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マスログ

2022/07/10

古代ギリシャの大天才!アルキメデスの功績


みなさんこんにちは。和からの数学講師の伊藤です。今回は科学の歴史上の超重要人物である、アルキメデスの功績を見ていこうと思います。アルキメデスといえば、数学に限らず、科学を勉強すると必ずと言っていいほど名前が出てきます。そんなアルキメデスの数ある功績の中でも、私が好きなものピックアップしてご紹介させていただきます。

1.どんな人?

アルキメデスってどんな人?と聞かれたら、古代ギリシャの時代の数学者、あるいはもっと広く科学者という答えになるかと思います。ギリシャのシラクサで研究を行っていたとされるアルキメデスは、現代にも残るあらゆる法則を発見したり、科学の知識を駆使して国を守るための兵器を作ったりと、当時の王様からも信頼されていたほどの大天才でした。実際、投石機をはじめとしたいろいろな兵器で国の防衛に貢献していたとも言われています。当時のローマ帝国でさえ、アルキメデスのいるギリシャに攻め込むにはかなり苦労していたという話もあるため、それほど先進的な兵器を作り上げていたということが伺えます。

現代では、アルキメデスと言えばフィールズ賞のメダルにその肖像が刻まれています。ちなみにフィールズ賞とは、4年に一度、大きな功績を残した数学者に与えられる、言わば数学界のノーベル賞です。そのフィールズ賞の象徴ともいえる人物であることからも、アルキメデスがいかに偉大な科学者だったかが分かりますね。

ここからは、そんなアルキメデスの功績を紹介していきます。

2.浮力の発見

アルキメデスを語るうえでまず欠かせないのは、浮力の発見です。浮力って、よく考えてみると不思議なものなんです。同じ形の物体でも、重いものは水に沈んで、軽いものは浮きます。そのくせ、結構重いのに水に浮くものもあります。この浮力というものを定式化したとされているのがアルキメデスで、後に「アルキメデスの原理」と呼ばれることになります。浮力に関するエピソードに、こんなものがあります。

ある日、アルキメデスは当時の王様からこんなことを頼まれました。

「職人に純金の王冠を作らせた。しかし、実はこの王冠に銀が混ざっていると聞いている。これが純金かどうかを確かめてくれ。」

なかなかの無理難題ですね。王冠を傷つけたり変形させるわけにはいきませんし、さすがのアルキメデスもこの問題には頭を悩ませたようです。そんなアルキメデスですが、ささいなきっかけでこの問題の解決策をひらめきます。というのも、彼がお風呂に入っていた際、お湯がこぼれるのを見て、「これだ!」とひらめいたのだそうです。

後日彼が披露したのは、王冠と同じ質量の純金の塊を用意し、王冠と金を同時に水を張った水槽に沈めるというものでした。すると、水槽からあふれ出てくる水の量が両者の間で異なっていたのです。純金と不純物が混ざった王冠とでは、重さが同じでもその密度が異なります。つまり体積が異なってくるということなので、押し出す水の量が変わってくるのです。これにより王冠は純金ではなかったということが明らかになり、無事アルキメデスは問題を解決できたのです。(職人はその後処刑されてしまったようなのですが…。)ちなみにこれを発見したアルキメデスは、大騒ぎで風呂を飛び出して報告に向かったそうです。

3.円周率の近似

私は円周率を100桁言うのが特技なのですが、3.141592…でおなじみの円周率は小数点以下無限に続きます。と、こういった話は有名ですが、円周率って何?と聞かれたら、皆さん答えられますか?

円周率というのは、円の直径に対する円周の長さの比と定められています。つまり直径が1の円の円周の長さをできるだけ正確に求めたいということなのですが、それは次のような発想がカギになってきます。

発想
直径1の円と、その中にすっぽり収まる図形を用意する。この図形が円に近ければ近いほど、図形の周の長さも円周の長さに近づくはず。

当然と言えば当然の発想ですが、最初に考えた人は本当に頭が柔らかいんだろうな…と思ってしまいますね。これが古代から円周率を近似するために使われてきた方法になるのですが、アルキメデスは正96角形を使って、3.1408<π<3.1429程度に近似できることを示しています。円周率は3.141592…なので、確かにこのアルキメデスの近似は当たっていたということになります。

後に、こういった近似の方法はアルキメデスの取りつくし法と呼ばれ、円の面積や放物線と直線からなる図形の面積を求めることにも応用されていたそうです。現代の高校生が積分を駆使してようやく知ることになる図形の面積を、積分などない古代から、アルキメデスはすでに知っていたのですね。恐るべしです。

4.アルキメデスの最期

数学に限らず、科学の世界であらゆる功績を残してきたアルキメデスは、最後まで数学を研究し続け、ペンを持ったまま息を引き取る…といったようなものとは程遠い最期を迎えます。

当時、アルキメデスがいたシラクサはローマ帝国と戦争をしており、彼はローマ軍と遭遇してしまいます。ちょうどそのときは、地面に図形を書いて問題を考えていたそうです。アルキメデスはもちろんローマにも知れ渡っていたため、ローマ軍は、アルキメデスの命は奪うなと命令をされていたと言われています。

しかし、まさかその老人がアルキメデスだと思わなかった兵士は、彼が描いていた図形を踏みつけてしまいます。それに腹を立て、「私の図を踏むな!」と一喝したアルキメデスは、これまた腹を立てたローマ兵にやられてしまったと言われています(諸説あり)。この事件が無ければ、アルキメデスは残りの人生の中でもっとたくさんの発見をしていたのかもしれませんね。

5.まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は古代ギリシャの大天才アルキメデスに関するお話でした。
彼の人生や功績を見ると、ついつい人に話したくなってしまいますね。今回の記事を書いていて浮力や円周率について語りたくなってしまったので、私は今後これらの記事を別で書いてみようかと考えています。それでは、また次のマスログでお会いしましょう!

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<文/伊藤智也>


アルキメデスを読む 上垣渉(著) 日本評論社