はじめての統計学~データの可視化入門①(円グラフ, 棒グラフ, 折れ線グラフ)~
公開日
2022年1月30日
更新日
2022年1月30日
こんにちは。和からの数学講師の岡本です。「はじめての統計学」シリーズ、今回はデータの可視化、つまりグラフについて簡単にまとめていきたいと思います。前回の内容はこちらから!
この記事の主な内容
1.大きさを比べる棒グラフ
データの大小を比較する際、棒グラフ(bar chart)が有効です。例えば会社満足度のデータを棒グラフで表してみましょう。
ここで、グラフの描き方に関して注意があります。会社満足度のデータは質的データであるため、与えられたデータの1列から直接棒グラフを選択しても上のようなグラフはできません。上のような棒グラフを作成するには以下のような集計表の作成が必要になります。
この集計表から棒グラフを選択すれば、先ほどのようなグラフが描けます。
2.時間の変化を捉える折れ線グラフ
量的データに時間の情報が入っている場合、折れ線グラフ(line chart)が有効です。
これは時間の情報を左、量的データを右とする2列のデータを選ぶことで直接折れ線グラフを作成することができます。
各点が線で結ばれているので、棒グラフよりも変化が見やすくなります。
3.内訳や割合を見る円グラフ
例えば「東京出身者は全体のどれぐらいの割合なのか」といったデータの内訳を表現できるのが円グラフ(pie chart)です。実際に描いてみましょう。
なお、少ないデータ数が同数で何個か出てきてしまうとき、全部を描写しても情報量が多くなってしまい、デザイン的にもあまりきれいなグラフができません。そのようなときは「その他」という項目を加えるのが有効です。また、円グラフを作る際も棒グラフの作成で説明したときと同様に、あらかじめ質的データを集計しておかなくてはいけません。
こうした集計表を作成するには、Excelの「ピボットテーブル」というツールが非常に便利です。
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●参考文献
人文・社会科学の統計学 (基礎統計学) 東京大学教養学部統計学教室(編) 東京大学出版会
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<文/岡本健太郎>