オペレーションズリサーチ(OR)の基礎
公開日
2021年10月6日
更新日
2026年7月26日
現場改善のための|オペレーションズリサーチの基礎を「なぜそうなるか」から学び直す
同じ窓口の数、同じ来客数。それでも、列のつくり方を変えるだけで待ち時間は変わります。ORは、そうした現場の「なんとなく良さそう」を、数式で比べられる形に置き直す学問です。
この講座では、待ち行列・在庫・輸送といった代表的なモデルを、身近な場面の例から順に扱います。公式を覚えるのではなく、どの場面でどのモデルを持ち出すのかを判断できる状態を目指します。
受講内容
オペレーションズリサーチ(OR)は、現場の「なんとなくこうしたほうが良さそう」を、数式で比べられる形に置き直すための学問です。この講座では、待ち行列・在庫・輸送といった代表的なモデルを、身近な場面から順に扱っていきます。
たとえば、窓口が3つある受付を考えてみます。窓口ごとに列を作ると、自分の並んだ列だけが進まず、となりが空いても動けない、ということが起こります。いっぽう、1列に並んで先頭の人が空いた窓口へ進む方式にすると、窓口の空きがそのまま使われます。窓口の数も来客数も変えていないのに、待ち時間は変わるのです。さらに厄介なのは、「窓口を2倍にすれば待ち時間も半分になる」とはならないこと。混み具合が上がるほど待ち時間は急に伸びるため、直感で見積もると大きく外します。ここがORを学ぶ最初の入口であり、最初のつまずきどころでもあります。

授業では、モデルの型と、それを現場の数字に当てはめる手順の両方を扱います。
- 待ち行列モデル
到着の間隔とサービス時間から、平均待ち時間や行列の長さを見積もる。窓口を増やす効果を事前に数字で示せるようにします。 - 在庫モデル
持ちすぎのコストと、切らしたときの損失。その釣り合いから発注量と発注のタイミングを決める考え方を扱います。 - ネットワークと日程計画
最短経路・輸送問題・工程の順番づけ。どの作業が全体の期間を決めているのかを見つける方法まで進みます。
よくある質問
Q.ORと最適化理論は何が違うのですか。
A.最適化理論は「いちばん良い答えを求める計算方法」に軸があり、ORはそれも含めて「現場の問題をどうモデルに置き換えるか」までを扱います。実務では両方を行き来することになります。
Q.確率の知識はどのくらい必要ですか。
A.待ち行列を扱うところで確率分布が出てきますが、必要な部分はその場で説明します。事前に一通り学び直しておく必要はありません。
Q.自分の職場の課題を題材にできますか。
A.できます。レジ待ち、コールセンターの応答、倉庫の在庫、配送ルートなど、実際の場面に当てはめながら進めるほうが理解が早く進みます。
Q.計算はどんなツールで行いますか。
A.ExcelやPythonを使います。手計算で意味をつかんだあとに、実際の規模のデータで動かす、という順番で進めるのが一般的です。
ここで身につくモデル化の感覚は、最適化理論やシミュレーション、確率過程といった分野へそのままつながっていきます。
なお、受講に前提知識は必要ありません。平均と割合の意味を確かめるところから、やさしく学び直せます。
実務での使いどころまで含めたコース全体(料金・受講の流れ・講師のご紹介)は、仕事のデータ分析 個別指導のページでご案内しています。
※内容はお客様のご要望等によって変更することがあります。
受講対象
・店舗やコールセンターで、待ち時間や人員配置を改善したい方
・在庫を持ちすぎと切らしすぎの間で、適量を判断したい方
・配送ルートや工程の順番を、勘に頼らず決めたい方
・ORや待ち行列理論を学んだが、実務へのつなぎ方が分からない方
・データ分析の次の一歩として、意思決定の数理を学びたい方
必要な数学知識
モデルプラン
1) ORの種類
2) スケジューリング問題〜アローダイヤグラム法、PERT
3) 在庫問題I〜ABC分析
4) 在庫問題II〜経済発注量
5) 配分問題I 〜生産計画
6) 配分問題II 〜輸送問題
7) ゲーム理論I 〜ナッシュ均衡
8) ゲーム理論II 〜オークション
9) 待ち行列I 〜ポアソン分布、指数分布
10) 待ち行列II 〜リトルの公式
11) 待ち行列III 〜アーラン分布
12) その他のトピック 〜遺伝的アルゴリズム、メタヒューリスティック など
参考テキスト
担当講師
※日程により一部講師が変わる事があります。



