最適化理論の基礎(Excel, Pythonなどの実習込)
公開日
2021年10月6日
更新日
2026年7月26日
生産計画・在庫の現場で|最適化理論の基礎を「なぜそれが最良なのか」から学び直す
「利益の大きい商品を優先する」——現場では自然に思える判断が、全体で見ると損をしていることがあります。材料と時間という制約が重なると、直感の順番はあっさり逆転してしまうからです。
この講座では、線形計画法という考え方の芯を図で押さえたうえで、Excelのソルバーや Python を使って実際に解くところまで進みます。答えを出すだけでなく、なぜその組み合わせが最良なのかを説明できる状態を目指します。
受講内容
最適化理論は、限られた材料・時間・人手の中で「いちばん良い組み合わせ」を、勘ではなく計算で決めるための道具です。この講座は、その考え方を図で理解し、手元の環境で実際に解けるところまでを扱います。
たとえば、材料が全部で100、作業時間が全部で80あるとします。製品Aは材料2と時間1を使って利益3万円、製品Bは材料1と時間2を使って利益4万円。ここで「1個あたりの利益が大きいBをできるだけ多く作ろう」と考えると、Bは40個までしか作れず、利益は160万円で止まります。ところが実際に利益が最大になるのは、A を40個・B を20個という組み合わせで、利益は200万円。1個あたりの利益が小さいはずの A を主力にしたほうが、全体では勝つのです。制約が2つ以上重なると、直感の順番は簡単にひっくり返ります。ここが最初のつまずきどころです。

授業では、この考え方を実際の業務に載せる形まで持っていきます。
- 定式化のしかた
やりたいことを「何を決めるか・何を最大にするか・何を守るか」の3つに分ける。ここができれば、あとはソフトが解いてくれます。 - ソルバーとPythonでの実行
Excelのソルバー設定と、PuLPなどのライブラリの書き方。同じ問題を両方で解いて、結果の読み方をそろえます。 - 感度分析で「次の一手」を見る
材料をあと1単位増やせたら利益はいくら伸びるのか。どの制約を緩めるのが効くのかを、数値で示せるようにします。
よくある質問
Q.数学に自信がありません。行列や不等式から離れて長いのですが。
A.問題ありません。線形計画法は、中学で習う連立不等式の延長で理解できます。図で「作れる範囲」を描くところから始めますので、記号の操作は後からで大丈夫です。
Q.ExcelとPython、どちらを使いますか。
A.ご希望に合わせます。まずExcelのソルバーで感覚をつかみ、扱う規模が大きくなってきた段階でPythonに移る、という順番をおすすめすることが多いです。
Q.自社の生産計画をそのまま題材にできますか。
A.できます。実際の制約と目的を伺いながら定式化を一緒に進めるほうが、身につく速さがまったく違います。差し支えない範囲で数値を置き換えて扱うことも可能です。
Q.答えが出ないときは、どうすればよいのでしょうか。
A.解が出ない場合の多くは、制約の書き方に原因があります。矛盾している制約はどこか、条件が足りないのはどこかを切り分ける手順も授業で扱います。
ここで身につく定式化の感覚は、整数計画や非線形計画、さらには機械学習の学習アルゴリズムを理解するための土台にもなります。
なお、受講に前提知識は必要ありません。連立不等式とグラフの読み方から、やさしく学び直せます。
実務での使いどころまで含めたコース全体(料金・受講の流れ・講師のご紹介)は、仕事のデータ分析 個別指導のページでご案内しています。
※内容はお客様のご要望等によって変更することがあります。
受講対象
・製造業の生産計画や在庫管理で、配分の判断に迷いのある方
・物流の配送計画やシフト作成を、勘に頼らず決めたい方
・Excelのソルバーを使ってはいるが、設定の意味が分かっていない方
・Pythonで最適化ライブラリを動かせるようになりたい方
・大学で線形計画法を習ったが、実務との結びつきが見えない方
必要な数学知識
モデルプラン
1) 最適化問題のロードマップ
2) 線形計画法I〜基本式、例、内点法
3) 線形計画法II〜双対定理、緩和問題 など
4) 非線形計画法I〜凸計画問題
5) 非線形計画法II〜ニュートン法、勾配法 など
6) 非線形計画法III〜制約ありのとき
7) 整数計画・組み合わせ最適化I〜基本式、グラフなど
8) 整数計画・組み合わせ最適化II〜動的計画法
9) 整数計画・組み合わせ最適化III〜分枝限定法
10) 整数計画・組み合わせ最適化IV〜ビンパッキン問題、巡回セールスマン問題
11) 整数計画・組み合わせ最適化V〜 メタヒューリスティク
12) その他の最適化問題〜 ExcelソルバーやPuLPによる解法など
参考テキスト
担当講師
※日程により一部講師が変わる事があります。



