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2021/03/14

「20世紀最大の理論物理学者」アインシュタイン!何をした人なのか?

皆さん、3/14は何の日かご存知ですか?

ホワイトデー?違います、アルベルト・アインシュタインの誕生日です。バレンタインデーにチョコレートをくれた人から聞かれた時は、すかさず「現代物理学が生まれた日ですよ」と答えましょう。
※お返しはきちんとしましょう。

天才の代名詞とされることも多い、「20世紀最大の理論物理学者」アインシュタイン。ロケットや人工衛星、半導体、コンピューターなど、現代の技術は彼が編み出した理論によって生まれたものであると言っても決して過言ではありません。今回は、人類の歴史を大きく変えたこの人物について見ていきます。

アルベルト・アインシュタインはどんな人物なのか?

アインシュタインは1879年にドイツ南西のウルムという町で生まれました。幼少期は言葉による表現が苦手で、5歳ごろまで声をほとんど出さなかったと言われています。数学や物理学に対しては非常に高い関心を示し、9歳でピタゴラスの定理を寝食も忘れて独力で証明し、12歳で叔父からもらったユークリッドの平面幾何学に関する本を読んで、幾何学の明瞭さや正確さに感銘を受けたと言われています。

幼少期のアインシュタイン。

一度の浪人を経て入学したチューリッヒ連邦工科大学(現:スイス連邦工科大学)を1900年で卒業しました。その後は家庭教師や臨時教員などで食い繋ぎながら、1902年に移り住んだベルンでスイス特許局技師となり、ようやく安定した職業とともに自分の研究に没頭できるようになります。その3年後、1905年に彼が立て続けに発表した3本の論文によって、現代物理学の道が開かれたのです。それぞれの論文とはどういったものだったのかをみていきましょう。

1本目 光の量子論の提唱(1905年3月)

1本目の論文は、の性質に関するものでした。彼は光は「」であり、かつ「」でもあるという二つの状態を兼ね備えているという主張を行いました。当初は誰にも相手にされませんでしたが、彼に続いた科学者たちによって研究が進められ、20世紀にもっとも発展した学問の一つ「量子力学」となります。現代のコンピュータや多くの家電製品に使用されている半導体は、量子力学の発展なしで制御することはできません。1921年にアインシュタインがノーベル賞を獲得した理由は、この1つ目の成果によるものです。

2本目 ブラウン運動に関する発見(1905年5月)

2本目の論文も、人類が世界を理解する上で大きな貢献をしています。現在の学校では当たり前のように「物質は原子からなる」と教えられますが、原子が本当に実在することが分かったのはわずか100年前の事です。アインシュタインはブラウン運動と呼ばれる、花粉などの微小な物質が水の上でランダムな動きをしている現象をを慎重に観察しました。その結果、この現象は花粉が水分子と衝突したために起こると考え、実際に水分子とぶつかった花粉がどのように動くかを計算によって求めました。アインシュタインの計算結果は1908年にジャン・ペランが実験で立証され、物質が原子の集まりであることが示されたのです。

3本目 特殊相対性理論の構築(1905年6月)

そしてなんと言っても、アインシュタイン最大の功績は「相対性理論」でしょう。「特殊相対性理論」によって光の速度は常に一定であり、空間と時間が相対的に変化するものであることが示されました。特に時間が一定でないという事実は、世界の捉え方が根底から変わる革命的なアイディアでした。相対的とはどういうことなのかを、アインシュタインが冗談まじりに説明した言葉を紹介しましょう。(もちろん論文では、卓越した想像力と厳密な計算によって相対性を説明しています。)

可愛い女の子と一時間一緒にいると、一分しか経っていないように思える。熱いストーブの上に一分座らせられたら、どんな一時間よりも長いはずだ。相対性とはそれである。(アインシュタイン)

その後自身によってさらに発展させた「一般相対性理論」によって、物理学の大きな土台となる理論が出来上がりました。。アポロ11号が月にロケットを着陸させることができたのも、地球を旋回している人工衛星から位置情報を取得できるのも(いわゆるGPS)、原子力エネルギーを発電に利用できるようになったのも、相対性理論の計算がなければ実現できないことです。

終わりに

奇跡の年」とも呼ばれる1905年のわずか数ヶ月の間に発表された3本論文について見ていきましたが、いかがでしたでしょうか。アインシュタインは生涯を通して世界に対して非常に純粋で強い好奇心を持ち続け、様々な発見と共に従来のものの見方を丸ごと塗りかえるような発見を次々に行いました。彼が生み出した理論や計算式は後に続く科学者によってさらに発展して、現代の高度な技術に応用されています。

アインシュタインの名言は数多くありますが、その中でホワイトデーらしく次の名言を挙げて締め括ろうと思います。

恋に落ちるのを重力のせいにはできない。

女性関係については色々とトラブルも多かったとされるアインシュタインですが、一般相対性理論を生み出し重力の正体を理解した彼にとっても、解明できなかったものが恋愛なのかもしれません。

それではまた。

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光の量子論や量子力学については、こちらの記事でも連載中です。ご興味があればぜひご覧ください。

文系のための量子力学 第一話 量子力学の誕生

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スカイツリーの上は地上よりも時間が早く進む!?相対性理論とは

<文/岡崎 凌>
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