データ分析は何から勉強する?|未経験から始める学習順序と最初の一冊
公開日
2026年6月22日
更新日
2026年6月15日

この記事の主な内容
この記事のポイント
・データ分析の勉強は、「目的 → 道具(Excel)→ 統計の考え方」の順に進めると、未経験でも取り組みやすくなります
・未経験者が陥りやすい3つの回り道(いきなりPython・数式・難しい手法)を避ける考え方が分かります
・未経験から始める学習順序5ステップと、最初の一冊・最初のツールの選び方を整理します
・学んだことを実務で小さく使うための第一歩を紹介します
「データ分析を勉強したいけれど、何から手をつければよいのか分からない」。これは、和からの統計教室にも多く寄せられるご相談のひとつです。書店にはPython、統計学、機械学習、SQLなどの本が並び、情報が多すぎるために、かえって最初の一歩を踏み出しにくくなっている方も少なくありません。
先に結論をお伝えします。未経験からデータ分析を学ぶなら、順番は「目的 → 道具 → 統計の考え方」です。いきなりプログラミングや難しい数式から入ると、学ぶことが多すぎて挫折しやすくなります。まずは目的をはっきりさせ、使い慣れたExcelで手を動かし、そのうえで統計の考え方を足していく。この流れが、実務につながりやすい進め方です。
この記事では、未経験の方が回り道を減らしながらデータ分析を学ぶための学習順序を、累計3万人以上を指導してきた和からの視点で、5ステップに整理して解説します。読み終えるころには、「明日から何を始めればよいか」が具体的に見えてくるはずです。
データ分析の勉強、何から始める?|結論は「目的 → 道具 → 統計」

図:目的→道具(Excel)→統計の3ステップ
データ分析の学習は、知識を集めることが目的ではありません。ゴールは、データを使って、よりよい判断ができるようになることです。だからこそ、最初に決めるべきなのは技術ではなく目的です。「売上が伸び悩む原因を知りたい」「どの施策が効いたのかを確かめたい」——このような問いがあって初めて、分析には意味が生まれます。
目的が決まったら、次に考えるのは道具です。ここで多くの人がPythonから始めようとしますが、未経験のうちはまずExcelからで十分です。集計、グラフ作成、簡単な統計処理は、Excelでもひと通り試せます。最後に、その結果を正しく読むための統計の考え方を加えていきます。この順番なら、つまずきを減らしながら、分析の全体像をつかみやすくなります。
未経験がやりがちな3つの回り道
学習が途中で止まってしまう人には、共通する「回り道」があります。先に知っておけば、避けやすくなります。
回り道1:いきなりPythonから始める
「データ分析=Python」というイメージから、最初にプログラミングの学習を始めてしまうパターンです。ところが未経験の場合、環境構築やエラー対応でつまずき、肝心の分析にたどり着く前に疲れてしまうことがあります。Pythonは強力な道具ですが、必要になってから学んでも遅くありません。まずは結果がすぐに見えるExcelで、分析の楽しさと流れを先につかむことが大切です。
回り道2:数式の理解から入ろうとする
統計の教科書を1ページ目から読み、数式の証明で止まってしまう——これもよくある回り道です。実務のデータ分析では、数式を手で細かく解く場面は多くありません。大切なのは、「その手法が何をしているのか」を言葉で理解することです。計算そのものは、Excelや分析ツールに任せても構いません。
回り道3:難しい手法に憧れる
機械学習やディープラーニングのような、専門的で華やかに見える手法から学ぼうとするパターンです。しかし実務で価値を生む分析の多くは、平均・割合・クロス集計・相関といった基本的な手法から始まります。土台を飛ばして難しい手法に進むと、結局どこかで基礎に戻ることになります。
未経験から始める学習順序5ステップ
回り道を避けるための、おすすめの順番を5ステップで示します。上から順に進めることで、学習の流れをつかみやすくなります。
ステップ1:分析したい「問い」を1つ決める
まずは、自分の仕事や身の回りから、データで答えを出したい問いを1つ選びます。「曜日によって売上は変わるのか」「どの商品がよく一緒に買われるのか」など、具体的であるほど学習が進みやすくなります。問いは、学習の地図になります。
ステップ2:Excelで集計と可視化に慣れる
次に、Excelで集計(合計・平均・件数)とグラフ化に慣れます。特にピボットテーブルは、クリック操作だけで集計やクロス分析ができる便利な機能です。ここを押さえるだけでも、日常的な集計や簡単な分析にはかなり対応しやすくなり、「データを見る」感覚が身につきます。
ステップ3:代表値とばらつきを理解する
数字を正しく読むために、平均・中央値・標準偏差といった代表値とばらつきの考え方を学びます。「平均だけを見ると判断を誤ることがある」と分かると、データの見方が一段深まります。難しい数式をすべて覚える必要はなく、まずは考え方を理解することが大切です。
ステップ4:関係性(相関・クロス集計)を見る
次に、2つのデータの関係を見る相関やクロス集計に進みます。「気温とアイスの売上」のように、要因どうしのつながりを読めるようになると、分析が一気に実務的になります。ここで、相関と因果は別物だという注意点も押さえておきましょう。
ステップ5:必要になったら手法・ツールを足す
基礎が固まったら、目的に応じて回帰分析やPython、BIツールなどを足していきます。必要が先で、学習はその後です。この順番なら、学んだことが実務で使われやすくなり、知識も定着しやすくなります。
学習順序を一覧にまとめます。
| ステップ | やること | 使う道具 |
|---|---|---|
| 1. 問いを決める | データで答えたい問いを1つ選ぶ | 紙・メモ |
| 2. 集計・可視化 | 合計・平均・グラフ・ピボットを試す | Excel |
| 3. 代表値とばらつき | 平均・中央値・標準偏差を理解する | Excel |
| 4. 関係性を見る | 相関・クロス集計を見る | Excel |
| 5. 手法を足す | 回帰・Python・BIを必要に応じて学ぶ | 各種ツール |
最初の一冊・最初のツールの選び方
教材選びにもコツがあります。最初の一冊は、Excelで手を動かしながら学べて、図や画面例が多い入門書を選びましょう。数式中心の分厚い統計の教科書は、最初の一冊としては負荷が高くなりがちです。手を動かすと結果が見える教材の方が、学習を続けやすくなります。
ツールは、まずExcelで十分です。すでにお使いのパソコンに入っていることも多く、新しく覚えることを最小限にできます。慣れてきたら、GoogleスプレッドシートやLooker Studioなども選択肢に入ります。「すぐ使える道具から始める」ことが、挫折しないためのコツです。
実際にやってみる|身近なデータで試す例
イメージをつかむために、ひとつ例を見てみましょう。手元に「日付・曜日・売上」が並んだ表があるとします。ここから、「曜日によって売上は変わるのか」を確かめてみます。
やることはシンプルです。Excelでデータ範囲を選び、ピボットテーブルを挿入します。行に「曜日」、値に「売上の平均」を置くだけで、曜日ごとの平均売上が一覧で表示されます。さらに棒グラフにすれば、どの曜日が高いかがひと目で分かります。ここまで、数式は1つも書いていません。
さらに一歩進めるなら、平均だけでなくばらつき(標準偏差)も見ると、判断の精度が上がります。平均が同じでも、ばらつきが大きい曜日は売上が読みにくい、といった発見が得られるかもしれません。これが、ステップ2〜3で学んだことが実務につながる瞬間です。
学んだことを実務で小さく使う
学習を定着させる最大のコツは、学んだその週のうちに、実務で小さく使ってみることです。会議資料の数字をピボットテーブルで集計し直す、月ごとの推移をグラフにしてみる——どんなに小さなことでも構いません。
「学んでから使う」のではなく、「使いながら学ぶ」。この順番にすると、知識が自分のものになり、周囲からの評価にもつながりやすくなります。分析は、完璧を目指すより、まず一度やってみることが大切です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 文系・数学が苦手でもデータ分析はできますか?
できます。実務のデータ分析でまず必要になるのは、難しい数式ではなく、割合や平均といった算数レベルの考え方と、「何を知りたいのか」を組み立てる力です。文系出身でデータ分析に取り組んでいる方も珍しくありません。
Q2. Pythonは結局、学んだほうがいいですか?
将来的には大きな武器になりますが、最初から必須ではありません。Excelで分析の流れをつかんでから、扱うデータが大きくなったり、自動化したくなったりしたタイミングで学べば十分です。順番を間違えないことが大切です。
Q3. 独学とスクール、どちらがいいですか?
基礎を効率よく、つまずきを減らしながら進めたい場合は、スクールやマンツーマンが近道になることがあります。自分で調べて進められる方は、独学でも問題ありません。「何から学ぶべきか」で迷っている段階なら、最初だけ人に道筋を引いてもらうと、その後がスムーズになります。
Q4. 分析した結果を、どう仕事に生かせばいいですか?
分析は、「気づき」を「行動」に変えて初めて価値が出ます。たとえば「水曜の売上が低い」と分かったら、水曜に施策を打つ、品ぞろえを見直す、担当者と原因を確認する、といった具体的な一手につなげます。数字を眺めて終わりにせず、必ず「だから何をするか」までをセットで考えましょう。
まとめ|「目的 → Excel → 統計」で迷わない
「データ分析は何から始めればよいか」という問いへの答えは、「目的 → 道具(Excel)→ 統計の考え方」の順です。いきなりPythonや数式から入らず、まず分析したい問いを決め、使い慣れたExcelで手を動かします。そのうえで統計の考え方を足し、必要になったら手法やツールを広げていく。この順番なら、未経験でも迷いにくくなります。今日からの一歩をまとめます。
1. データで答えを出したい「問い」を1つ書き出す
2. Excelのピボットテーブルで、手元の数字を集計してみる
3. 学んだことを、その週のうちに小さく実務で使ってみる
最後に|次の一歩におすすめの講座
この記事を読んで「まずは手を動かして学びたい」と感じた方には、和からの次の2講座がおすすめです。どちらも未経験の方が入りやすい内容ですが、学ぶ順番としては、まずExcelで集計・可視化・解釈を体験し、その後にChatGPTも使いながら統計の考え方を深める流れが自然です。
1. はじめてのデータドリブン入門 –Excelで集計・可視化・解釈まで
はじめてのデータドリブン入門 –Excelで集計・可視化・解釈までは、Excelを使ってデータ分析の流れを実践的に学ぶ入門講座です。データの集計、グラフによる可視化、結果の読み取り、次のアクションへのつなげ方までを扱うため、この記事で紹介した「目的 → 道具(Excel) → 統計の考え方」の最初の実践ステップとしておすすめです。
2. ChatGPTで学ぶ「統計学」はじめての方向け爆速習得講座
ChatGPTで学ぶ「統計学」はじめての方向け爆速習得講座は、平均・標準偏差・相関・クロス集計などの統計の基礎を、ChatGPTを学習パートナーとして使いながら学ぶ講座です。Excelで集計した結果をどう読み取ればよいか不安な方や、統計に苦手意識がある方でも、質問しながら理解を深められます。この記事で紹介した「統計の考え方」を、AIの力も借りながら身につけたい方に向いています。
迷う場合は、まず「はじめてのデータドリブン入門」でExcelを使った集計・可視化・解釈の流れをつかみ、その後に「ChatGPTで学ぶ統計学」で統計の読み取り方を深めるのがおすすめです。
とはいえ、「何から学ぶべきか、自分の目的に合う順番が分からない」という方も多いはずです。和からの統計・データ分析教室では、未経験の方一人ひとりの目的に合わせて、Excelから統計・データ分析までを、実務で使える形でマンツーマンでサポートしています。まずは無料カウンセリングで、あなたに合った学習順序を一緒に設計してみませんか。
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<監修/和から株式会社 堀口智之>
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