷山予想が発表された日光金谷ホテルへの出張回もあります!

↓詳細、お申込みはこちらから↓
第二期フェルマーの最終定理の風景~360年間、未解決問題がもたらした多くのドラマを辿る~(2019年)

<文/松中>

フェルマーの最終定理 360年のタイムライン

出来事
1637 ピエール・ド・フェルマーが余白に「証明した」と記す
1770 オイラーが n=3 の場合を証明
1825 ディリクレとルジャンドルが n=5 を証明
1986 ケン・リベットが「谷山・志村予想」との同名性を提示
1995 アンドリュー・ワイルズが証明を公表(証明完成)

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