【和から株式会社】テキストマイニング超入門動画抜粋
公開日
2024年12月5日
更新日
2025年4月2日

和から株式会社主催「テキストマイニング超入門」の講義の抜粋です。
テキストマイニングの今の実力について知りたい方は、ぜひ一度お越しください。
動画でもご覧いただけます。
この記事の主な内容
テキストマイニングとは?
カリフォルニア大学バークレー校のマーティ先生は、テキストマイニングを「テキストデータを活用し、自動的に情報を抽出することで新たな発見を得るプロセス」と定義しています。
これをもう少しわかりやすく日本語で表現すると、テキストデータを分析することで、これまで気づかなかったパターンや知見を明らかにする技術、ということになります。
たとえば、膨大なアンケートの自由記述や、SNSの投稿、口コミレビューなど、文章で表現されたデータには人の感情や意見、傾向が含まれています。テキストマイニングは、そうしたデータの中から意味のある情報を引き出し、分析に活かすための強力な手法です。
日本語ならではの難しさ
ただし、日本語のテキストを扱う際には、特有の課題があります。
英語では単語の間にスペースがあるため、単語ごとの集計や処理が比較的容易です。しかし、日本語は文節がスペースで区切られていないため、文章を構成する単語や意味のまとまりを自動的に識別する処理が必要になります。
これが、日本語のテキストマイニングを難しくしている一因です。
テキスト分析の進化
かつては、テキストデータの分析には多くの時間と労力が必要でした。
たとえば、一冊の書籍や数年分のアンケートを読み解く作業は、専門家でなければ太刀打ちできないものでした。しかし、コンピュータの普及とともに、統計学や機械学習の発展が進み、現在では大量のテキストデータを効率的に分析できるようになっています。
ツールや技術の進化により、一般のビジネスパーソンや研究者も、以前よりずっと手軽にテキスト分析を行えるようになったのです。
なりすましの検出にも活用
テキストマイニングの活用例のひとつに、「なりすまし」の検出があります。
たとえば、不正なユーザーが過剰に丁寧な言い回しを使っていたり、不自然に長文の口コミを書いていたりすることがあります。こうした文章の特徴は、過去のなりすましのデータと照らし合わせることで検出することが可能です。
ここでは「共起ネットワーク」という手法が有効です。これは、文章中に頻出する単語やフレーズの組み合わせをネットワークとして可視化し、単語同士の関係性やグループ構造を明らかにする方法です。
この手法により、通常とは異なるパターンや不自然な構造を見つけ出すことができます。
歌詞データの分析にも応用
テキストマイニングは、音楽の世界でも活用されています。
たとえば、アーティストごとに歌詞の特徴を分析し、どんな言葉をよく使うのかを調べることで、そのアーティストの世界観や作風をデータとして表現できます。
また、「対応分析」と呼ばれる手法を使うと、複数のアーティストの歌詞を比較し、使用される言葉の傾向に基づいてグループ分けをすることも可能です。これにより、似たテーマを扱っているアーティスト同士が視覚的に近い位置にマッピングされ、ジャンルや世界観の共通点が見えてきます。
テキストマイニングのこれから
テキストマイニングは、ビジネスや研究、日常生活に至るまで、様々な分野で応用されています。
その可能性はまさに無限大。今後もさらに使用場面が増えてくることでしょう。