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仕事の判断が変わる 機械学習のキホン-第3回:“見る仕事”を任せられる!画像データで検品・チェックを楽にする【機械学習をやさしく解説】

公開日

2026年1月25日

更新日

2026年1月27日


仕事の中には、「見る」ことが中心になっている作業が意外と多くあります。
商品写真のチェック、現場写真の確認、書類や帳票の目視確認、不具合が写った画像の確認。

一見すると単純な作業に見えますが、実際にはかなりの集中力と時間を取られます。

・数が多くて見切れない
・見落としが怖い
・人によって判断がばらつく

そこで今回は、画像データを使って、
「見る」「気づく」「判断する」という仕事を、どこまで任せられるのかを考えていきます。


ケース:検品作業を担当する現場リーダーCさん

Cさんは、製造現場で検品作業を担当するリーダーです。
毎日、製品の写真や現場の画像を大量に確認しています。

確認するポイントは決まっています。

・傷や汚れがないか
・部品が正しく付いているか
・見た目として問題がないか

ただし、問題は件数です。

1枚1枚は数秒で確認できても、それが数百枚、数千枚になると、集中力が切れ、どうしても見落としのリスクが高まります。

【図1:検品作業の実際の流れ】
画像を確認 → 問題があるか判断 → OK/NGを付ける → 次の画像へ


人が画像を見るときにやっていること

Cさんは、画像を見るとき、無意識に次のことを行っています。

・正常な状態を頭の中で思い浮かべる
・そこからズレている部分を探す
・問題かどうかを判断する

つまり画像を見る作業も、比較と判断の連続です。

この「正常とのズレ」を見つける作業は、画像データを使った機械学習が得意とするところです。


画像データで任せられる3つの判断

① 画像の分類(OK / 要確認を分ける)

過去の画像と、その判定結果(OK・NG)が残っていれば、新しい画像に対して、
「問題がなさそう」「要確認」
といった分類を、先に行うことができます。

人は「要確認」と判断された画像を重点的にチェックすればよくなります。

【図2:画像分類のイメージ】
画像 → OK/要確認 のラベル

② 異常っぽい箇所の検出

画像データを使うと、写真の中の「いつもと違う部分」に、目印を付けることができます。

・傷が入りやすい場所
・汚れが出やすい位置

といった部分を、先に示してくれるイメージです。
人は、その部分だけを重点的に見ればよくなります。

③ 同じような画像をまとめる

不具合画像が多い場合、似たような問題が同じ原因から発生していることがあります。

画像を似たもの同士でまとめることで、
「今回はこのタイプの問題が多い」
といった傾向をつかむことができます。


導入して何が変わる?Cさんの現場で起きた変化

Cさんの現場では、まず「OK / 要確認」の分類だけを仕組みに任せてみました。

その結果、次のような変化が起きます。

・すべての画像を同じ集中力で見なくてよくなった
・要確認の画像に時間を使えるようになった
・確認作業の疲労が減った

ここでも、劇的なコスト削減や売上の話はしていません。

ですが、見落としのリスクを下げられることは、現場にとって非常に大きな価値です。

【図3:導入前後の作業イメージ】
Before:すべての画像を同じように確認
After:要確認の画像を重点的に確認


初心者が押さえておきたい線引き

任せやすい仕事

・確認ポイントがある程度決まっている
・画像の件数が多い
・過去の判定結果が残っている

任せにくい仕事

・毎回基準が変わる判断
・見た目だけでなく文脈理解が必要なもの

画像データの機械学習は、
「見る仕事をなくす」ためのものではありません。
見るべき場所と順番を整理するための道具です。


今日からできる一歩

今日すぐにできることは、次の2つです。

1)過去の画像と、その判定結果を集めてみる
2)どこを見て判断しているかを言語化してみる

その整理ができれば、画像データ活用のスタートラインに立っています。



まとめ

画像データを使うと、人が行っている

・比較
・異常検知
・判定

といった判断を、部分的に任せることができます。

・すべてを任せる必要はない
・まずは「要確認」を出してもらう
・人は最終判断に集中する

次回は、時系列データを使って、
「いつもと違う」をどう見つけるかを考えます。

<文/岡崎 凌>

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