マスログ

「大雑把」でOK!?柔らかい頭で楽しむトポロジー入門

公開日

2025年12月11日

更新日

2026年9月11日


 みなさんこんにちは!和からの数学講師の岡本です。今回は、数学の中でも一際不思議で、そして魅力的な分野「トポロジー(位相幾何学)」の世界と、2025年12月に開催したトークライブ(マストーク)についてご紹介します!
 

ドーナツとコーヒーカップは「同じ」形?

みなさんは、「ドーナツとコーヒーカップは同じ形である」という話を聞いたことがありますか?普通に考えれば、食べるドーナツと飲み物を入れるカップが同じはずはありません。しかし、トポロジー(位相幾何学)という数学の世界では、これらは「同じ」とみなされます。一体何が同じなのでしょうか?

それは、「穴が1つ空いている」という、大雑把な構造において同じなのです。

「大雑把」でOK!?柔らかい頭で楽しむトポロジー入門

1.「大雑把」だからこそ宇宙の形が見えてくる

数学では、このような「大雑把な構造」を理解することが、実は非常に重要です。細かいデコボコや長さを無視することで、本質的な形が見えてくるからです。

例えば、「宇宙はどんな形をしているのだろう?」という、手の届きそうにない壮大な問題を考えてみましょう。私たちは宇宙全体を外から見ることはできません。しかし、トポロジーの考え方を使えば、内側から推測することができます。

想像してみてください。宇宙空間に向けて、非常に長いロープを投げ、手元に戻ってきたロープを引っ張ってみます。もし仮に、どこかで引っかかり、どう頑張ってもロープが一点に縮まらない(戻ってこない)とします。このとき、空間には「穴が開いているのではないか?」と考えることができます。

このように、長さを測らなくても、「連続的なつながり方」を調べることで、空間の性質を知ることができるのです。

「大雑把」でOK!?柔らかい頭で楽しむトポロジー入門:トポロジー

2.柔らかい幾何学「トポロジー」のルール

トポロジーの世界では、基本的に距離(長さ)を考えません。そのため、立体を粘土のようにコネコネして形を変えても、基本的には同じものであると考えます。

これを数学的に表現すると、「連続的な変形で移り合うものは同じ」であると考えます。ただし、ルールがあります。それは、「貼り付けたり、切り取ったりしてはいけない」ということです。あくまで、グニャグニャと変形させることで重なる図形同士を「仲間」だとみなすのです。

この世界では、裏表のない「メビウスの帯」や、壺の内部と外部がつながっている「クラインの壺」、さらに不思議な「射影空間」など、常識を覆すような図形がたくさん登場します。

「大雑把」でOK!?柔らかい頭で楽しむトポロジー入門:12月開催!マストークでトポロジーの神秘に触れる

3.マストークでトポロジーの神秘に触れる

そんな不思議で面白いトポロジーの世界を、もっと深掘りしてみませんか?
トポロジーをテーマにしたトークライブ(マストーク)は、2025年12月に第64回として開催しました。マストークは毎月テーマを変えて開催しています。最新の日程とテーマは下の講座ページをご覧ください。過去回の動画は「数学アートサロン(MAS)」で視聴できます。はじめての方向けのガイダンス回もあります。

▼【ガイダンス回】マストークの入り口はこちら▼

ロマンを感じる数学トークライブ入門-身の回りから深淵へ-


 

▼【本編】マストーク(最新の日程)はこちら▼

マストーク


 

▶ 和からのセミナー一覧:こちら
▶ お問い合わせフォーム:こちら

 

▶ 数学とアートが融合した岡本の著書です:
アートで魅せる数学の世界 岡本健太郎(著) 技術評論社

 

<文/ 岡本健太郎>

Xでシェア Facebookでシェア LINEで送る

新着記事

同じカテゴリーの新着記事

同じカテゴリーの人気記事

この記事に関連する教室: 数学教室 →社会人の学び直し講座 →

CONTACTお問い合わせ

遠方に在住の方や自宅で講義を受けたい方はオンライン講座をご用意しております。よくある質問はこちら