同じ施策を行っても、効果があった人とそうでない人がいる。そう感じたことはありませんか？
・クーポンを配布したのに思ったより反応が悪い
・たくさんの人に施策を行ったのに、効果があったのは一部の人だけ
それは決して失敗ではなく、「施策の効き方には条件によって違いがある」ことを意味しています。

前回の第4弾講座では、Meta Learnerという手法を用いて、「誰に施策が効いたのか？」について機械学習を使って推定する方法を学びました。
今回のテーマは、そこからもう一歩踏み込んで、「どんな条件で施策の効果が変わるのか？」を明らかにする方法です。

それに応えるのが、今回紹介する 因果フォレスト（Causal Forest） です。

この手法は、ランダムフォレストという機械学習モデルの考え方を応用し、施策の“効き方”がどう違っていたのかを、データの中から条件別に見つけ出すものです。
たとえば、次のような購買履歴データをもとに「年齢が高く、過去に複数回購入している人には効果が高かった」「一方、新規登録者には逆効果だった」といったように、施策の効き方を分ける条件やパターンを明らかにすることができます。

因果フォレストを使うことで、施策の効果に違いが生まれる“条件”そのものをデータから抽出することができます。これにより、次の施策をより戦略的に設計するための根拠が得られます。個別的な反応の有無ではなく、「どんな特徴のときに、どのように施策が効いたのか」という構造を突き止めることができます。

たとえば、こんなケースで活用されています：
・クーポンの効果が「購買履歴 × 地域 × 世代」でどう違ったかを把握したいとき
・退職防止の施策が「職種 × 勤続年数」で効いているかを確認したいとき
・ダイレクトメールの反応率が「前回購入商品 × 来店頻度」で変わるのかを調べたいとき
こうした「効き方の違い」を条件ごとに可視化することで、限られた施策リソースをどこに集中すべきかが見えてきます。

本講座では、Causal Forestの基本的な考え方や仕組みを、図や例を交えて丁寧に解説します。
実装にはR言語を使用しますが、コードはその場でコピー＆ペーストで動かしながら学べるため、Rを触ったことがない方でも安心してご参加いただけます。また、演習には実際のマーケティングの現場でよく見られるようなデータを使用します。実務とのつながりを意識した構成のため、学んだ内容をそのまま現場に活かすことができます。

これまでのシリーズを受講された方にとっては、「次の一手」として。
初めて参加される方にとっても、「今後使える強力な武器」として。
“施策が効く条件”をデータから見抜く力、あなたも身につけてみませんか？

皆さまのご参加を心よりお待ちしております。