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2021/09/08

意外に面白い!統計学を歴史から眺めてみよう!


こんにちは。和からの数学講師の岡本です。今日は、「統計学」についての話題です。最近は「情報化社会」とか、「データサイエンスの時代」といったことばをよく耳にします。インターネットやSNSなど、私たちは様々な媒体から様々な情報を比較的簡単に手に入れることができます。しかし、その中には真偽不明な情報であったり、間違った情報も多く含まれています。そのため、現代に生きる私たちにいま最も必要とされるスキルは「情報を正しく読み取る能力」です。つまり、与えられたデータを正しく認識し、正しく要約することであり、その根幹には「統計学」が土台としてあります。そこで、今回はこの「統計学」のルーツについて簡単にまとめていきたいと思います。

1.統計学のルーツ

統計学の始まりは「国の実態を捉えるため」に使われたとされています。例えば、今から5000年以上前の古代バビロニアでは、資産の把握のため、人口調査や土地の調査が行われたという記録があります。同じ頃、エジプトではピラミッド建設時に人口調査が行われていました。

日本では、3世紀~4世紀にかけて崇神天皇の時代に人口調査が行われたことが「日本書紀」に記されています。日本で体系的な人口調査が行われるようになったのは【ムシゴハン】で同じみ645年の「大化の改新」の頃だそうです。

日本書紀

2.学問としての統計学の広がり

学問としての統計学の確立は18世紀に入ってからで、イギリスのウィリアム・ペティ(1623~1687)によって「政治算術」という本を著し、後の社会統計学へ貢献していきました。実際にペティは「統計学の父」と呼ばれています。ペティの後、友人であったジョン・グラント(1620~1674)や物理学者のエドモンド・ハレー(1656~1741)らによって死亡率調査などの人口統計学の基盤が築かれました。

そしてパスカルやフェルマーによって土台が築かれていた「確率の理論」ですが、19世紀になると、ラプラス、ガウス、ケトレーらの手によってより本格的に整備され、広がりを見せるようになりました。確率の概念を応用することによって統計学は爆発的に発展していき、ワグナーやエンゲル、ナイチンゲールらによって近代社会統計学の応用が広がっていきます。

3.日本における「統計学」の歴史

日本に統計学が入ってくるのは江戸時代末期のこと。当時は「statistics(統計学)」という言葉に対応する日本語が存在せず、一時期はカタカナで「スタチスチク」と使われていました。福沢諭吉は著書「学問のすすめ」において「スタチスチク」の重要性を説いています。
その後、福沢諭吉は「スタチスチク」を「政表」と訳しています。諸説ありますが、国の情勢を政治の中で把握し、活用する表として「スタチスチク」を捉えたのではないかと考えられます。
しかし、現在では「政表」という言葉は使われていません。一般的に使われている「統計」という言葉でスタチスチクを訳したのは、洋学者の柳河春三と言われています。

最終的に「統計」という和訳が定着したのですが、これに対しても意義を唱える人物がいました。それは、日本の近代統計学の父であり、現在の日本統計協会の創設者である杉亨二です。彼はいままで日本になかった考え方である「statistics」を既存の漢字で表すことに違和感を覚え、次のような創作漢字で「statistics」を表そうとしました。

これがなぜ「スタチスチク」なのか、言うまでもありませんね笑

4.さいごに

いかがでしたでしょうか?先ほど登場した杉亨二や、後の内閣総理大臣にも就任する大隈重信らによって日本における近代統計学の基盤が出来上がったのですが、話が長くなるので今回はこのあたりでやめておきます。このあたりの歴史や、統計教育に関する話題は以下の無料セミナーで解説していますので、統計に少しでも興味のある方、あるいは歴史という切り口からより統計の魅力を感じてみたい方は是非ご参加ください!

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<文/岡本健太郎>