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【マスログ】テキストに載っていない二項定理の証明

公開日

2025年2月8日

更新日

2025年3月9日

【マスログ】テキストに載っていない二項定理の証明!

こんにちは!今日は 「テキストに載っていない二項定理の証明」 についてお話ししていきます。

先日、高校数学の個別授業 で生徒さんと一緒に二項定理の証明を考えていたところ、教科書には載っていない2つの証明 を発見しました!

どちらも 数学的にはよく知られた手法 なのですが、「自分で発見した」というのはやはり特別な体験ですよね。今回は、その2つの証明方法を紹介していきます!

二項定理とは?

まず、二項定理 とは何かをおさらいしましょう。

(a + b)^n

を展開すると、次のような形になります。

(a + b)^n = \sum_{k=0}^{n} \binom{n}{k} a^{n-k} b^k

ここで、 \binom{n}{k} (nCk)は 組み合わせの数 を表し、n個の要素からk個を選ぶ方法の数 を意味します。

例えば、 (a + b)^3 の場合は、次のように展開されます。

(a + b)^3 = \binom{3}{0} a^3 + \binom{3}{1} a^2b + \binom{3}{2} ab^2 + \binom{3}{3} b^3

つまり、展開したときに現れる各項の係数は、組み合わせの数として計算できるということです!

 

二項定理とパスカルの三角形

この係数を並べたものが、パスカルの三角形 です。

    1

   1 1

  1 2 1

 1 3 3 1

各数は、上2つの数の和 になっています。

例えば、3行目の「3」という数字は、その上の「1」と「2」を足したものです。

パスカルの三角形を使うと、n が小さいときは簡単に係数を求められます。しかし、n が大きくなると、手計算では大変 ですよね。そこで役立つのが、二項定理の公式 です!

 

一般的な二項定理の証明

教科書に載っている二項定理の証明は、以下のような考え方を使います。

(a + b)^n = (a + b) \times (a + b) \times \dots \times (a + b)

この積を展開するときに、各項の a の個数と b の個数の組み合わせ を数えることで、二項定理が成り立つことを示します。

「なんとなく納得できるけど、もう少し数学的にきちんと証明できないの?」と思ったので、今回 2つの新しい証明方法 を考えてみました!

 

証明①:数学的帰納法を使う方法

数学的帰納法を使うと、二項定理をシンプルに証明することができます。

1. 基礎ステップ(n = 1 の場合を確認)

n = 1 のとき、

(a + b)^1 = a + b

これは、公式と一致している のでOKです!

2. 帰納仮定(n = k の場合を仮定)

(a + b)^k = \sum_{m=0}^{k} \binom{k}{m} a^{k-m} b^m

が成り立つと仮定します。

3. n = k + 1 の場合を示す

この両辺に (a + b) をかけると、

(a + b)^{k+1} = (a + b) \times \sum_{m=0}^{k} \binom{k}{m} a^{k-m} b^m

これを分配法則で整理すると、

\sum_{m=0}^{k} \binom{k}{m} a^{k-m+1} b^m + \sum_{m=0}^{k} \binom{k}{m} a^{k-m} b^{m+1}

ここで、組み合わせの公式を使うと、

\binom{k}{m} + \binom{k}{m-1} = \binom{k+1}{m}

となるので、二項定理が成り立つことが証明されました!

 

証明②:テイラー展開を使う方法

大学数学の知識を少し使うと、二項定理は テイラー展開 を用いた方法でも証明できます!

関数 f(x) = (1 + x)^n を考え、そのテイラー展開を求めると、

(1 + x)^n = \sum_{k=0}^{\infty} \frac{f^{(k)}(0)}{k!} x^k

ここで、 f^{(k)}(x) (1 + x)^n を k 回微分したものです。

実際に計算すると、係数が二項定理の組み合わせの数と一致する ことが分かります!

 

まとめ

今回は、二項定理の証明数学的帰納法テイラー展開 を使って示しました!

二項定理はパスカルの三角形と深い関係がある

数学的帰納法を使うと、きれいに証明できる

大学レベルのテイラー展開を使うと、別の視点からも理解できる

数学には、1つの定理を証明する方法が複数ある という面白さがあります! 自分でも新しい証明方法を考えてみると、新たな発見があるかもしれませんね!

次回も、数学の魅力的な話をお届けします!お楽しみに!

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