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AIに開発させる時代のプログラミング入門-第4回:AIにどう指示する?バイブコーディングの進め方【生成AIをやさしく解説】

公開日

2026年3月25日

更新日

2026年3月15日

これまでの記事では、AIと会話しながら開発を進める「バイブコーディング」、そしてその背景にある「AIエージェント」や開発ツールについて紹介してきました。

しかし実際にAIを使って開発を進めようとすると、次のような疑問が出てきます。

「AIにどう指示を出せばよいのだろう?」

AIは非常に強力なツールですが、指示の出し方によって結果は大きく変わります。うまく指示を出せば、AIは驚くほど役に立つパートナーになります。

今回は、バイブコーディングを進めるときに重要になる「AIへの指示の出し方」を初心者向けに解説していきます。

バイブコーディングでは「指示」が重要

従来のプログラミングでは、開発者自身がすべてのコードを書いていました。そのため、プログラミング言語の文法や構文を正確に覚える必要がありました。

しかしバイブコーディングでは、AIがコードを生成します。そのため重要になるのは「どんなコードを書いてほしいか」を伝えることです。

つまり開発の中心は、次のように変わります。

【図1】従来と生成AIを使った開発に求められるスキルの違い

この変化によって、開発者に求められる力も変わり始めています。

良い指示の基本

では、AIにどのように指示を出せばよいのでしょうか。

ポイントは、「できるだけ具体的に伝える」ことです。

例えば、次のような指示を考えてみましょう。

あいまいな指示の例

「売上データを分析するプログラムを書いてください」

この指示でもAIはコードを生成します。しかし、どのような分析をしたいのかがはっきりしていないため、期待と違う結果になる可能性があります。

具体的な指示の例

「CSVファイルの売上データを読み込み、月ごとの売上を集計して棒グラフを作るPythonプログラムを書いてください」

このように具体的に伝えると、AIはより適切なコードを生成しやすくなります。

【図2】指示の具体性とAIの結果の関係

AIは魔法の箱ではありません。こちらの伝え方がはっきりしているほど、返ってくる結果も使いやすくなります。

開発を進めるときの基本ステップ

バイブコーディングでは、次のようなステップで開発を進めるとスムーズです。

1 小さな目標を設定する

最初から大きなアプリを作ろうとすると、AIも人も混乱してしまいます。

そこで、まずは小さな機能から作ることが重要です。

例えば次のように進めます。

・まずはデータを読み込む
・次にグラフを作る
・最後に結果を見やすく表示する

このように機能を分けて開発すると、AIとのやり取りがスムーズになります。

2 結果を確認する

AIがコードを生成したら、必ず結果を確認しましょう。

AIは非常に優秀ですが、常に完璧とは限りません。実行してみることで、問題点や改善点が見えてきます。

3 修正を依頼する

問題が見つかった場合は、AIに修正を依頼します。

例えば次のように伝えます。

「グラフの文字が小さいので大きくしてください」

「エラーが出たので、原因を確認して修正してください」

「スマホでも見やすい画面にしてください」

このように改善を繰り返しながら、完成度を高めていきます。

【図3】バイブコーディングの開発サイクル

このサイクルを繰り返すことが、バイブコーディングの基本です。

初心者が意識したい指示の出し方

初心者の場合、最初から完璧な指示を出そうとすると、かえって難しく感じてしまいます。

そのため、最初は次の3つを意識するだけでも十分です。

・何を作りたいのかをはっきり伝える
・どのような形で出したいかを伝える
・うまくいかなければ修正点を一つずつ伝える

例えば、「売上を見える化したい」という目的だけでは少し広すぎます。

そこで、

「CSVの売上データを読み込み、月ごとの合計売上を棒グラフで表示したいです」

のように伝えると、AIはかなり動きやすくなります。

さらに、完成後に

「色をもっと見やすくしてください」

「合計値も表示してください」

と追加でお願いすれば、少しずつ理想に近づけていけます。

AIをうまく使うコツ

最後に、AIと一緒に開発を進めるときのコツを整理しておきましょう。

・最初はシンプルな指示から始める
・少しずつ機能を追加する
・結果を必ず確認する
・うまくいかない場合は指示を言い換える

また、AIが出した結果をそのまま信じすぎないことも大切です。

特に、数値の扱い、画面表示、エラー対応などは、人が確認することで品質が大きく上がります。

AIは万能ではありません。しかし、適切に使えば非常に強力なパートナーになります。

【図4】良い指示と悪い指示の比較


今回のまとめ

今回は、バイブコーディングで重要になる「AIへの指示の出し方」について紹介しました。

ポイントを整理すると次の通りです。

・AI開発では指示の出し方が重要になる
・具体的な指示ほど良い結果が出やすい
・小さなステップで開発を進めるとスムーズ
・AIとのやり取りを繰り返しながら改善することが大切

次回はいよいよ、AIと一緒に簡単なアプリを作る流れを紹介します。実際にどのようにAIとやり取りしながら開発を進めるのかを、初心者向けにわかりやすく見ていきましょう。

<文/岡崎 凌>

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