AIに開発させる時代のプログラミング入門-第4回:AIにどう指示する?バイブコーディングの進め方【生成AIをやさしく解説】
公開日
2026年3月25日
更新日
2026年5月6日
この記事の主な内容
この記事のポイント
・バイブコーディングの成果は 「指示の質」 で9割決まる
・「悪い指示」と「良い指示」の 具体例の対比 がそのまま使える
・3ステップ(小さく始める → 確認する → 修正する)の進め方
・初心者がつまずきやすいポイント をあらかじめ回避できる
バイブコーディングでは「指示」が9割
バイブコーディングは「コードを書かずに済む」と言われますが、何もしなくていいわけではありません。「何を作りたいか」をAIに正確に伝える のが、人間の主な仕事になります。
Stack Overflow Developer Survey 2025 でも、開発者の最大の不満(66%)は「AIの出力がほぼ正しいけれど完璧ではない」ことでした。これは指示の出し方しだいで大きく改善できます。
良い指示の基本

図1:求められるスキルの違い
あいまいな指示の例
タスク管理アプリを作って
これだと、AIは「どんな機能が必要か」「画面の色は?」「データの保存は?」を全部 勝手に決めて しまいます。出来上がりがイメージと違うのは当然です。
具体的な指示の例
HTMLとJavaScriptで、シンプルなタスク管理アプリを作ってください。
要件:
- タスクの追加・削除・完了マークができる
- 完了したタスクはグレーアウトし、取り消し線を引く
- ブラウザを閉じても残るよう localStorage に保存
- スマホでも使いやすいレイアウト(最大幅400px)
- 色は白基調で、アクセントは青(#4A90E2)
こちらは、必要な機能・保存方法・レイアウト・色まで決まっています。AIが 判断する余地が少ない ぶん、出力が安定します。
開発を進めるときの3つの基本ステップ

図2:バイブコーディングの開発サイクル
1. 小さな目標を設定する
「いきなり完成形」を狙うと、AIの出力もブレやすくなります。最初は 「タスクの追加だけ動くもの」 を頼み、動いたら次の機能、と 段階的に 進めるのがコツです。
2. 結果を確認する
AIが出したコードを、必ず 実際に動かして 確認します。エラーが出ていないか、想定どおり動くかをチェック。「動かないなら、その状態を伝える」 のがベストです。
3. 修正を依頼する
うまくいかない場合、AIに状態を 具体的に 伝えます:
・どこを押した/何を入力した
・何が起きるはずだった
・実際は何が起きた
・エラーメッセージがあれば全文
これで、AIは原因を特定して直せます。
初心者が意識したい指示の出し方

図3:良い指示と悪い指示の比較
| 項目 | 悪い例 | 良い例 |
|---|---|---|
| 機能の範囲 | 「全部やって」 | 「まず○○だけ作って」 |
| 環境 | (指定なし) | 「Pythonで/HTMLで」 |
| 入出力 | (指定なし) | 「CSVを読み込み、結果をJSONで」 |
| 制約 | (指定なし) | 「外部ライブラリは pandas のみ」 |
| 確認方法 | (指定なし) | 「サンプルデータで動作確認するコードも添えて」 |
AIをうまく使うコツ

図4:指示の具体性とAIの結果の関係
1. 文脈を最初にまとめて伝える
「初心者が業務で使うツール/非エンジニア向け」など、誰のためか を最初に伝えると、AIの出力が読みやすくなります。
2. 出力フォーマットを指定する
「コードのみ/コード+日本語コメント/全体の説明+コード」のように、欲しい形 を伝えます。
3. 完成品ではなく「動く最小版」を頼む
最初の1回で完璧を目指さず、まずは動く土台を作って、そこに肉付けします。
明日からできる3つのアクション
① 普段の頼みごとを「具体化」してみる
「資料作って」→「3スライドで、課題1つ・解決策1つ・効果1つの構成で作って」のように具体化練習。
② AIへの指示テンプレートを作る
「目的・対象・要件・制約・出力形式」の5項目を箇条書きで埋めるテンプレを用意。
③ 1つの小さなツールを2案で作る
同じお題を「あいまいな指示」と「具体的な指示」で頼んで、結果の差を体感する。
今回のまとめ
バイブコーディングは 「指示力」 で成果がほぼ決まります。次回はシリーズ最終回。実際にAIと一緒にアプリを作ってみる 流れを、ステップ・バイ・ステップで紹介します。
<文/岡崎 凌>
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