AI時代の「武器」としてのプログラミング-第5回(特別編):和からの個別指導!「バラバラのデータ」をAIとVBAで一つにまとめて作業時間を大幅短縮!
公開日
2026年4月13日
更新日
2026年3月29日
全4回の連載を通じ、生成AI時代におけるプログラミングの可能性をお伝えしてきました。とはいえ、「理屈はわかった。でも自分の複雑な業務に本当に通用するのか」と、一歩踏み出せずにいる方も少なくないでしょう。
今回の特別編では、大人のための数学・統計教室「和から(WAKARA)」での個別指導を通じて生まれた、ある事例をもとに再構成したケースをご紹介します。多くのビジネスパーソンが日々直面する「データの乱れ」をプログラミングでどう解決したかをご紹介いたします。
この記事の主な内容
1. 現場を疲弊させる「項目の追加・変更によるデータのズレ」
今回の主人公は、大量のデータ管理業務を日常業務として扱うビジネスパーソンです。彼が頭を抱えていたのは、データの「形」が絶えず変化するという問題でした。
新商品が追加されるたび、あるいは仕様が変わるたびに、Excelの表は少しずつ崩れていきます。行数がズレ、項目の順序がばらけ、過去データとの比較どころか、単純なコピー&ペーストすら思うようにいきません。その結果、毎日数時間を「表の形を整えるだけ」という作業に費やさざるを得ませんでした。
「このままでは、分析を始める前に力尽きてしまう。しかし、ツールを自作するなど、難しいのではないかと感じていました――」
そんな切実な思いを抱えて、和からの個別指導を訪れました。

【図表1:データ作業のBefore/After】
2. AIを「相棒」に、VBAコードを組み上げる
当初はPythonを用いてWebからデータを自動取得する方法も検討しました。しかし、セキュリティ上の制約など、現実の壁は予想以上に厚いものでした。ここで改めて立ち返るべき原則があります。「最先端の技術を使うこと」が目的ではなく、「目の前の課題を確実に解決すること」が目的である、という点です。
そこで方針を切り替え、使い慣れたExcel上で動くVBA(マクロ)を採用することにしました。彼一人では手が届かないコードも、隣に生成AIツールという心強い相棒がいます。
AIへの指示は次のようなシンプルなものにまとめられました。
「商品名がズレていても、特定の項目を自動で見つけ出して、一つのマスターデータへ積み上げていくVBAコードを作ってほしい」
AIが提案したコードを実際に動かし、追加の要件やエラーが出ればその内容をAIに共有して修正を加える。このサイクルをほんの数回繰り返しただけで、彼の手元には「どれだけデータが乱れていても、自動で整える自動化ツール」が完成していました。
3. 「作業」が消え、「判断」の時間が生まれた
ツールが動き出した瞬間、彼の働き方は大きく変化しました。
毎日数時間を奪っていた「データ整形」という苦行が、ボタンひとつで完結する「数秒の処理」に置き換わったのです。常に整った状態のデータが手元にあるため、過去の傾向の把握も格段に容易になりました。
「私はこれまで多くの時間をデータを並べ替えることに使っていると感じていました。でも、それは機械に任せられることだったんです。これからは、整ったデータを見て『次はどの商品を強化すべきか』を考える、人間にしかできない仕事に時間を使えます」
AI時代にプログラミングを身につける意義は、高度な専門家になることではありません。目の前にある「不自由」を、AIの力を借りながら自分自身の手で解決できるようになること——その一点にこそ、本質的な価値があります。

【図表2:自動化による問題解決のステップ】
4. 授業で登場した重要用語の解説
受講生が実際に触れた技術や考え方を、改めて整理します。
■ VBA/マクロ
Excelを自動操作するためのプログラミング言語です。新たなソフトウェアを導入する必要がなく、既存のExcel環境で即座に実行できる点が、ビジネスパーソンにとっての大きな強みです。
■ データクレンジング(データ整形)
異なる形式や構造が混在するデータを、分析に適した統一された形に整える作業です。データ分析の現場では、この「整える工程」が全体の負担が大きいことが知られており、自動化の効果が最も大きく出る領域の一つです。
■ マスターデータ
複数のシートや源泉データを一カ所に集約した、いわば「情報の総本山」です。これを自動で生成できるようになると、集計やグラフ化など、下流の作業が一気に効率化されます。
■ メンテナンス
作成したツールを環境や要件の変化に合わせて改善し続けることを指します。AIを活用すれば、仕様が変わっても「ここを修正してほしい」と依頼するだけで対応でき、専門知識がなくても自力でツールを運用し続けられます。
| 項目 | 手作業 | VBA |
|---|---|---|
| 修正の手間 | 行が増えるたびに再調整が必要 | ズレを自動で補正・統合 |
| ミスのリスク | コピペミスや見落としが発生しやすい | 一定のルールで常に正確に処理 |
| 所要時間 | 毎日数時間 | 数秒程度 |
【図表3:手作業とVBAによる自動化の比較】
まとめ:解決の鍵は「AIとの対話」にある
和からの授業が大切にしているのは、教科書的な知識の習得ではありません。「商品が追加されて表が崩れる」という、泥臭くも切実な現場の課題を、AIとプログラミングという武器で一つずつ克服していくこと——その実践の積み重ねこそが、真の力となります。
今あなたが毎日手作業でこなしているその繰り返し作業も、AIと数行のコードがあれば、明日から不要になるかもしれません。難しい暗記は必要ありません。必要なのは、AIに相談することから始めることと、それを形にするための「仕組みへの理解」だけです。
あなたの職場にも、きっとAIを活用して役に立てる場所があるはずです。私たちと一緒に、新しい働き方への第一歩を踏み出してみませんか?
記事を通じてお伝えした通り、これからのプログラミングは「コードを暗記すること」ではなく、「AIを使いこなし、業務を自動化する設計を考えること」へと進化しています。
「自分の業務ならどう活用できる?」「今の悩みを解決する最短ルートは?」
そんな疑問をお持ちの方のために、和からでは専門講師による個別カウンセリングを実施しています。
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<文/岡崎 凌>
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