「データセンスって何?」 超入門セミナー出席レポート!
公開日
2018年1月28日
更新日
2018年1月28日
例えば、数字の計算がすごく速い人、周囲にもいますよね。おつり、消費税、飲み会の割り勘計算など、ちょっとした足し算引き算の早い人。さらには、円とドルの換算、国の予算やGDP、売上計算、成長率などなど、スッと出てきて、コミュニケーションが早い人など。 そういう人はもともと頭の回転が速いんだ、自分とは違うんだ、と思われるかもしれませんが、違うのだそうです!このような数字に対する反応は、鍛えることができます。それができるのがデータセンスセミナーとのこと。データセンスの「超入門」セミナーが開催されるというので、潜入取材に行ってきました。
成績はいいのに、嫌いという人が多い「数学」
▲セミナーの前説風景。スクリーン手前左の方が綱島さん。
入門セミナーの司会進行と導入説明は、和から株式会社 事業統括本部長の綱島さんから。データを参照しながら、日本では中学2年生の段階では、数学の成績は世界の平均より上なのに、数学が嫌いだとする人が多いことを説明。このパラドックスはなぜ起こるのか、その答えは、「数学が社会に出て役立つ」という感覚がないからだと綱島さんはおっしゃいます。データセンスセミナーは、そんな、数学は苦手と答えるような方や、数字見るのもあまり好きじゃない、という方に向けたセミナーです。この敷居の低さはいいですね。 さて、データセンス入門セミナーのゴールは以下のことを分かってもらうことです。
- 1. データセンスとは
- 2. データセンスを身に付けるには
- 3. データセンスを体感する
今はまだ未知のこれらのこと、本日のセミナーが終わるまでに果たして分かるようになるのでしょうか。 ここからは和から株式会社 代表堀口さんが登場。「数学が苦手、という方が今日来られているんじゃないかと思います」、と堀口さん。そんな方々に、データセンスとはどういうものかまずは感じてもらうことがこの入門セミナーの目的です。 全体の内容は、大まかに、「1.多くの例の提示」、そして、「2.演習」、の2つのコンテンツで構成されていました。そして最後に耳寄りな話だったと思ったものが、「今、データセンスを学ぶ理由」。これは納得感があり、たしかにそうだなと思わせるものがありました。では早速、順番に見ていきましょう!
データセンスとは?
▲スクリーン手前左の方が、データセンスを開発した堀口さん。
「データセンスとは、一言では、データに対するセンスのこと、「数字」や「情報」に対して、「感性」や「感覚」をどれだけつなげることができるのか?ということなんです」と堀口さん。これだけでは何のことやらサッパリですね。でも多くの例示を通して、だんだんと分かるようになっていきます。 例1 5兆円ってどのくらいヤバイの? 「中国が教育に対するAI(人工知能)に5兆円を投資する」というニュースを耳にしたとき、5兆ってどのくらい大きいのか?を掴むことができること、これもデータセンスです。つまり、どれくらい大きいのか、凄いのかは、規模感に依ったり、他の国の教育に対する投資額と比べたりすることで初めて意味が生まれます。比べることを習慣化することで、そこに感情が生まれるという事なのです。 例2 同じ10%ダウンだけど、元々の額面の大きさで気分が違う!? 2つの例で10%ダウンという言葉を考えてみます。一方は、100億が90億になる、他方は100円が90円になったとします。これらはどちらも同じ10%ダウンですが、単に10%ダウンといって安心してはいけません。割合で考えたら同じ10%でも、差額に直すと、10億と、10円の違いになります。こういった数字に対する正しい感覚を鍛えるものがデータセンスなのです。 例3 8.3%は何の数字? 8.3%と言われて、何の数字か分かる方はいらっしゃるでしょうか。例えば3.14と言えば円周率、1.41といえば√2、としてピンとくる、みたいな特別な数ですね。答えは、実は、12を掛けると100%になる数字なのです。例えば、1年分の売上の8.3%といえば、1ヶ月分の売上になります。経理や財務の方はピンと来るかもしれませんね。こういう、特別な数をたくさん知っていて、出てきたときにはピンとくる瞬発力も、データセンスなのです。この特別な数を使って全体の83%を計算する方法や、全体の17%を素早く計算する方法も紹介されました。 このような多くの例示が紹介されていった後、データセンスの計算力確認テストが行われました。計算ドリルと同様の四則演算が散りばめられた計算がたくさん。「わかった気にならないで実際にやってみることが大事」と堀口さん。ご参加の皆さんの今のデータセンスの実力が浮き彫りになったり、例題を通してデータセンスのテクニックや考え方の紹介があったりしました。 この日は、「データセンスってつまり何?」という、何も分からないところからこのセミナーを受け始めたのですが、多くの例示の紹介と演習を通して、データセンスとはつまり「数に対する感覚を鍛える」こと、そのために数字に対する反射神経を鍛えることが大事だと感じました!そして、セミナー終了後に堀口さんに確認したところ、「そうです」とのお答えでした!
データセンスの必要性、今学ぶ理由
データセンスの必要性について、「実は、学校で習った数学は、大人になると意外と使えることが少ない。二次関数なんかもその一つ。しかし、その考え方はうまく使うとうまく生きていくことができる。」と堀口さん。 すなわち、数値やグラフを素早く読み解き、キーとなる数値の概算を暗算で行い、課題に沿った論理的推論を行う。このような、大人が社会に出てから仕事をする上で役立つ、数字に対する反射神経、それを反復演習を通して、素早くできるように鍛えるのがデータセンスセミナーで得られることです。この他、数字だけでなくて、億や万等の大きい数の読み取り方や概算のコツなども教えていただいたり、確率と期待値をいかに仕事の中で応用するかなどの話もありました。このセミナーを受ければ、頭の回転の早い人として周囲から一目置かれたり、仕事の議論の質が上がったりしそうですね。 最後に、綱島さんが、「今データセンスを学ぶ理由」をお話してくださいました。 「大人はきっかけがなければ、学ばない」と綱島さん。データセンスがあれば、仕事仲間と話す内容や、新聞などから受け取れる情報が変わるはずです。そしてそれは長い時間では大きな差になっているかもしれません。だから、データセンスを学ぶのであればできるだけ早い方がいい。だから「今」だと。なるほど、納得感があります。 また、統計を学びたいと思って和(なごみ)に来られるお客様の中でも、実は統計を学ぶ前にそもそも数字に対しての苦手意識が強く、データセンスからまずは鍛えたいという方もいらっしゃるのだそうです。 そして、「大人が数学を学びたい場合、なかなか場所がない」とも説明。今の時代であればネットで様々な情報を検索することはできるけど、自分にとって必要な情報かどうかを選別するのが難しいですよね。私も仕事でWEB検索を活用することは多いのですが、確かに、まったくおっしゃる通りだと思います。「和(なごみ)であれば数学や統計学、データセンスの専門家に対して相談がなんでもOKだし、コンサルのようなこともできるし、機械学習などに用いられている高度な数学も学べます」と綱島さんは自信を覗かせていらっしゃいました。 次はデータセンスの個別授業を受けている方々へのインタビューをしたいと思います。お楽しみに!
日常生活や仕事で数字にお困りの方は、ぜひ一度遊びに来てください。
(ライター/ 間野晶子)