確率分布から学ぶ数学的なマーケティング手法
公開日
2022年3月22日
更新日
2023年3月12日
まず、確率分布を用いたマーケティング手法についての講座の意義について述べます。既に、二項分布やポアソン分布などを学んだ方もいらっしゃると思いますが、学ばれた多くの書籍に記載されている例は、コイン、サイコロ、カードといったものではないでしょうか。すなわち、現実のビジネスに直結しづらい例が挙げられているのではないでしょうか。一方、この講座では、マーケティング戦略を行うにあたり、購入頻度や購入金額などのデータを使って先に挙げた確率分布等を適用し、業界シェアや売上高などの予測を行ってみます。
そこで、いろいろな文献にあたって、読み進めていくと、かなり、数学的に難しい部分が出てきて、読むのを諦めてしまう可能もあります。そのポイントは大きく3つあると考えられます。
(1)
確率分布の使い方
詳しくは、セミナーの中で解説しますが、例えば、離散確率分布の確率変数は、成功回数、試行回数あるいは失敗回数などとするのですが、目的に応じて、何を確率変数にするのかを学びます。
(2)
ベイズ的考え方
文献によっては、確率分布の合成を行う部分の数式の展開で、ベイズの方法で考えると理解しやすい場合があります。
(3)多変数の変数変換
確率変数を、例えば、回数の分布からの比率の分布への変換というように、変数変換をするする際に、ヤコビアンを使うことになります。
以上を中心として、確率分布の数式およびその周辺の概念を解説していきます。
本講座では、エクセルシートを用意し、学習の理解をフォローしていきます。また、階乗、ガンマ関数をはじめとするエクセル関数やソルバー(最適化問題の解法)の使い方も学べます。
受講内容
統計検定2級で学ぶ統計の基本事項を解説した後、テキスト「確率思考の戦略論」の巻末解説を利用して進めていきます。
※内容はお客様のご要望等によって変更することがあります。
受講対象
・統計をマーケティング戦略で適用したい方
・この分野に興味のある方
必要な数学知識
モデルプラン
■統計の基本
データの記述と要約
回帰直線
事象と確率
条件付確率
ベイズ
確率変数
確率分布
期待値と分散
積率
主な確率分布
2変数の確率分布
標本分布
大数の法則
中心極限定理
■確率思考の戦略論
二項分布の確率関数、期待値、分散
ポアソン分布の確率関数、期待値、分散、二項分布との関係
負の二項分布の確率関数、期待値、分散
多項分布の確率関数、期待値、分散
ガンマ関数
ガンマ分布の確率密度関数、期待値、分散
ベータ分布の確率密度関数、期待値、分散
ディリクレ分布の確率密度関数
ヤコビアン
確率変数の変換
ベイズ統計
一般線形モデル
参考テキスト
担当講師
※日程により一部講師が変わる事があります。