日付素数入門~新たな素数の楽しみ方~
公開日
2020年11月13日
更新日
2020年11月13日
こんにちは。和からの数学講師の岡本です。今回は岡本が独自に考案した「日付素数」という概念をご紹介します!(いつもよりテンションが上がっています。)
この記事の主な内容
1.素数ってなんだっけ?
ではまず、素数について簡単にご紹介しましょう。素数とは、1と自分自身でしか割れない自然数の事を言います。ただし1は素数ではありません。たとえば
\begin{align*}2, 3, 5, 7, 11, 13, 19, 23, 29, 31, 37, \cdots\end{align*}
といったものが素数になります。素数に関しては魅力がたくさんありすぎて、ここに書くには余白が足りなさすぎるので今回は割愛いたします。
素数にもさまざまな名前が付いています。2は唯一の偶数の素数であり、その他の素数はみな奇数です。つまり、最初の「2 , 3」を除くと素数通しが最も近くなるのは「5, 7」「11, 13」「17, 19」「29, 31」などのように、差が2の状況になります。このような差が2であるような、ある意味で「隣り合った」素数のことを双子素数といいます。なお、この双子素数のペアが無限に存在しているのかどうかは未解決問題です!意外ですよね!まだまだ素数について知らないことばかりです。
2.日付素数とは?
続いて、「日付素数」という概念についてお話をします(岡本のオリジナルです)。「西暦」と「月」と「日にち」を合わせた数を考えます。例えば「2020年10月26日」であれば、そのまま数をくっつけて8桁の数「20201026」を考えます。また、「2020年1月8日」の場合、「20200108」とします。これを日付数と呼ぶことにします。つまり日付数は
\begin{align*}\text{日付数}:=(\text{西暦})\times 10000+(\text{月})\times 100+(\text{日})\end{align*}
という形で定まります。特に、日付数が素数であるときを日付素数といい、この日を素数デーと呼びます(※もちろん岡本が勝手に呼んでいるだけです)。ちなみに2020年は25日ほど素数デーがあります(100以下の素数の個数と同じですね!)。以下に2020年の素数カレンダーを載せておきます。赤い四角の日が素数デーです。
3.とてつもない記念日の紹介
最後に素数デーに関する「記念日」をいくつかご紹介いたします。まず、最初の大発見は日付を素因数分解したことがきっかけで、いまから5年前の話になります。以下の事実を発見しました。
\begin{align*}20151121=67^4\end{align*}
すごくないですか!!?ちょうど同じ素数4つの積で表されるのです!このような日は約2000年ぶりで、次に素数4つの積で表されるのは約8000年後です。我々が生きている間に起きた軌跡の日だったのです!!ちなみにこの日が訪れる前にこの事実を発見していたので、当日は祝日のような気分で過ごしました。
しかし、これは過ぎた話です。今頃知っても…という方に朗報です。直近で珍しい現象が起こります。
いかがでしょう?なんと2日連続で素数デーとなります!これは、2以外の素数が奇数であることから通常1つの月の中では起こりませんが月の変わり目でのみ起こる珍しい現象です。さらにそれが年をまたいで起こっているので、素敵です。ちなみに次の年越し連続素数デーは2029年と2030年の間です。しばらく起こらないので今年の年末年始は精一杯お祝いしましょう(?)
4.さいごに
いかがでしたでしょうか?日常の中の「素数」に目を向けることでこんなにも素敵な日々を送ることのです!ついでに2021年版の素数カレンダーを載せておきます。皆さんご自由にお使いください。
和からでは、数学の魅力や美しさについても一から学ぶことができます。数学は苦手だけど、新しい世界を見てみたい、アートと数学の世界を感じてみたいという方はぜひ無料個別カウンセリングをご利用ください(岡本を指名できます!)。
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<文/岡本健太郎>