因果関係はどう確かめる?|ビジネスで使える考え方の型
公開日
2026年1月4日
更新日
2026年1月27日
「因果関係が大事なのはわかった。
でも、じゃあ実際にどう確かめればいいの?」
ここまで読み進めてきた人なら、きっとそう思っているはずです。
相関には騙される。
疑似相関もある。
逆因果もある。
成功事例も信用しすぎてはいけない。
──では、何を信じればいいのでしょうか。
結論から言います。
完璧な因果関係を証明する方法はありません。
でも、ビジネスではそれで十分です。
必要なのは、
「因果っぽい話」を減らす考え方の型
この記事の主な内容
因果関係は「比較」からしか生まれない
まず押さえておきたい、いちばん重要なポイントです。
比較がなければ、因果関係は語れません。
たとえば、
・施策を実施した
・数字が改善した
この2つだけでは、何も分かりません。
必要なのは、
「もし、その施策をやっていなかったら?」
という視点です。
これを、専門用語では反実仮想と呼びます。
反実仮想を日常語で考える
反実仮想と聞くと、難しく感じるかもしれません。
でも、やっていることはシンプルです。
たとえば、
・ダイエットを始めた
・体重が減った
このとき、
「ダイエットのおかげだ」
と言うためには、
・ダイエットをしなかった自分
と比べる必要があります。
もちろん、同時に2人の自分は存在できません。
だからこそ、
できるだけ似た条件の“比較対象”を探す
ことが重要になります。
ビジネスで使える3つの比較パターン
ここからは、実務で使いやすい「型」を紹介します。
① やったチーム/やらなかったチームを比べる
・Aチームは施策を実施
・Bチームは実施しなかった
この2つを比べることで、
・施策があった場合
・なかった場合
の差が見えてきます。
もちろん、
・チームの特性が違いすぎないか
には注意が必要です。
② 前と後を比べる(ただし注意)
Before/Afterの比較は、とてもよく使われます。
ただし、ここには落とし穴があります。
・季節要因
・市場環境の変化
・他施策の影響
が同時に起きていないか、必ず確認してください。
「前後比較だけで断定しない」
これだけでも、判断の精度は上がります。
③ 変化の「差」を比べる
少しだけレベルを上げましょう。
・施策をやったチームの変化量
・やらなかったチームの変化量
この2つを比べます。
どちらも環境変化の影響を受けていると考えれば、
差の差を見る
という発想です。
名前は難しそうですが、
「平均との差を見る」
くらいの感覚で十分です。
完璧を目指さなくていい
ここで大事なことを言います。
ビジネスで、
・統計的に完璧
・学術的に正しい
因果関係を示す必要は、ほとんどありません。
それよりも、
・明らかに怪しい結論を避ける
・勘違いの確率を下げる
ことのほうが、はるかに重要です。
「間違いにくい判断」を積み重ねる
それが、ビジネスにおける因果推論です。
因果を考えると、議論の質が変わる
因果関係を意識すると、
会議での発言が変わります。
・それは比較している?
・やらなかった場合はどうなる?
・他の要因は排除できている?
これらは、
・揚げ足取り
・批判
ではありません。
意思決定を良くするための質問
です。
次回予告|因果っぽい話に騙されないチェックリスト
次回はいよいよ最終回です。
これまで学んできたことを、
・会議
・レポート
・KPIレビュー
でそのまま使える
「チェックリスト」にまとめます。
これさえあれば、
因果っぽい話に、簡単には騙されなくなる
はずです。





